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観戦メモ2020:8月

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8月終了。
20興行。
例年通り…というか、我闘雲舞の開催がないことを考えると、これはもう、増えているといって差し支えない気がします。

8月くらいまでは土日の出勤が少ない。ただ、9月からはめっちゃ出るから観戦数は(たぶん)減ります。世界へのヘイトが溜まります(すでに溜まってる説)。
減らなかったら減らなかったで、ヘイトがぶつけられた可能性。





《最優秀試合候補》
1.3 DDT 後楽園 田中将斗vsクリス・ブルックス
1.4 東京女子 後楽園 中島翔子vsハイパーミサヲ
1.4 崖のふち女子 板橋 松本都vsクリス・ブルックス
1.13 DDT 住之江 竹下幸之介&勝俣瞬馬&飯野雄貴vsアントーニオ本多&平田一喜&くいしんぼう仮面
1.13 ガン仁田 住之江 渡瀬瑞基&ミス・モンゴルvsアルティメット・スパイダーJr&青木いつ希
1.22 BASARA 新宿 FUMA&久保佑允vsバナナ千賀&ツトム・オースギ
1.25 我闘雲舞 市ヶ谷 アントーニオ本多vs駿河メイ
1.26 九州プロレス 北九州 入江茂弘vs野崎広大
2.2 ガンプロ 王子 翔太vs旭志織
2.9 我闘雲舞 王子 SAKI&水森由菜&紺乃美鶴vs高梨将弘&新納刃&趙雲子龍
2.10 FREEDOMS 後楽園 杉浦透vs宮本裕向
2.11 東京女子 北沢 辰巳リカ&渡辺未詩&鈴芽vs伊藤麻希&らく&原宿ぽむ
2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア 翔太vs本田アユム
2.16 東京女子 蕨 天満のどか&のどかおねえさんvsのどかおねえさん&のどかおねえさん
2.17 JSTAGE 新木場 ディック東郷vs藤田峰雄
2.17 JSTAGE 新木場 近野剣心&吉田綾斗&中津良太vs野村卓矢&阿部史典&佐山駿介
2.18 BASARA 新木場 阿部史典vs下村大樹
2.18 BASARA 新木場 バナナ千賀&ツトム・オースギvs木高イサミ&関根龍一
2.18 BASARA 新木場 高梨将弘vs藤田ミノル
3.7 仙女 奈良 DASH・チサコvsKAORU
3.7 仙女 奈良 橋本千紘&優宇vs里村明衣子&駿河メイ
3.8 仙女 新宿 橋本千紘vs朱里
3.20 我闘雲舞 板橋 クリス・ブルックスvsバリヤン・アッキ
3.20 我闘雲舞 板橋 高梨将弘&藤田ミノルvsTAMURA&趙雲子龍
3.21 東京女子 板橋 坂崎ユカ&瑞希&乃蒼ヒカリvs中島翔子&愛野ユキ&舞海魅星
3.21 ガンプロ 板橋 今成夢人&バリヤン・アッキvsマイク・ベイリー&冨永真一郎
3.21 ガンプロ 板橋 春見沢萌彦&勝崎周之助&桜井鷲vs坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希
3.21 ガンプロ 板橋 石井慧介vs岩崎孝樹
3.29 スク闘2020 スポルティーバ ロッキー川村vsジ・インテリジェンス・センセーショナル・グランド・パッションマスク4号
4.5 琉ドラ 南風原 藤田ミノルvs初代・ポークたま子
(4.?? チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜)
(4.?? チョコプロ 市ヶ谷 田中将斗vsバリヤン・アッキ)
(5.5 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs水森由菜)
(5.17 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs駿河メイ)
(5.27 チョコプロ 市ヶ谷 水森由菜vs駿河メイ)
(5.30 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイ&バリヤン・アッキvs水森由菜&藤田ミノル)
(6.5 毒人 某所 GAINAvs三原一晃)
(6.5 毒人 某所 HUBvs藤田ミノル)
6.14 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs桜井鷲
6.14 ガンプロ 板橋 朱崇花vs翔太
6.14 ガンプロ 板橋 石井慧介vs大家健
6.21 DDT 鶴見青果 HARASHIMA&平田一喜vs竹下幸之助&勝俣瞬馬vs高木三四郎&中村圭吾
(6.28 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs紺乃美鶴)
(6.30 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs水森由菜)7.4 東京女子 両国KFC 愛野ユキvs上福ゆき7.5 ZERO1 新木場 大谷晋二郎vs今成夢人7.5 JSTAGE 王子 佐藤光留&佐山駿介vs阿部史典&野村卓矢7.13 SEAdLINNNG 後楽園 中島安里紗vs世志琥(7.19 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs駿河メイ)7.23 DDT 後楽園 坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希vsHARASHIMA&アントーニオ本多&里歩7.23 DDT 後楽園 遠藤哲哉vs上野勇希(7.24 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜)7.26 ガンプロ 板橋 石井慧介vs新納刃8.9 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvsSAKI8.9 東京女子 神田明神 伊藤麻希vs 上福ゆき8.9 東京女子 神田明神 渡辺未詩vs舞海魅星8.10 東京女子 神田明神 中島翔子vs桐生真弥8.17 チョコプロ 市ヶ谷 SAKI&水森由菜vsクリス・ブルックス&翔太vs藤田ミノル&アントーニオ本多8.25 ストリートファイトクラブ 後楽園 今成夢人&まなせゆうなvsクリス・ブルックス&松本都8.28 チョコプロ 市ヶ谷 アントーニオ本多vsルル ペンシル8.31 FREEDOMS 後楽園 マンモス佐々木&ビオレントジャックvs藤田ミノル&山下りな

夏なので楽しい試合、印象に、記憶に残る試合、様々ありました。その全てを挙げると延々と終わらないので、できる限り絞りに絞ったら…偏った。





8月を通して行われた、東京女子プロレスの“東京プリンセスカップ”がとても面白かったことをまず先に申し述べたいところ。
仕事の都合で一回戦の2日目からの観戦となりましたが、もう、トーナメント関係全試合挙げたいくらい面白かった。でもそれだと無数に上がり続けてしまうので、重み付けのために無理やり絞って、3試合。


まずは今月も登場、上福ゆきの試合。






7月の後楽園大会メインを巡り、愛野ユキとの挑戦者決定につなげた自己主張から……もしかしたらもう少し前から。上福ゆきの試合に“凄味”を感じます。
繰り出す全ての技について、特に代名詞といえる打点の高いドロップキックに加えて、逆水平や最近ではフロントハイキックや。“すげえ”という感想ばかり溢れてきます。
元々長身で跳躍力もあるところ、その長い手足が見事に“武器”として昇華されてるというか、なんというかそんな感じ。
一方の伊藤麻希は、感情を怒涛のように吐き出すある意味のカリスマ性が元々の話題だったように思いますが、最近は、とても理に適っているというか、何故その攻撃を仕掛けるのかという意図や意味がとても伝わる試合をするようになっている印象があります。
とてもいい。とても好きな試合。


あと私、パワーファイターとパワーファイターの試合とかもとてもとても好きなんですけれど、東京女子プロレスではそんな試合も見れたりします。












まず舞海魅星が素晴らしい。
正面から当たれる強さがありながら、柔道のバックボーンに、敬愛するのは“ストロング”なプロレス。執拗な執拗なダブルリストロック狙いは会場をどよめかせ、個人的にはブレッド・ハートvsボブ・バックランドを思い出しました。
番狂わせを起こしそうな気配をヒシヒシと漂わせる舞海魅星を、しかし、渡辺未詩がフィジカルの強さを見せつけるように正面突破。
渡辺未詩はなんとなく(主にスティンガースプラッシュのせいで)、シェルトン・ベンジャミンのイメージ。フィジカルおばけ。ショルダープレスで上げてる重量は50kg超。負けた。
試合を終えて、拍手を贈る手を止める気が湧きませんでしたし、それはたぶん会場にいた観客の多くが、そういう心情になったものと思います。


最後に挙げるのは、中島翔子vs桐生真弥。


















とにかくできることを確実に、を徹底した…ように見えた、桐生真弥の試合ぶりに舌を巻きました。
まあ大怪獣は安定と信頼のなので語り申さん。


結局挙げる試合は全てトーナメント一回戦になりましたが、
それだけ、“下”の年代の成長著しさが目についた今夏のトーナメント。そろそろ“ハイスペ”世代からも何かしらの王座挑戦とか、自己主張があっても面白いように思えました。楽しかった。


で、続いてチョコプロからの抜粋。
さくらさんの25周年記念に向けて様々に加速していたチョコプロで、まず刺さったのが、SAKIvs駿河メイ。

[※実際の試合は8.9チョコプロ39で実現]
諸般の事情で1回流れた対戦カードは、次大会で無事実現。
一時は女子プロレス界でも圧倒的な試合数をこなしていたSAKI選手が、久々のとなる試合でどんな戦いをするかと思ったら…めっちゃ強くなってた…というのが、個人的な印象です。
試合結果はドローに終わったんですが、駿河メイの奇想天外な動きの数々をものの見事に読みきって対応来てみせた上に、そもそもそのフィジカルは女子プロレス界屈指(だと個人的に思ってる)ので…まーあ強い。
試合後のコメントでも、この期間中チョコプロをずっと視聴し続けていたことが語られていましたが、めちゃめちゃよく研究されていたことに目を丸くしました。



[8.10新百合:まだまだ強くなるColor's選手代表]


で、迎えたビッグマッチは8.17さくらえみ25周年記念大会。興行全体については後述するとして、とりわけもう面白かったのが、第2試合の3WAYタッグマッチ。
[親族の作ったサムネ風画像を無断転載]

「これこのシーズン3のベストバウトでいいんじゃない?」
とは、ウォッチングパーティーでのさくらさんの言。
ほぼほぼCDKなジェネリックCDK、ある意味でのめんどくささはおそらく日本有数の東京失恋学園というあまりに強大な個性を前に、個性負けしなかった前アジアドリームタッグ王者。
カメラの前で繰り広げられるあれやこれやに視聴者としてはただただ翻弄されて巻き込まれるばかり。というか、“死角”までも利用して展開されるその試合ぶりは、市ヶ谷という会場+WEBカメラによる中継という形の中で繰り広げられるエンターテインメントとして、なんとなく完成の一つの形だったんじゃないか、という気すらしてなりませんでした。
そしてそんな試合が、もう一つ。

某クリス・ブルックス氏がふらっと訪れた市ヶ谷で目撃し、思わず“MOTY”=マッチオブ・ザ・イヤーと呟いてしまった衝撃のアントーニオ本多vsルル ペンシル再び。
もう冒頭の「♪Satisfaction」の攻防は、アントーニオ本多にとって、かつてDJニラやスーパーササダンゴマシンとの試合でも見せた、(ある意味)とっておき。ルル ペンシルをそれだけの相手と認めた…と、言えなくもないかもしれない気がしないでもない。
かつてこの市ヶ谷で研鑽を重ねた某偉人は、こんな言葉を残しました。
「アントンさんで目覚める、みたいなとこあるからねー、人は皆(倒置法)」
そんな偉人の言を証明するかのように、一度目覚めた才覚はさらに煌々と輝きを増していました。


8.25ストリートファイトクラブでは、ぽっちゃり女子プロレスと崖のふち女子プロレスが、あまりに危険な初遭遇。クレイジー&クレイジー、クレイジーの上塗り。



















こんな中に入って…それでも目立ったまなせゆうな選手が、やっぱりすごいなと思いました。改めて思いましたね。おいでませ、ガンバレ☆プロレス。


最後はFREEDOMSから。この興行も特に後半3試合物凄く満足感があったんですが、とりわけピックアップしたかったのが、タッグ王座戦。




















昨年末のBLOOD Xmasでも感激しましたが、山下りなのデスマッチは素晴らしい。本当に素晴らしい。
デスマッチで示される個性というか、魅力って様々にあると思うんですが、個人的にはとりわけ“生”を感じる選手に惹かれます。
生きるために狂ったり、生きるために頭を回転させてアイデアをひねり出したり、生きるために叩き潰したり、生きるために立ち向かったり。
その示し方もまた様々なように思いますが…山下りなが確かにここに生きていること、そして生き抜くために勝とうという心意気みたいなものは、とてもとても惹きつけられる。
それはまた、勝たせようとする藤田ミノルからも、徹底して真正面から叩き潰そうとするマンモス佐々木、ビオレントジャック両名からも感じるところで。
つまりは、凄くいいデスマッチを見ました。





《最優秀興行候補》1.4 崖のふち女子 板橋
1.27 まっする1 新木場2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア2.18 BASARA 新木場宴3.26 まっする2 新木場(3.28 チョコプロ1 市ヶ谷)3.29 スク闘2020 スポルティーバ(5.5 チョコプロ11 市ヶ谷)(5.23 チョコプロ16 市ヶ谷)(5.27 チョコプロ17 市ヶ谷)(7.19 チョコプロ33 市ヶ谷)(7.26 チョコプロ35 市ヶ谷)(8.17 チョコプロ41 市ヶ谷)
さくらえみ25周年記念興行。最初発表されていた全カードを見たとき、“ああ、自分が油田王になったときに開催したい興行だ”と思いました。
それぐらい(あと大家健、高梨将弘、佐藤光留あたりを足したいけれど)あまりにも好きな選手が揃っていて、…そしてまあ、仮に僕が油田王になったとしても、実現するのが難しいと思うくらいに、色とりどりの顔ぶれで。
この時勢に関わる事情でそのカードから変更があっても、やっぱり油田王にでもならないとまず実現できない、何に変えても観たい興行である印象は変わりませんでした。
…ああ、文字数が足りない。
兎にも角にも、個人的には今年の有力候補な気がしてなりません。
が、ボクはさくらさんを(必ず予想を大きく裏切るというか、飛び越えてくるという意味で)まるで信用していないので、もはや何が起こるかサッパリわからない。
なんかとんでもないことをまだまだ唐突に仕掛けてくる可能性があるので、注意深く見続けようと思ってます。



《最優秀新人候補》薄井鉄央(BASARA)桐原季子(我闘雲舞)
追加したい選手がいますが9月の興行だったので、来月追加します。


《最優秀タッグ候補》新井健一郎&藤田ミノル(九州プロレス)Speed of Sounds(フリー)PURPLE HAZE(全日本プロレス)ド腐れヤッホーズ(チョコプロ)メーメーミーミー(チョコプロ)東京失恋学園(チョコプロ)


《最優秀団体候補》崖のふち女子プロレスマッスルチョコプロ




《ベストモーメント》1.19 オレンジタウン 翔太「1.5 東京ドーム、オカダ・カズチカvs内藤哲也戦でオカダ・カズチカがインプラントを繰り出したときの海野レフェリー」3.20 YMZ 板橋 Chair King7.26 ガンプロ 板橋 まなせゆうな「ガンプロの家族にして下さい!」




《MVP候補》
〜独断と偏見で選ぶ月間MVP〜1月 ディック東郷2月 水森由菜3月 バリヤン・アッキ、さくらえみ4月 ポークたま子5月 藤田ミノル6月 さくらえみ7月 坂崎ユカ、紺乃美鶴8月 藤田ミノル
…独断と偏見で選んでるから仕方ないんだけど、にしても、偏りが酷い。
強いて違う系統で名前を挙げてるの坂崎ユカだけでは…とは思いつつも。
やはりこの名前を挙げないわけには行きませんでした。

8.29大日本プロレス横浜文化体育館大会、“実家”大日本プロレスデスマッチヘビー級のベルトを、“生え抜き2号”藤田ミノルが戴冠。
もうこの件については何をどこから感慨を語ったものか。いや、後日にしよう。
ただ、前日8.28チョコプロ43で語られた言葉、“もし5.5横浜文化体育館大会で挑戦していたら負けていた”という趣旨の言葉については……やっぱり、その通りに思えます。
あのタイミングでの挑戦だったら、どんなに想いを込めたとしても、ベルトには届かなかったのではないか。
でもこの期間があったから、…この期間、誰よりもプロレスに真っ直ぐ向き合い、誰よりもプロレスの“場”を守ろうとし、誰よりもあらゆる場所で、あらゆる形でプロレスを続け。
…ともすれば、おそらくプロレスラーの中ではおろか、日本全国数多のプロレスファンを含めたとしても、一番プロレス関連配信を視聴し、盛り上げ続けていたであろう…
その時間が、さらに、藤田ミノルを強くした。
だからこそ。
“藤田ミノルの人生で、一番大事なものは、プロレスです”
という言葉は、誰よりも説得力を持ち、何よりも、力強かった。



…というわけで。
個人的月間MVP、どころか、様々なプロレス関連ファンアワードの個人的な有力候補に、藤田ミノルが一気に、先頭に躍り出た月でした。






It's SHOW TIME

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カレーです。
プロレスファン的立ち位置で言えば“ガンプロ民”を自称したいと思っているワタクシですが、もしかしたら今年はガンプロ皆勤かもしれない。
明日9/12の板橋大会、当初は仕事で行けない見込みでしたが、一転して時間が変更になったりして行けるようになったので、9/7DDT後楽園で慌ててチケットを購入、そしたらその後完売のお知らせが出たので、滑り込みセーフでした。
あとに発表になった日程も偶然にも仕事との重複がないので、ワンチャン、皆勤。


さてそんなガンバレ☆プロレスですが、10/6平日火曜日にビッグマッチ、3度目となる後楽園大会を控えています。
既報カードは、・今成夢人&大谷晋二郎vs石井慧介&入江茂弘・まなせゆうなvs彩羽匠・岩崎孝樹vs梅田公太の3カード。
いずれも如何にも興味深いカード…で、ある一方で。
おそらくはという憶測ではありますが…この3カードは、“メインイベント”ではないのではないか、という気がしています。


…このあたりで先に結論を。
私は今回の後楽園大会、翔太選手がメインイベンターとなることを望んでいます。


翔太は、デビュー13年目、32歳のプロレスラー。
2008年にSTYLE-Eでプロレスデビューを果たし、その後HEAT-UP所属→退団を経て、2014年にはガッツワールド所属に。同時期にガンバレ☆プロレスにもレギュラー参戦し、ばってん多摩川(現・ばってん×ぶらぶら)のガンプロ卒業試合の相手を務め、時にはガンプロの“敵”として大家健の抗争相手として立ちはだかり。
「あまり好きではない」と語っていた、自身の感情を表に出すことを、大家健や今成夢人、ガンバレ☆プロレスを通じて感化され、その思いが表出されるようになり、自身で“勝負の年”と位置づけた年には、所属のガッツワールドでGWCタッグ王座を戴冠、新井健一郎にそのプロレスを認められ、チームとして活躍しました。
2018年、ガッツワールドの解散に伴い(個人的に)注目されたその去就の行く末として…辿り着いたのは、ガンバレ☆プロレス。つまり現在の所属に至ります。
2018年〜2019年、ガンバレ☆プロレスは大きな転機を迎え、…シンプルに。所属選手が大幅に増員することになりました。
元々所属は大家健のみ。
旗揚げから出続けている今成夢人にしても、最初は特に“所属選手”という扱いでもなかった(そのうちウヤムヤのうちに所属に)ところから、現在は所属とレギュラーと合わせていくと、少なくとも野球チームが作れるのではないか、ぐらいの所帯になってきました。
その、いわば最初の一人、きっかけとも言えるのが、翔太の加入だったように思います。


翔太選手の魅力は、“何でもできる”と言って過言ではないほどの、その幅広いユーティリティぶり。
単純に選手として何でもこなせる上に、学生プロレスで培った(?)と思しき、リング周りのあれやこれや。セコンドはもちろん、実況、解説、リングアナになんでもござれ。
エディ・ゲレロに憧れてWWEやアメプロを見まくることで培われたという英語能力も確かで、サムライTVにクリス・ブルックスとともに呼ばれ、通訳としての役割を果たしてみたり、モノマネも達者で、某レフェリーのモノマネについては目撃者が口々に“地上波に出れるレベル”と語るほど。果ては後楽園ホールでレフェリーデビューも果たしました。
個人的には今年、たぶん、最も同じ会場にいる機会が多いプロレスラー。


個人的な話ついでに。
“日本のプロレス興行で初めて観た選手”が、個人的には、翔太選手だったりします。
私もプロレスへの興味を持ったのはWWEがスタートで、プロレスの初生観戦もWWE(たぶん2006年の日本公演)。
日本のプロレス会場に中々脚を運ぶことがなかったのですが…
たまたま大学のゼミの同期が学生プロレスをやっていまして、実家からほど近い某大学で興行があるというのを聞きつけ、フラッと見に行った第1試合のカードが、
“BIMA vs セック鈴木”
現在の、高尾蒼馬選手と翔太選手の試合になります。
あれだけ選手が出ていた学生プロレスの大会で、今もプロとしてリングに上がっているのがこの二人なこともあり、なんとなく、気にならずにはいられない2選手です。


始まりは大家健一人だったガンバレ☆プロレスも、今は多くの所属、レギュラー参戦選手を抱えるようになり、“主役”を担える選手が揃ってきました。
DDTからレンタル移籍ながらもはやほぼほぼ所属の石井慧介は迸るクレイジーをそのままにインディーJr戦線を席巻し、DNAからガンプロへの電撃的な所属宣言を行った岩崎孝樹は“若大将”として歯止めの効かない戦いを見せつけ。
フリーという立場でレギュラー参戦を続けながらインディーJr王座戴冠を果たした勝村周一朗は、その翔太とのタイトルマッチをひとつ契機として所属となり、東京女子プロレスを離れる決意を示したまなせゆうなは、今成夢人と翔太の誘いを受け、“ガンプロの家族”になる決意を示し。
“ガンジョのエース”としてガンプロらしい戦いを展開しながら女子部を盛り上げ続けるHARUKAZE、HARUKAZEと伴にガンジョの一員として戦いながら、実にガンプロらしい経緯で誕生したTHE HALFEEを牽引する春日萌花、“最強の素人”としてインディーJr王座2度目の挑戦を迎える冨永真一郎、星野真央に続くガンプロ二人目の生え抜きとしてデビューし、石井慧介、岩崎孝樹の加入でメキメキ力をつけ、さらにTHE HALFEEの一員として生まれ変わりをみせる桜井鷲。
旗揚げからガンバレ☆プロレスをガンバレ☆プロレスたらしめ、様々な“奇跡”とも言える瞬間を築いてきた大家健と、DDTの映像班として従事しながら地道な努力と花開いたクレイジーで今や様々なプロレスラーが一目おく今成夢人。
二人が築いてきた土台に、今、これだけの武器がある。


しかし、その“武器”のカードが、9/12現在、出揃いつつある。
そして残るカードの中でメインイベンターとして………単純に“みてみたい”のが、翔太選手になります。


元々こってりとレギュラー参戦していたので、あっという間に“所属”感が馴染みに馴染んでいる翔太、どのカードに組まれたとしても、その試合は面白かった。
特に名勝負として挙がるのが、勝村さんとのシングルマッチシリーズ。
市ヶ谷大会での2回のシングルマッチは見れば見るほど面白く、いわばその“続き”となったインディーJr戦も、また、面白く。
…というか翔太のシングルマッチは、いつ、誰が相手でも面白い気がしてなりません。
昨年自分が観戦したシングルマッチはおそらく全部“ベストバウト候補だ!”と思わされた気がしますし、今年もガンプロで行われた旭志織とのシングルマッチ、朱崇花とのシングルマッチはともにまるで違う味わいで楽しませていただきました。
で。
本日9.12、組まれていた試合は私大変楽しみにしておりまして。
翔太vs藤田ミノル、藤田プロレス☆スクール対決。
藤田ミノルがBJWデスマッチヘビー級のベルトを手にしたことで翔太がさらに燃えているのもさることながら、個人的に今年今までのところベストバウト1位候補(藤田ミノルvs高梨将弘)と2位候補(翔太vs本田アユム)の対決なので、単純に試合として楽しみ。
なのですが。
何故か翔太先生、日高郁人選手との試合が追加となってしまったので、個人的には大変複雑な心境です。
が。
これはもしかしたら本格的に後楽園メインイベンターのチャンスかもしれません。
今インディープロレス界で最も旬なレスラー・藤田ミノル、そして独立を果たしたその相方・日高郁人。この二人を一夜にして破るとなれば、「ロックとオースチンを一夜にして破った」と吹聴するクリス・ジェリコばりに大きな実績ですし、どちらかにでも勝てば、それだけでも充分、十二分に、自己主張をできるだけの大きな大きな勝利ですし。


3度目の後楽園。
再びメインイベントに大家健が立っても、それはそれで、満足に興行を迎えることができると思います。
あるいは既報カードの中からメインイベントが生まれても、十二分に楽しむことができると思います。
または私が想像しない角度から決まったメインイベントでも、やっぱり私はガンバレ☆プロレスとして楽しむことができます。
それでも、みたいのは。


“なんでもできる”ことにスポットがあたりがちで、その割には自己主張が意外と苦手で、…それでいて素晴らしいプロレスを披露してくれる。
翔太先生…プロレスラー・翔太が、後楽園ホールのメインイベントに立つところ。
“Mr.Show Time”が、後楽園ホールで提供する、ショータイム。
それが私の、ガンバレ☆プロレス後楽園大会メインイベントの、第1希望です。
 


“Elite”がもたらすもの

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どうも、カレーです。
中学生の頃にアメリカンプロレスにドハマリし、WWEのDVDを見まくりながら、インターネットを通じてTNAを知り、AJスタイルズvsクリストファー・ダニエルズに感銘を受けすぎて、うっかりハンドルネームに“カレーマン”というそのまんまな名前を使い始めてしまい、気づいたら引っ込みがつかなくなってしまいまして、今に至ります。


[クリストファー・ダニエルズ。TDCホールで堕天使と握手。]




さて。
好き嫌いはさておいて、2019年、最もプロレス界に(どちらかといえば良い方向に)話題を振りまいたプロレス団体は、All Elite Wrestling(AEW)なのではないかと個人的に…というか、多くの人に同意いただけるものかと思います。
…少なくともこの文章を立ち上げた時点ではそうだったと思います。


All Elite Wrestling(以下AEW)は、米国の新興プロレス団体。
新日本プロレスのBullet Club内のユニット“the Elite”のメンバーたちが、クリス・ジェリコの主催した“ジェリコクルーズ”に参戦したことに端を発した…のかは厳密にはどうかはわかりませんが、とにかくその辺りから強固となった結びつきに、プロレス大好き大富豪、トニー・カーン(父はジャクソンビルジャガーズ、フラムFCオーナーのシャヒド・カーン)の出資のもと設立され、Eliteのメンバーだったコーディ・ローズを社長に、同じくEliteのメンバーであるマット・ジャクソン&ニック・ジャクソンのヤングバックス、そして、新日本プロレスとの契約に区切りをつけたケニー・オメガを副社長に据えた強力な布陣の元、2019年、5.25に “Double or Nothing”と銘打ち、ラスベガスは格闘技の殿堂・MGMグランドアリーナ大会 で旗揚げを果たしました。
旗揚げPPVの最後には、WWEとの契約を終えたばかりのディーン・アンブローズ…現在のジョン・モクスリーが電撃参戦するなど、素晴らしい試合とともに大きなサプライズも成功させました。
だからその“賭け”の結果は、おそらく。“Double”といって、差し支えないものと思われます。
同年10月からはかつてWCWを中継していたTNTで、ウィークリー生放送番組Dynamite!が開始となると、この動きに対抗するように、(収益規模的に)世界一のプロレス団体であるWWEの第3ブランド“NXT”も中継枠を同じ水曜日同時間に設定、かつてWCWとWWEの間で繰り広げた“マンデーナイトウォー”ならぬ、“ウェンズデーナイトウォー”の様相を呈しています。
※ちなみにTNAの後継であるIMPACT Wrestlingは火曜日放送
以降、WWEブランドの中で如何にも視聴者層の被りそうなNXTと熾烈な視聴率競争を繰り広げながら、毎週約80〜100万人前後の視聴者数を叩き出し、日々更新されるYou Tube動画も100万単位の視聴数となるなど、新興団体ながら規模感で言えば、“世界2位”の団体となったと言って差し支えないものと思います。
そうした大きな世界的広がりを見せる一方で。

AEWで展開されているプロレスは、これまでにも日本で…というか東京ドームで、両国国技館で、後楽園ホールで、博多スターレーンで、新木場1stリングで、板橋グリーンホールで、…市ヶ谷チョコレート広場で。
当たり前のように目にすることができた、とても馴染みのあるプロレスでもあります。
それはそもそも旗揚げメンバーであるThe ELITEの面々が、元々Ballet Clubとして活動していたこともそうですし、クリス・ジェリコを筆頭に、ROHを離れて合流してきたクリストファー・ダニエルズ、OWEとして提携し、契約を結んだCIMA、旗揚げ戦に登場したオーサム・コングやMarvelous USAとして活動し来日していたナイラ・ローズ、専属所属契約を結んだ志田光、里歩、旗揚げ戦に登場した水波綾にアジャ・コングに、東京女子プロレスから参戦した坂崎ユカに中島翔子。そして、さくらえみ。
もちろん、世界的なスーパースターたちである一方で、多くの選手が、日本の、おそらくはテレビ中継もない、規模感的に比較すれば“小さな会場”をも経たレスラーたちが、この舞台に上がっている…ようにも映ります。
日本で、あるいは世界で。プロレスが好きな人を楽しませてきたプロレスが、電波を、ネットを通じて、広く世界中に届けられているこの状況について、もう少し、思うところを整理しておく必要があるんじゃないかな、と思ったのが、最初にこの稿を立ち上げた経緯になります。
ちなみにこの稿を立ち上げたのは昨年11月。
“里歩vsさくらえみ”がこの舞台で実現したことや、
ケニー・オメガ&里歩がAEWスーパースターとしてDDT UltimatePartyに出場したことや色々あったことにおそらくは何かしら思うところがあって書き始めたんだと思います。




ただ、一旦ちょっと話をシンプルにすることにしまして。
題名に立ち返って、この“ELITE”…“ELITE化”、と言ってもいいかもしれないものが、いったい、何をもたらすだろう、ということだけを少し。端書程度に。


AEWという団体がプロレス界、とりわけ、日本プロレス界に何をもたらすか、個人的にはとてもとてもシンプルに。“資源”だと考えます。
“資源”の中身の第一は、まず、お金です。生々しい。生々しいけれど、とても重要。
そもそも、日本の団体とWWEとが正面から勝負したとしたら、おそらくはまるっきり勝負にならないほどに、元々の規模が違いすぎるところがございまして。あんまりアレするとアレなのでアレですが、「WWE 収益」でググると、9.6億ドルという数字が出てきます。営業利益で、1.16億ドル。
一方で、日本最大手団体・新日本プロレスで見てみると、過去最高を記録した2019年の“売上高”で約60億円、
利益で約5億円。
もちろん日本の団体の中で突出した素晴らしい数字ではありますが、日本のプロレス産業そのものの市場規模からして、131億円(2018年、矢野経済研究所を引用した某ササダンゴさんからさらに引用)。規模感の違いは、致し方ないところだということをまず、前提としたいところです。
しかし、ここまで明らかに規模感の異なるWWEに、AEWは少なからず、“同じこと”の出来る相手として、脅威を抱かせる存在として急浮上しました。
その背景は、トニー・カーン(と、シャヒド・カーン)の豊富な資金力。
車のバンパーの会社から一代で財をなし、複数のプロスポーツチームのオーナーであり、AEW創業者の1人であるシャヒド・カーンは、個人資産実に87億ドルという、世界有数の大富豪。
このお金全てがプロレスに、というわけではもちろんありませんが、少なくとも、資金力の単純な多寡で言えば、WWEをも児戯扱いできるといえばできるという、その脅威。


ただ単純にお金の面でも充分AEWが“プロレス”にもたらすものが大きいという“可能性”はお示しできるような気もしますが、もう一つ、もたらされるものの可能性として考えるのが、“人”です。
ここでは質的な意味ではなく、量的な意味で。
先述のとおり、AEW Dynamite!は毎週、80〜100万人規模の視聴者数を獲得しています。これは視聴率に換算するとおそらくは0.5%規模。
日本のテレビ番組等の視聴率と比較して考えるとそれほど多くないように思われるかもしれませんが、MLBのワールドシリーズとかで10%くらいだったりするので、ケーブルテレビ中心の多チャンネル化の中にあるアメリカで、一定の視聴率を確保し続けていることは、おそらく価値のあることなんだろうと思います。
ちなみに全米No.1長寿番組(プロレスだけでなく、全体でみてのNo.1長寿)、WWE RAWの視聴率が概ね3.0%前後。いわゆる“アティテュード”時代が6.0%くらいで、ジョン・シナとかエッジとかが主役で個人的によく見てた時期が3.5〜4.0%くらい。
ある意味とてもわかり易いRAWやSMACKDOWNに比して、どちらかといえばプヲタ向けに思えるAEWが、100万人規模の国民に(そしてFITE TVを通じて世界に)発信されている影響は、以前、里歩選手が週プロモバイルのコラムに、入国時だか移動時だかに、空港の職員の方に“あれ?あなた里歩じゃない?”と話しかけられようなエピソードを記していたと記憶していまして。
その方が重度のプヲタだという可能性はゼロではないかもしれませんが、少なくとも、“プロレスをあまり知らない人”に、プロレスを届けてくれる規模感の中にあることは、間違いないものと考えます。


…まあ、一方で。
WWEですら“アティテュード”時代のような視聴率は臨めていないこと、AEWが如何に大きな規模を持っているからと言って、WWEにおいては“ファーム団体”の意味合いもあるNXTと競っている現実もあるため、いま、この(ある意味)いい状況が、どこまで続くのかわからない(極端な話、トニー・カーン&シャヒド・カーンからこのビジネスから手を引くと判断する事態も起こらないとは言えない)という懸念については、どこまでも頭の片隅に置いておく必要があるとは思いますが…


書けば書くほど様々なことがある気がするのですが、文字数の問題もあるので、とりあえず。量的なメリットの話だけに、一旦は留めておきたいと思います。



さて。
最後に、明日に控えた、ChocoPro 50 “AEW vs ChocoPro”について。


[※無断転載(無断転載許可済み)]
さくらさんはもちろん、アイドルとしてもキャリアを重ねてる水森さんも、一つの共通する見解を持っていると思います。
曰く“数字は、重要”。
水森さんは“数字はパワー”とも述べていて、Twitterにおいてはフォロワー数を一つ“指標”の例として挙げていました。
YouTubeを主戦場とするChocoProにとっては、その“パワー”を示す指標は、リアルタイムの同時視聴者数に、チャンネル登録者数、あとは動画再生回数あたりになるでしょうか。
特に、“同時視聴者数”は試合記録にも記される強い指標として扱われています。
結構ChocoProを見てる気がしますが、記憶にある限りで、視聴者数が一番多かったのは、さくらさんの25周年記念大会というビッグマッチが950人以上の視聴者数を、次いで、“Riho HomeComing”が650人弱、藤田ミノルvs水森由菜が500名超えの視聴者数を叩き出していたように記憶しています。
現実、同時視聴者数に大いに影響しているのはなんというか、何より、“特別感”なように思います。
ココ最近300名前後に落ち着いている視聴者数ですが、おそらく明日は、500名を超えるんだろうな、とも思います。割と簡単に。
でも目的とするところは500名ではなく、重要なのは、AEWの持つ(少なくとも)100万の視聴者の目を、ChocoProに向けさせること。
個人的にはこのカードで思い出すのは、Double or Nothing帰りの里歩&さくらに、“ローカルインディーレスラー”と揶揄されたリンゴとはちみつ、アントーニオ本多&駿河メイが相対した試合。ガトームーブチャンネルに試合動画が上がっていますが、観戦していて最の高に面白い試合だったのは、丸一年以上経っても鮮明に覚えてます。
100万規模の“パワー”を持つAEWからしたら、500規模の“パワー”であるChocoProは、
ローカルインディー以外の何物でもないかもしれない。
それでも、AEWを経由してわざわざ動画を覗くような奇特なプロレスファンや、うっかり中継を目にするライトなプロレスファンを虜にできるだけの魅力をChocoProは、水森由菜&駿河メイは持っている。十二分に。
で、あるならば。
こうした奇特なファンやうっかりさんを(母数として)少しでも増やすことが、今回とてもとても重要なんだろうなと思います。
その方法はリアルタイムの同時視聴者数に限らず、後日動画再生する人が増えることでも十分作用する。
でもそのためにたぶん、何より重要なのは。
勝つこと。
印象に残すこと。
(駿河メイが歌うJudasがジェリコにうっかり届いたときくらいの、AEWサイドの印象に残る何か。)
その意味では、里歩&さくらえみという、“存在感の怪物”たちに、立ち向かうのは難しい。とてもとても、難しい。


“小さいまま大きくなる”


ChocoProを指してさくらさんはこのように述べました。
一方で、前回ChocoPro里歩選手の参戦時の“悔しさ”について、それだけで3時間語れる、というようなことも述べていたように思います。
ChocoPro50。
積み重ねた50回。
悔しさすらも飲み込んで、“小さいまま大きくなる”足ががりを、掴めるかどうか。
華やかさ、50回を記念する空気、対抗戦というシチュエーションとともに、“数字”という意味で、とても。
とても、重要な試合が、明日。












観戦メモ2020:9月

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9月終了。
14興行。
結構な土日の出勤ございまして相応にヘイトを溜め込んだ9月、しかし意外にも土日に興行が少なかったりもして、割と平日に行きたい興行が集まっていたイメージ。
ただ座席数減少と仕事の都合での出遅れがあったりして、中々ままならないところもあったりなかったり。
10月、11月も引き続きのお仕事模様なので、着実にヘイトは溜め込まれるものの、(例年ならヘイトポイントを貯めると遠征に行ける自分ルールが発動しましたが、)解消の機会がないのが悔やまれるところです。



《最優秀試合候補》
1.3 DDT 後楽園 田中将斗vsクリス・ブルックス
1.4 東京女子 後楽園 中島翔子vsハイパーミサヲ
1.4 崖のふち女子 板橋 松本都vsクリス・ブルックス
1.13 DDT 住之江 竹下幸之介&勝俣瞬馬&飯野雄貴vsアントーニオ本多&平田一喜&くいしんぼう仮面
1.13 ガン仁田 住之江 渡瀬瑞基&ミス・モンゴルvsアルティメット・スパイダーJr&青木いつ希
1.22 BASARA 新宿 FUMA&久保佑允vsバナナ千賀&ツトム・オースギ
1.25 我闘雲舞 市ヶ谷 アントーニオ本多vs駿河メイ
1.26 九州プロレス 北九州 入江茂弘vs野崎広大
2.2 ガンプロ 王子 翔太vs旭志織
2.9 我闘雲舞 王子 SAKI&水森由菜&紺乃美鶴vs高梨将弘&新納刃&趙雲子龍
2.10 FREEDOMS 後楽園 杉浦透vs宮本裕向
2.11 東京女子 北沢 辰巳リカ&渡辺未詩&鈴芽vs伊藤麻希&らく&原宿ぽむ
2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア 翔太vs本田アユム
2.16 東京女子 蕨 天満のどか&のどかおねえさんvsのどかおねえさん&のどかおねえさん
2.17 JSTAGE 新木場 ディック東郷vs藤田峰雄
2.17 JSTAGE 新木場 近野剣心&吉田綾斗&中津良太vs野村卓矢&阿部史典&佐山駿介
2.18 BASARA 新木場 阿部史典vs下村大樹
2.18 BASARA 新木場 バナナ千賀&ツトム・オースギvs木高イサミ&関根龍一
2.18 BASARA 新木場 高梨将弘vs藤田ミノル
3.7 仙女 奈良 DASH・チサコvsKAORU
3.7 仙女 奈良 橋本千紘&優宇vs里村明衣子&駿河メイ
3.8 仙女 新宿 橋本千紘vs朱里
3.20 我闘雲舞 板橋 クリス・ブルックスvsバリヤン・アッキ
3.20 我闘雲舞 板橋 高梨将弘&藤田ミノルvsTAMURA&趙雲子龍
3.21 東京女子 板橋 坂崎ユカ&瑞希&乃蒼ヒカリvs中島翔子&愛野ユキ&舞海魅星
3.21 ガンプロ 板橋 今成夢人&バリヤン・アッキvsマイク・ベイリー&冨永真一郎
3.21 ガンプロ 板橋 春見沢萌彦&勝崎周之助&桜井鷲vs坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希
3.21 ガンプロ 板橋 石井慧介vs岩崎孝樹
3.29 スク闘2020 スポルティーバ ロッキー川村vsジ・インテリジェンス・センセーショナル・グランド・パッションマスク4号
4.5 琉ドラ 南風原 藤田ミノルvs初代・ポークたま子
(4.?? チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜)
(4.?? チョコプロ 市ヶ谷 田中将斗vsバリヤン・アッキ)
(5.5 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs水森由菜)
(5.17 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs駿河メイ)
(5.27 チョコプロ 市ヶ谷 水森由菜vs駿河メイ)
(5.30 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイ&バリヤン・アッキvs水森由菜&藤田ミノル)
(6.5 毒人 某所 GAINAvs三原一晃)
(6.5 毒人 某所 HUBvs藤田ミノル)
6.14 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs桜井鷲
6.14 ガンプロ 板橋 朱崇花vs翔太
6.14 ガンプロ 板橋 石井慧介vs大家健
6.21 DDT 鶴見青果 HARASHIMA&平田一喜vs竹下幸之助&勝俣瞬馬vs高木三四郎&中村圭吾
(6.28 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs紺乃美鶴)
(6.30 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs水森由菜)7.4 東京女子 両国KFC 愛野ユキvs上福ゆき7.5 ZERO1 新木場 大谷晋二郎vs今成夢人7.5 JSTAGE 王子 佐藤光留&佐山駿介vs阿部史典&野村卓矢7.13 SEAdLINNNG 後楽園 中島安里紗vs世志琥(7.19 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs駿河メイ)7.23 DDT 後楽園 坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希vsHARASHIMA&アントーニオ本多&里歩7.23 DDT 後楽園 遠藤哲哉vs上野勇希(7.24 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜)7.26 ガンプロ 板橋 石井慧介vs新納刃8.9 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvsSAKI8.9 東京女子 神田明神 伊藤麻希vs 上福ゆき8.9 東京女子 神田明神 渡辺未詩vs舞海魅星8.10 東京女子 神田明神 中島翔子vs桐生真弥8.17 チョコプロ 市ヶ谷 SAKI&水森由菜vsクリス・ブルックス&翔太vs藤田ミノル&アントーニオ本多8.25 ストリートファイトクラブ 後楽園 今成夢人&まなせゆうなvsクリス・ブルックス&松本都8.28 チョコプロ 市ヶ谷 アントーニオ本多vsルル ペンシル8.31 FREEDOMS 後楽園 マンモス佐々木&ビオレントジャックvs藤田ミノル&山下りな9.8 BASARA 新木場 ツトム・オースギ&バナナ千賀vs塚本拓海&ヤス・ウラノ9.12 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs翔太9.14 大日本 後楽園 阿部史典&野村卓矢vs大谷晋二郎&青木優也9.21 東京女子 品川 坂崎ユカ&中島翔子vs瑞希&伊藤麻希9.22 BASARA 後楽園 阿部史典vs中津良太
年末が近づくにつれて数を絞り始めました。






《最優秀興行候補》1.4 崖のふち女子 板橋
1.27 まっする1 新木場2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア2.18 BASARA 新木場宴3.26 まっする2 新木場(3.28 チョコプロ1 市ヶ谷)3.29 スク闘2020 スポルティーバ(5.5 チョコプロ11 市ヶ谷)(5.23 チョコプロ16 市ヶ谷)(5.27 チョコプロ17 市ヶ谷)(7.19 チョコプロ33 市ヶ谷)(7.26 チョコプロ35 市ヶ谷)(8.17 チョコプロ41 市ヶ谷)9.21 まっする3 品川
ひらがなまっするが開始して3回目、毎回毎回展開されるその世界観にただただ翻弄され、涙を流し続けるわけですが、個人的には今回が一番刺さった。




































平田一喜が主役になることを知らなかった興行前、ちょうど平田一喜について、ユウキザロックが最後に投げかけたようなこと(なんでも“できてしまう”平田一喜について)を話していて、その矢先に見せられた世界が、これ。
そら泣きますわ。


《最優秀新人候補》薄井鉄央(BASARA)桐原季子(我闘雲舞)小石川チエ(我闘雲舞)new



というわけで追加したかったのが小石川チエ。
我闘雲舞から昨年8月に一挙デビューした新人の1人。




昨年7月の発表段階では練習生ではなかったため、新人の中でもとりわけ準備期間が短かく、さらに、管理栄養士として働いている(※)おり、中々経験が積めない日々が続いていたような印象があります。
※食品衛生法の関係等などで超忙しい
ただ、初の他団体参戦となった今年1月のHEAT-UPでの戦いが個人的にはかなり印象的。




長い手足を振り回し走り回るその姿は正しく“Too Much Energy”。
一見無駄にも映る動きを経ても、思ったよりも後半動きが落ちないままに、手足の長さから繰り出される攻撃はダイナミック。
リングの大会の経験を経ると、なんかもっともっと見たくなる…可能性を感じたところで、このコロナ禍に突入。
3月末から始まったチョコプロにも(仕事柄)中々参戦できない日々が続き、その間日々の放送のコメント欄にほぼ毎回居るという勤勉さを見せ、さらに紺乃美鶴選手の持ち込み企画「ジェスチャーゲーム」では、衝撃の意欲作「テトリス」で世界を震撼させるなど、才気の片鱗を垣間見せました。

紺乃美鶴/Mitsuさんのツイート: "さあ!配信中に、皆さんの記憶までも消し去ったチエの"テトリス"を載せておきます ジェスチャーゲームでこんな素晴らしい作品が見られるとは!! チエが感じたままに表現した"テトリス"をご堪能ください! 彼女はヤバすぎる天才! 手伝ってくれてありがとう!! #チエちゃんは不器用 #BeerTime #gtmv… https://t.co/4rx41lcqrp"“さあ!配信中に、皆さんの記憶までも消し去ったチエの"テトリス"を載せておきます ジェスチャーゲームでこんな素晴らしい作品が見られるとは!! チエが感じたままに表現した"テトリス"をご堪能ください! 彼女はヤバすぎる天才! 手伝ってくれてありがとう!! #チエちゃんは不器用 #BeerTime #gtmv https://t.co/EwAVUHf9wd”
紺乃美鶴/Mitsuさんのツイート: "さあ!配信中に、皆さんの記憶までも消し去ったチエの"テトリス"を載せておきます ジェスチャーゲームでこんな素晴らしい作品が見られるとは!! チエが感じたままに表現した"テトリス"をご堪能ください! 彼女はヤバすぎる天才! 手伝ってくれてありがとう!! #チエちゃんは不器用 #BeerTime #gtmv… https://t.co/4rx41lcqrp"


この9月からついにチョコプロに登場し始めると…やっぱり、“Too Much Energy”。
半年試合に出れなかったストレスをぶつけるような有り余るエネルギーは、やっぱり、強く印象に残りました。
この辺までを理由に名前を挙げようと思っていたら、ついさっき、とんでもない爆弾が投げ込まれたのを知りました。

…にしてもなんで、これまでこんなに都合がつかなかったのに、急に毎回のように出れるようになったんだろう?
と思いきや。
チョコプロ51で衝撃の発表。
「私、小石川チエ。このチョコプロに出たいがために。
…仕 事 を 、 辞 め ま し た ! ! 」


…えー。
やっぱり、プロレスラーの魅力に、個人的にはどこか“クレイジー”を求めるところがありまして。
いずれ美鶴さんとの“プロレスのために仕事辞めました”タッグとして活躍するさまを心待ちにしたいと思います。







《最優秀タッグ候補》新井健一郎&藤田ミノル(九州プロレス)Speed of Sounds(フリー)PURPLE HAZE(全日本プロレス)ド腐れヤッホーズ(チョコプロ)メーメーミーミー(チョコプロ)東京失恋学園(チョコプロ)


《最優秀団体候補》1位 チョコプロ2位 マッスル3位 崖のふち女子プロレス
でだいたい決まった。




《ベストモーメント》1.19 オレンジタウン 翔太「1.5 東京ドーム、オカダ・カズチカvs内藤哲也戦でオカダ・カズチカがインプラントを繰り出したときの海野レフェリー」3.20 YMZ 板橋 Chair King7.26 ガンプロ 板橋 まなせゆうな「ガンプロの家族にして下さい!」




《MVP候補》
〜独断と偏見で選ぶ月間MVP〜1月 ディック東郷2月 水森由菜3月 バリヤン・アッキ、さくらえみ4月 ポークたま子5月 藤田ミノル6月 さくらえみ7月 坂崎ユカ、紺乃美鶴8月 藤田ミノル9月 阿部史典


ユニオンMAX王座戴冠から半年、阿部史典と中津良太のタイトルマッチがとにかく凄まじかった。
また、野村卓矢とのアストロノーツとしてBJWタッグ王座を保持しながら、最侠タッグリーグも順調に勝ち上がっていて、この一回戦もまたやっぱり凄かった。
阿部史典の試合はどの試合もいつも面白いのですが、とりわけ際立ったこの9月。



パープルハート

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3月、4月、5月、6月。
猛威を振るう感染症が社会に閉塞感を漂わせ、“停まった”世界の一方で、季節は変わることなく巡り行き、麗かな陽気から、梅雨らしい梅雨へ、そして漂う夏の気配。
リスクを承知で、世界が動き出す方向に進み始めるとともに、6月から、7月へと移りゆく中で。
様々なところで、様々な人が、何かを決断し…ある意味では、進み始めていきました。
そんな進み始めた世界の中の、一人の女性のお話。


7月7日、七夕の夜。
まなせゆうな選手がおよそ3年半主戦場とした東京女子プロレスを離れる決断を、記者会見の場で明らかにしました。


「愛星ゆうな」という選手を知ったのは…
…もうだいぶ前のことになるということを実感するあたりに、意外と自分もプロレスに興味を持ってから長くなってきたんだな(=着実に歳をとっている)ということを思い知らされますが…
たぶん、最初に知ったのはツイッターと、サムライTVの速報バトル☆メン。もうSアリーナではなかったと思います。

プロレスブログの大家である「ブラックアイ」さんでも、
“愛川ゆず季の後継者になれる逸材”としてそのデビュー戦の印象が語られていたように記憶しています。

しかしまあ当時はまだまだプロレスあまり見てなくて、スターダムという団体に足を伸ばすこともなかった私は、プロレスニュースではその名前を目にするものの、
実際の試合を目にすることはありませんでした。
そしておそらくは初めてその名前を目にしてから1年後の3月頃、度重なる怪我等も影響してか、
愛星ゆうな選手スターダム退団の報を、やはりプロレスニュースサイトやツイッター上で目にしていたような記憶があります。


それからしばらくして、たぶん、2015年末のREINA後楽園大会だったでしょうか。

大会のカードに“アクトレスガールズ提供試合”があり、
出場選手に「愛星ゆうな」の名があるのを見つけました。

そのアクトレスガールズ提供試合、
今であれば錚々たるメンバーなんだとおもいますが、当時はまだまだどの選手もキャリアは浅く、
しかもいきなりの後楽園での試合で、パフォーマンスを発揮しようとするも中々うまく行かなかったり。どこか危なっかしく映り、とてもハラハラしていました。

(※そのことについて、今よりもスレていた私は、
多分、とてもスレたツイートを残した記憶があります。
絶対に、とても、失礼な内容なので、掘り返さない。)

…そんな中で、赤のコスチュームを身に纏った、長身のレスラー…
女子のトップ団体でデビューしてきた愛星ゆうな選手の試合ぶりは、地に足がついている…というか、安定感・安心感があって。 この試合に一人、そういう選手がいたことにホッとしたのを覚えてます。

[2015.12後楽園:たぶん最初に“愛星ゆうな”を知った日]



時は移ってさらに翌年3月末。アクトレスガールズの提供試合を見るのは 何故かやっぱりREINAの後楽園大会だった訳ですが…
…そこに、愛星ゆうな選手の名前はありませんでした。

実のところその顛末についてはよく存じ上げない部分もあるのですが、
事実、2016年の3月、愛星ゆうな選手は
アクトレスガールズを退団されていた、ということを、後に知ることとなりました。



再び愛星ゆうな選手の存在を私が目にすることになったのは、 “ミス東スポ2016”…
と、いうよりも。

個人的なインパクトとしては圧倒的に、
ニコニコプロレスチャンネルで不定期レギュラー放送されていた、
佐藤光留選手(&佐瀬さん)の『死なば諸共』。

いわゆる深夜ラジオのノリ全開に突き進むこの番組を、“下水道民(しなもろ視聴者の総称)”の一人として視聴していたところ…特別ゲストとして、実に唐突に。
プロレスラーにしてミス東スポ2016である愛星ゆうな選手が登場することになりました。
※水着のまなせさんを佐藤光留選手が 自 前 の 一眼レフでバシャバシャ撮るという謎の時間を共有することになったのが、ド深夜のノリで超面白かった。
「しなもろに出演した選手は売れる(?)」という実に無根拠な法則が出来上がりつつあった当時、この番組出演とはおそらく関係がまるでないとは思いますが、その法則を裏打ちするかのように。
2ヶ月後、プロレス会場で再び、その姿を目にすることとなりました。


個人的には2015年半ばくらいから大体定期的に観戦していた東京女子プロレス。
その東京女子プロレスの2017年初旬、初進出となった練馬ココネリホール大会で、愛星…改め、まなせゆうな選手が初参戦となりました。




[2017.3 練馬:最初の対戦相手は、のどかおねえさん]
そこからまなせゆうな選手は3年半。
おそらく、同じ団体に居た時間としては最長となる期間を東京女子プロレスで過ごすことになりますが…
まなせゆうな選手の東京女子プロレス参戦を通じて感じたのが、なんというか、“もっと”という感情。
もっと上に上がりたいもっと後ろの試合順で試合がしたいもっと色んな場所で試合がしたいもっとベルトに挑戦したい
…言うなれば、欲。
その欲は満たされることなく、でも、手を伸ばし続けている。そんな姿を目にしていたような気がしています。


個人的には2018年9月の成増大会だったでしょうか。
とある試合を契機に、まなせゆうなという選手への見方がガラッと変わります。
それは、ハイパーミサヲ選手と組まれた“ミスUSA決定戦”…
試合中、DA PUMPの「♪U・S・A」流れた際に、よりそのUSA魂を発揮して踊り狂ったほうが勝利…という試合。
発案したハイパーミサヲ選手も狂ってる(褒めてる)と思いましたが、いきなりぶち当たった超変則ルールでまなせゆうな選手は…踊り狂いました。もう、見事に。
この試合は業界きってのアレ試合マスター、高木三四郎大社長をして「やられた」と語るほどで、個人的にも大変衝撃的な試合として、鮮烈に記憶に焼き付くこととなりました。


なんとなくこの試合前後からまなせゆうな選手の試合からひとつ“タガ”が外れたような気がしていて、でも一方でやっぱり、どこか満たされない気持ちを抱えているようにも見える部分があって。
なんとなく。この時に、“ガンプロ向きだな”って思った記憶があります。
そして、そんな矢先に突如として勃興したのが…昨年の個人的最優秀団体・ぽっちゃり女子プロレスです。


ガンバレ☆プロレス所属でぽっちゃり好き、DDTの映像班も務める今成夢人選手の標榜する、“公私混道”の成れの果てとも思われた、まなせゆうな選手曰く“訳のわからない団体”の旗揚げ戦は…おそらくは会場で目の当たりにした誰をもの意表を突く、一人の女性の鮮烈なドキュメンタリー。
この興行がまたひとつトリガーになって、東京女子プロレスでも東京プリンセスカップで次々と勝ち上がり、最終的にはこの年の準優勝という結果を得ることとなりました。
第2回ぽっちゃり女子プロレスでもその存在感を遺憾なく発揮。プロレス界での“父親”であるロッシー小川代表のメッセージに奮起、あまりにも強靭なポチャミネーターT800に真っ向から立ち向かってその“戦士”としての覚悟を認めさせると、もしかしたら本人の望む形ではなかったかもしれないけれど、9月には自身初となる(公式の)ベルト、インターナショナルプリンセス王座戴冠を果たしました。
一方で。
この期間ある意味で狂い咲いているようでありながら、どこかで“終わり”を意識しているようにも映り。
万喜なつみとのインターナショナルプリンセス王座戦で見せた、アクトレスガールズ時代の赤のコスチューム、「♪Last Act」と題した入場曲。
ぽっちゃり女子プロレスを経る前はどこかやはり迷いがあったようで、同大会を「私の人生を変えるような興行」として挙げ、リング上でその想いを吐露していたり。
デビューから7年、“ラストスパート”とも語ったように、どこかで意識していた“終わり”への思いが、七夕の夜に形になったように思います。


で、だ。


この稿を立ち上げたのが当の七夕の夜だったわけですが、その後、“ラストスパート”の舞台にまなせさんがガンプロを選んでくれたことに個人的には心の中でも外でも超ガッツポーズをとりました。
今成夢人と翔太が真っ先に声をかけたこと、今成夢人が「(プロレス人生を)燃やし尽くすにはこのリング凄く合ってると思う」と語ったこと、そして「人生を変えるような」ぽっちゃり女子プロレス。
様々な要因、積み重ねがあったにせよ、単純に好きな団体に好きな選手(しかも“向いてる”と思っていた選手)が、所属となる事態は喜ばしい以外の何物でもない。
で。
そんな中で唐突に決まったのが、ガンバレ☆プロレスビッグマッチ、3度目となる、10.6後楽園大会。
発表されたまなせゆうな選手のカードは、まなせゆうなvs彩羽匠。
この発表を受けてリング上でまなせゆうな選手はこう述べていたかと思います。
「ガンプロ夢を叶えてくれてありがとう!匠さん、私、強くなりました!!」


大会に際して、二人それぞれのインタビューが今成夢人選手をインタビュワーとしてガンプロYou Tubeチャンネルに投稿されています。




スターダムでともにデビューを果たした、1年先輩後輩の関係である両者の対決は、“巡り合う星の宿命”と題されました。
語られたそれぞれへの想いについては…ともにやはりどこか、“特別”なものを感じます。


彩羽匠選手はこの指名をどこか意外に感じていたことを冒頭に語っています。
一方で、まなせゆうなという後輩について、自身がプロレスラーになるために上京してきた“年下の先輩”でまなせゆうなを“大人”に感じていたこと、当時の入れ替わりの激しさの中で、大きな怪我を経ながら復帰したまなせゆうなに、“プロレスが好きなんだな”と感じたことや、復帰してくれたことへの嬉しさ、厳しい先輩の指導の中で空気を和らげる雰囲気を持った後輩に救われたこと、そしてその後輩を通じて“魅せ方”の部分で学びを得たこと…
etcetc
とてもとても興味深い言葉が並んでいます。
長与千種のプロレスに憧れた彩羽匠選手は、その後スターダムを離れ、Marvelous所属としてキャリアを重ね、いまや、女子プロレス界のトップの一人。
後輩であるまなせゆうな選手とはその後の歩んだ道のり、参戦している団体も異なります。
が、それでも。
彩羽匠選手の口から、「ぽっちゃり女子プロレス」の名前がインタビューで語られています。
歩んだ道は別々でも、その眼差しは後輩へ注がれ続けていたこともさることながら。トップを走る存在ながら、そのまなせゆうなのみちのりを「自分にはできないこと」とも語り、ある種の敬意を示している、その懐。視野の広さ。
今更いうまでもないのですが、間違いなく。彩羽匠という選手は、強い。それも、最高に強い。


[2019.7.26:懐が深い]



インタビューの後半では、自身の歩んだ道のりとともに築いた、“プロレスラー・彩羽匠”を…“後輩”まなせゆうなが見たことのない姿を、リング上で見せることを誓っています。


そのインタビューを受けて行われたと思しきまなせゆうな選手のインタビューの中で、vs彩羽匠という試合は“とっておき”であることが示唆されました。
“誰かやりたい選手がいるか?”という問いに真っ先に名前を挙げたのが、彩羽匠選手。
ラストスパートと語った自身のキャリアの中でも、とっておきのとっておき。終わったあとに“スッキリ”してしまう可能性すら、示すほどの。


長身でスタイルがよく、身体も柔らかくパワーがあり、運動神経もいい。
“売り”になる要素がたくさんある稀有なまなせゆうな選手が、辿り着いたのが、ラリアット。
ぽっちゃり女子プロレスのあとの石井慧介プロデュース大会で“ラリプロ”に組み込まれたことを一つの契機に、まなせゆうな選手はラリアットでぶち当たり、ブレーンバスターでぶん投げるような、シンプルな凄さを伝えるプロレスをどこか目指すようになったように思います。
インタビューの中では今成夢人がその心情を代弁するように“(まなせゆうなが)それでいいんだ”と気づいた…というような表現をしていたように思います。
それに対して。
彩羽匠選手は「ラリアット嫌いなんですよ」という心情を、素直に言葉にしています。
「苦手」ではなく、「嫌い」。
長与千種選手に憧れた彩羽匠選手にとって、ラリアットは怨敵であるダンプ松本選手の、ヒールの使う技。
如何に華麗な動きや気迫で流れや空気を作っても、「右腕一本で」その作ったものを、砕いてしまう技。
それを聞いてさらにまなせゆうな選手は、ラリアットで彩羽匠選手に立ち向かう気持ちを燃え上がらせます。
今成夢人選手が「令和の長与千種vsダンプ松本」とした形容はともかく、一つの技が、それぞれの積み上げてきた物語の接点となり、そして焦点となる。
迎える試合に、大きな楽しみが加わることとなりました。


まなせゆうなの“ラストスパート”。
具体的にこの先どのように展開されるかはまだ、おそらくは本人の中でも決まっていないかもしれません。
それでも、明日のまなせゆうなvs彩羽匠は間違いなく、意識されている“終わり”の一歩目。


“思い出作りではなく、あの日の続きを見せられる試合をしたい”


なればこそ、続きは明日。
後楽園ホールの、リングの上で。




Apple Monster

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カレーです。
もはやこのブログにたどり着くような稀有で奇特な方々には説明するまでもないと思うのですが、よくよく考えたらこの選手の凄さってまとめて書いたことがあったっけ?
と思いまして。
…まあ、せっかく改めて“紹介”が可能な機会だし、言葉にできそうなときに言葉にしておくといいかな?
と、またスマホ片手に仕事の合間の休み時間、コーヒー飲みながらペソペソと言葉を紡ぎ始めてみています。

先に結論から。
私の彼女のイメージは、掲題の通り。
“Apple Monster”
…怪物感ゼロの、怪物。
だがしかし、問答無用に、怪物。
11.7、東京女子プロレスTDCホール大会というビッグマッチで初参戦となる、我闘雲舞、駿河メイ選手について。


駿河メイ選手は、京都出身我闘雲舞所属のデビュー3年目、21歳のプロレスラー。
2018年3月に“練習生”として紹介されると、まもなく市ヶ谷での興行で行われたドロップキックコンテストで審査員長アントーニオ本多から高評価を獲得して優勝。





優勝特典として、さくらえみ代表から5月の北沢タウンホール大会でのデビューが告げられました。
前年10月にさくらさんが(私生活で色々あった反動から)立ち上げた「誰でも女子プロレス」。
その出身選手第1号としてデビューの決まった練習生・駿河メイは、数多の選手をプロレス界に輩出してきたさくらさんをして「歴代最短」という、3ヶ月弱でのデビューを決めることとなりました。




練習生の段階で19歳と紹介されましたが、小柄で年齢以上に若く感じる外見と、大人しそうな出で立ち。一見すると“プロレスラー”というイメージと中々結びつかないことから、一体どういう選手なのか…あまりイメージできていませんでした。

が、デビュー1週間前、市ヶ谷チョコレート広場でさくらえみ相手に行われた、エキシビションマッチ。
“プロレスラーのイメージと結びつかない”ヴェールの下にいたのは…無尽蔵の運動量を持つ、ポニーテールの、怪物でした。
この日の3分間のエキシビション、動画撮影が許可されました。
…思えば、水森由菜選手のエキシビションの時もも解禁された動画撮影。
この許諾はもしかしたら、さくらさんの自信の現れなのかもしれません…
練習生・駿河メイは、そのエキシビションマッチの間有り余るスピードと手数でスペースの限られた市ヶ谷チョコレート広場のマットの上を駆け回り、ほぼ、さくらさんになんの反撃も許さないまま、3分間を終え、万雷の拍手に笑顔で応えました。
なるほど、さくらさんの“自信”の理由は、もはや改めて語るまでもありませんでした。


デビュー戦となった北沢タウンホールでのさくらえみ“選手”とのシングルマッチ。
…個人的には、割とこの辺りの2年間で“ベスト・オブ・デビュー戦”と思う試合を立て続けに目撃することになったのですが…
2017年のKAIENTAI-DOJO後楽園大会でデビューを飾った、笹村あやめ選手、2018年、新木場1stRINGで負傷から半年の時を経てデビューを果たした水森由菜選手、
…そして。駿河メイ選手。

[2018.5.27北沢:デビュー]
“師匠”と相対してのデビュー戦は、市ヶ谷でのエキシビションに輪をかけて動きっぱなし攻めっぱなし。
デビューのきっかけとなったドロップキックはひたすらに的確に決め続け、様々な丸め込みはものによってはこんな入り方見たことないとも驚かされ。
最終的には、強烈な逆水平に沈むこととなりましたが、残したインパクトはあまりに鮮烈でした。


駿河メイという選手の凄さを、実際、どのように凄いかは言語化するのが結構難しい気がしていて。
間違いなく“いい試合”をし、動きも素早く淀みなく、迷いもない。

[2018.6.23カルッツかわさき:デビュー1月未満で大会場]


一方で速くてバネもあるけれど、それそのものは超人的なわけではなく、ドロップキックも“当て勘”は素晴らしいけれど、それ一発で試合の流れを持っていくという類ではなく。
その“凄さ”をどう表現しようかと考えたとき…1番わかりやすい言葉は、やっぱり“速さ”になるのでしょうか。
“速さ”と一言で言っても色々ありますが、個人的にはスピードそのものであるというよりかは、“瞬発力”。とりわけ、“思考の瞬発力”については、現代のプロレスラーの中でも群を抜いてるんじゃないか、と、勝手に思っています。
ネット・プロレス大賞2018の新人賞に推挙したときに書いたような気がするんですが、試合における応用力と吸収力がとにかくとんでもない。


特に顕著だったのはデビューイヤーの年末〜年始にかけて。
2018年10月には慕っている“姉弟子”希月あおいの引退試合に抜擢、その希月あおいから“羽根”を引き継いだかと思いきや、同日の夜に行われた市ヶ谷大会ではさくらえみと再びシングルで対戦。
結果としては敗れたものの、試合時間の殆どを一方的に攻め続ける圧巻の戦い。私この大会見に行けなくてあとで動画で見たのですが、観た人たちが次々に“凄い”と語るほど、1試合を経たのみで圧倒的成長を見せました。…そして、この試合には別にくいしんぼう仮面選手が絡んでいたわけでもないのに唐突に試合中“バービック”を発動。


[2018.11.23新木場:バービック]

[2019.10.31:バービックを自分のものにしている]


対戦相手、観客をあ然とさせ、大きな隙きを作るという…“バービック”を技にまで昇華させるという恐ろしい発明をしてのけました。


翌月のくいしんぼう仮面興行では、師匠であるさくらえみとともにメインの6人タッグに登場。


[お菓子まみれ]


くいしんぼう仮面丸山敦、松山勘十郎、ミラクルマン、…という、大阪の魔人たちに囲まれながら、何一つ淀みなくこの試合を完走して見せました。もうただそれだけで偉業。

[2018.11.23 新木場:「昔とった杵柄」シリーズは、バスケットボール]




そして年が明けるとアントーニオ本多との“フォークデュオ”リンゴとハチミツを結成。
両者の好きな食べ物を並べた愉快な名前のタッグチームはしかし、アントーニオ本多という稀代の…稀代の……なんだろう。とにかく稀な才能の持ち主と、初タッグにして抜群の呼吸をみせ、2019年、我闘雲舞恒例のミックスドタッグトーナメント“ゴーゴーグリーンカレーコップンカップ”では、先輩である紺乃美鶴を破って決勝に進出。里歩&佐藤光留の“佐藤里歩”に敗れるものの、初出場で準優勝という結果を残しました。
(※このときの対戦相手・佐藤光留選手は、後日駿河メイ選手について超いい顔で“よかった”と評しました。)
この“リンゴとハチミツ”を、AEW“Double or Nothing”帰りの里歩&さくらえみが「ローカルインディーレスラー」と揶揄して対峙した市ヶ谷チョコレート広場での一戦は個人的には2019年の市ヶ谷ベストバウト。全世界に見てほしいぐらいの試合です。


…あ、あとアントーニオ本多vs駿河メイのシングルマッチも全世界に見てほしいくらいの試合です。


あ、あと(挙げるとキリがなくなるから割愛)


凄いレスラーとか、凄い才能とかの形容を使わず、“怪物”という形容を持ち出したのは、単に個人的な感覚の問題なのですが…
さくらさんについて記述してみた中でも少し触れましたが、なんとなく、駿河メイ選手からも“超人”的な、あるいは、“魔”的な要素をヒシヒシと感じます。
https://twitter.com/whatever_spicy/status/1124656705847971841?s=19
[2019.5.4後楽園:我闘雲舞売店で行っていたポートレートの移動販売でまんまと購入した私]
そういう要素を個人的に感じてしまう所以は、先程“思考の瞬発力”を話題にしましたが、思考そのものがなんというか“超越的”……その結論に行くまでの過程が早すぎるor見えなすぎる…ところに起因します。
これはチョコプロについての感想文の中でも触れましたが、駿河メイ選手がプロレスラーになろうと決めた過程がともかく、あまりにもこう…豪快過ぎるというか。
↓引用、駿河メイが入門を決意する過程↓
2018年1月にプロレスラーになりたいと思い至って我闘雲舞に問い合わせ→練習見学の案内をもらって、母親に相談(反対を予想し、すでに連絡済という既成事実を盾に巧妙に交渉)→センター試験→母親との交渉の結果、大学への合格が入門の条件となり、練習見学を一旦辞退→一般入試(私大、2校)※うち1校を受験日程を間違えるアクシデントで終える→なんやかんや受けた1校を見事合格→入学辞退→3月に我闘雲舞問い合わせフォームへ入門再直訴
引用元2020.5.27当ブログ


ただこれは別に人の心がないという類の超人性ではなくて、一方ではとても聡明な部分も覗かせています。
そもそも上記の過程の中では大学にちゃんと合格していますし、我闘雲舞を選んだのも思いつきではなくて「(自分くらい)身長の低い選手が活躍している団体を週プロ選手名鑑で調べて」「ことり」(元)選手や里歩選手の活躍していることに目をつけその門を叩いていたり。実際に練習生になるにあたっては、かつて我闘雲舞で戦っていたアーサ米夏(2018年活動休止)が練習生時代に書き残したnoteの練習メモでイマジネーションを広げるなど“予習”も欠かしていなかったことなども明かされています。
…まあ、ただやっぱり。
本人の中ではおそらく筋が通ってるのだろうけれど、それでも我闘雲舞をファーストチョイスにしていきなりプロレス界に飛び込んだこと、しかもそれを決めたのが2018年1月というセンター試験直前の時期であること、さらにその後受験した私大2校のうち、1校は受験日を間違たことなどなど。
限りなく、トンパチな雰囲気を醸し出してます。




ちなみにトンパチといえば、新日本プロレスをみてプロレスを知った駿河メイ選手は我闘雲舞を志望するにあたって“好きなレスラー”を3人挙げました。一人目はニュージャパンから内藤哲也。二人目は、伊藤麻希。三人目は、紺乃美鶴。
一人目はともかくとして、2,3人目は感情系のキ…クレ…トンパチレスラー。
本人の今のスタイルとイコールかどうかはともかくとして、なんというか、思考回路がどことなくトンパチなのも頷ける気もきます。



[2020.3.7奈良:一方でいずれの思考も“勝つため”に機能していて、その意味で里村明衣子との“メイコメイ”は息が合いまくり]

デビュー2年を経て、現在3年目。
様々な選手から一目置かれている駿河メイ選手は、引退直前の希月あおい選手から技やシュシュや“羽根”を引き継いだり、志田光選手と渡米前最後のシングルマッチを戦い、志田選手がその日3試合目とはいえ見事勝利を奪ったり、2020年2月には、引退前の花月選手がやはり熱望し、シングルで対戦したり。
その“一目置かれる”中でも1番個人的に楽しかった形容は松本浩代選手。センダイガールズプロレスリングでのシングルマッチが決まった際の、松本選手のコメントがこちらです。
https://twitter.com/hiroyomatsumoto/status/1137371285959266304?s=19

“ちょー好きだけどその分ぶん殴る”
なにその倒錯。
…まあ、なんといいますか、プロレスラーゆえのリスペクト…なのかな…なんだろうな…
が、表れた素敵コメントを引き出すくらいに、この時まだデビュー1年経ってませんでしたが、それだけ一目置かれる存在だった…ということだと思います。そういうことにしました。




[3.20板橋:ちょー好きだけどぶん殴る]


色々。
色々書きました。
色々書きましたが、なんか“凄さ”をちゃんと示す内容を書いた気がしないのは何故なのか。
なので、改めてもう一つ結論を申し上げましょう。


“見ればわかる”。


私がこうして綴った、解りにくい色々に、全て腑に落ちるかといえばそうでもないかもしれない。
それでも、試合を見た瞬間に、おそらくは何かを感じざるを得ないことは間違いない。
そこに関してだけは、(特に責任を取る手立てをもちあわせていないけども)保証できます。
まだご覧になったことのない方は、別に刮目しなくてもいい。イヤでもすぐに目に入ってくる。
ただ、見てすぐ心奪われる覚悟くらいはしておいたほうがおそらくその後プロレスを観ることが楽しくなるんじゃないかという気がします。
もう心奪われていい、という人は、ビッグマッチで観る前だろうがなんだろうがすでに週2ペースくらいで試合してるので、以下のチョコプロをご覧下さい。

Gatoh Move - YouTubeGatoh Move Pro Wrestling is a wrestling promotion based in Tokyo. Japan. 女子プロレス我闘雲舞(ガトームーブ)の試合をお送りするチャンネルです。
Gatoh Move - YouTube




観戦メモ2020:10月

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10月終了。
12興行。
一度打った内容をうっかり全部飛ばして半泣きで書き直してます。

もう様々な団体で興行が再開していて、昨年より土日の出勤が少ない割に「なんで観に行く興行数こんなに減ったんだろう?」と口にしたら「我闘雲舞行ってないんだから当たり前だろう」という的確すぎるツッコミを入れられて閉口しました。納得。
ちなみに昨年行った興行の25%が我闘雲舞の興行。
その分、チョコプロめっちゃ見てる。



《最優秀試合候補》
1.3 DDT 後楽園 田中将斗vsクリス・ブルックス
1.4 東京女子 後楽園 中島翔子vsハイパーミサヲ
1.4 崖のふち女子 板橋 松本都vsクリス・ブルックス
1.13 DDT 住之江 竹下幸之介&勝俣瞬馬&飯野雄貴vsアントーニオ本多&平田一喜&くいしんぼう仮面
1.13 ガン仁田 住之江 渡瀬瑞基&ミス・モンゴルvsアルティメット・スパイダーJr&青木いつ希
1.22 BASARA 新宿 FUMA&久保佑允vsバナナ千賀&ツトム・オースギ
1.25 我闘雲舞 市ヶ谷 アントーニオ本多vs駿河メイ
1.26 九州プロレス 北九州 入江茂弘vs野崎広大
2.2 ガンプロ 王子 翔太vs旭志織
2.9 我闘雲舞 王子 SAKI&水森由菜&紺乃美鶴vs高梨将弘&新納刃&趙雲子龍
2.10 FREEDOMS 後楽園 杉浦透vs宮本裕向
2.11 東京女子 北沢 辰巳リカ&渡辺未詩&鈴芽vs伊藤麻希&らく&原宿ぽむ
2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア 翔太vs本田アユム
2.16 東京女子 蕨 天満のどか&のどかおねえさんvsのどかおねえさん&のどかおねえさん
2.17 JSTAGE 新木場 ディック東郷vs藤田峰雄
2.17 JSTAGE 新木場 近野剣心&吉田綾斗&中津良太vs野村卓矢&阿部史典&佐山駿介
2.18 BASARA 新木場 阿部史典vs下村大樹
2.18 BASARA 新木場 バナナ千賀&ツトム・オースギvs木高イサミ&関根龍一
2.18 BASARA 新木場 高梨将弘vs藤田ミノル
3.7 仙女 奈良 DASH・チサコvsKAORU
3.7 仙女 奈良 橋本千紘&優宇vs里村明衣子&駿河メイ
3.8 仙女 新宿 橋本千紘vs朱里
3.20 我闘雲舞 板橋 クリス・ブルックスvsバリヤン・アッキ
3.20 我闘雲舞 板橋 高梨将弘&藤田ミノルvsTAMURA&趙雲子龍
3.21 東京女子 板橋 坂崎ユカ&瑞希&乃蒼ヒカリvs中島翔子&愛野ユキ&舞海魅星
3.21 ガンプロ 板橋 今成夢人&バリヤン・アッキvsマイク・ベイリー&冨永真一郎
3.21 ガンプロ 板橋 春見沢萌彦&勝崎周之助&桜井鷲vs坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希
3.21 ガンプロ 板橋 石井慧介vs岩崎孝樹
3.29 スク闘2020 スポルティーバ ロッキー川村vsジ・インテリジェンス・センセーショナル・グランド・パッションマスク4号
4.5 琉ドラ 南風原 藤田ミノルvs初代・ポークたま子
4.?? チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜
4.?? チョコプロ 市ヶ谷 田中将斗vsバリヤン・アッキ
5.5 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs水森由菜
5.17 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs駿河メイ
5.27 チョコプロ 市ヶ谷 水森由菜vs駿河メイ
5.30 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイ&バリヤン・アッキvs水森由菜&藤田ミノル
6.5 毒人 某所 GAINAvs三原一晃
6.5 毒人 某所 HUBvs藤田ミノル
6.14 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs桜井鷲
6.14 ガンプロ 板橋 朱崇花vs翔太
6.14 ガンプロ 板橋 石井慧介vs大家健
6.21 DDT 鶴見青果 HARASHIMA&平田一喜vs竹下幸之助&勝俣瞬馬vs高木三四郎&中村圭吾
6.28 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs紺乃美鶴
6.30 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs水森由菜7.4 東京女子 両国KFC 愛野ユキvs上福ゆき7.5 ZERO1 新木場 大谷晋二郎vs今成夢人7.5 JSTAGE 王子 佐藤光留&佐山駿介vs阿部史典&野村卓矢7.13 SEAdLINNNG 後楽園 中島安里紗vs世志琥7.19 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs駿河メイ7.23 DDT 後楽園 坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希vsHARASHIMA&アントーニオ本多&里歩7.23 DDT 後楽園 遠藤哲哉vs上野勇希7.24 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜7.26 ガンプロ 板橋 石井慧介vs新納刃8.9 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvsSAKI8.9 東京女子 神田明神 伊藤麻希vs 上福ゆき8.9 東京女子 神田明神 渡辺未詩vs舞海魅星8.10 東京女子 神田明神 中島翔子vs桐生真弥8.17 チョコプロ 市ヶ谷 SAKI&水森由菜vsクリス・ブルックス&翔太vs藤田ミノル&アントーニオ本多8.25 ストリートファイトクラブ 後楽園 今成夢人&まなせゆうなvsクリス・ブルックス&松本都8.28 チョコプロ 市ヶ谷 アントーニオ本多vsルル ペンシル8.31 FREEDOMS 後楽園 マンモス佐々木&ビオレントジャックvs藤田ミノル&山下りな9.8 BASARA 新木場 ツトム・オースギ&バナナ千賀vs塚本拓海&ヤス・ウラノ9.12 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs翔太9.14 大日本 後楽園 阿部史典&野村卓矢vs大谷晋二郎&青木優也9.21 東京女子 品川 坂崎ユカ&中島翔子vs瑞希&伊藤麻希9.22 BASARA 後楽園 阿部史典vs中津良太10.1 ASSEMBLE 上野 彩羽匠&門倉凛&Maria vs 桃野美桜&神童ミコト&星月芽依10.4 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvs水波綾10.4 FREEDOMS 後楽園 葛西純&竹田誠志vs藤田ミノル&山下りな10.10 東京女子 北沢 中島翔子vsらく10.11 BASARA 2AWスクエア トランザム★ヒロシvsアントーニオ本多10.15 GLEAT 後楽園 朱里vs優宇10.20 大日本 後楽園 伊東竜二&勝俣瞬馬vs宮本裕向&木高イサミ10.20 大日本 後楽園 橋本大地&神谷英慶vs阿部史典&野村卓矢10.21 大日本 後楽園 橋本大地vs岡林裕二10.21 大日本 後楽園 藤田ミノルvs高橋匡哉

観に行った興行の数は多くなかったけれど、観に行った興行はどれもとても満足感が高くてですね。
そして、カードをみて期待していた試合が、期待通りだったり、期待以上だったりと面白かったのもまた、印象的な月でした。


まず、物見遊山的に観に行った“女子プロレス共闘組織”ASSEMBLEがとてもとても面白かった。
何がどのように面白かったかあれするには文字数が足りないので省略致しますが、面白かった。
冒頭、各団体代表が試合順の抽選をするのですが、発起人の一人である長与(千種)さんがマーベラスを代表してくじを引き、そこでいきなりメインを引き当てるあたりが“もってる”。…会場からもその声はたくさん漏れてましたね。
そして迎えたメインイベント、マーベラスの6人が見せた試合が、とても素晴らしかった。

















まさかの敗戦を喫しながらマイクをとった彩羽匠が思わず「これがプロレスなんですよ!」と述べたのも頷ける、そんな試合。




…ちなみに私、マーベラスまだ観に行ったことなくてですね。観に行ってみたいと思ったときにで誰かが欠場していたりと中々タイミングが合わず、当の彩羽匠選手も膝の負傷で10ヶ月ほどの欠場が見込まれてます。
ただ、もう、ゴチャゴチャ言わずに観に行ってみよう。
そう思わせてくれるだけの試合を見せてくれたのは間違いないので、隙をみつけて観に行ってみよう。


10.4市ヶ谷では、チョコプロシーズン3最終戦として2大会が行なわれました。その中で昼大会は、特殊ルールによるワンマッチとなりましたが…この試合は実に、画期的。
“フォールズカウントエニウェア”ルールで行われたこの試合、通常のエニウェアルールとさらにひと味違い、フォールを認められる場所が、“エニィ平面”…いや、“エニィライン”だったこと。
これを言葉で説明するのはもはや無理なので、スクショを2枚。




1枚目の状況→両肩をマットに触れている駿河メイと両肩をタオルケットに触れている水波綾のダブルフォール
2枚目の状況→両肩をシャッターに触れている水波綾にフォールカウント
とにかく、あらゆる箇所に両肩が物理的に触れているとカウントを数えられる、という、フォールの概念がよくわからなくなる一戦は、大変スリリングで見ごたえのある内容となりました。
その素晴らしい戦いから、この試合は“シーズン3ベストバウト”に選出。個人的には8.17記念大会の3Wayタッグと甲乙つけがたい名勝負。


その10.4はなんだかんだ一日中プロレス観てましたね。その夜のFREEDOMSから、UNCHAINの同門対決。
































[Twitterに上げそこねたのでここぞとばかりに。]
もう何度かアレしている気もしますが、改めて。山下りなは素晴らしい。山下りなのデスマッチ素晴らしい。UNCHAIN、素晴らしい。語彙消滅試合。


東京女子プロレスからはインターナショナルプリンセス王座を賭けたトーナメント1回戦から。端的に申し上げて好きな選手同士の試合なんですが…
内容としては想像の斜め上。


















稀代の(個人の形容であり、感想ですが)“魔法使い”であるらくが、トーナメントという負ければ終わりの試合で選んだのは、まさかの奇襲…っていうか、闇討ち。
勝つために手段を尽くす選手が好きですが、その手段の尽くし方があまりに想像の斜め上だったので、大変満足しました。


トランザム★ヒロシが、“師”であり“友人”であるアントーニオ本多を迎えての一戦は、もう、見たいものが見れたという感じの試合。









アメリカンでありヨガであり、歌があって昔話がある…
というもう何がなんだか詰め込み過ぎな世界。でも、最後にはやっぱり、拳を交わし合う。そんな、二人の世界。


このカードが決まった瞬間に行くことを決めました、新団体GLEATからは、この日の個人的ベストバウトで、10月の個人的ベストバウト。
朱里vs優宇の、UWFルール。
















“U”を標榜するリングに、“U”FCという、世界最高峰の“U”ltimateな舞台で戦った朱里と、“U”chuの系譜を受け継いで名に背負うY“UU”
…そんな“U”に纏わる言葉遊びをまず思いついた私ですが、それより何よりですね。
朱里さんは“UFCファイター”が結構ピックアップされますが、そもそも、元Krushのチャンピオンで、個人的な認識としては、立ち技で日本最強クラスだったことの方をいつも注視してます。
優宇さんは、チーム200kgとしてのパワーが着眼点になりがちですが、やっぱり個人的な認識として、ですが、“ポジションをとる”技術において、ひょっとして女子プロレスラーの中で最も優れているんじゃないか…と思ってます。
ある意味でその個人的に抱いている2つの“幻想”を真っ向からぶつけ…さらにその幻想を膨らませてくれるような素晴らしい試合でした。めちゃめちゃ楽しかった。


最後は大日本の後楽園2連戦から。
最侠タッグで名を上げた…というか、もう、見事にチャンスを掴み取った勝俣瞬馬へ、まず惜しみのない称賛を。




















ただもう文字数が足りない。
あともうこれは不思議な感覚で、普通は逆な気がするんですが…
デスマッチは、“爽やか”で、ストロングが、“トンパチ”でした。
どっちも超面白かった。


で、翌日のタイトルマッチ。
結果からいえば敗れてしまったわけですが、王者・橋本大地の強さに舌を巻きました。




























誰がどう見ても明らかな岡林裕二の攻撃力。しかも挑戦者決定戦で圧倒的な強さを見せての挑戦となった絶好調の岡林裕二を相手に…橋本大地はあの攻撃を、あの爆発的な攻撃を受けに受けまくって、最後には、岡林裕二を“攻め疲れ”させた。
その強さにただただ、手に汗握りました。素晴らしい王者。


その日のメインイベントは、月光闇討ちデスマッチ。
もう、一生覚えていられる類の試合。
























温故知新。
まさしく。


《最優秀興行候補》1.4 崖のふち女子 板橋
1.27 まっする1 新木場2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア2.18 BASARA 新木場宴3.26 まっする2 新木場(3.28 チョコプロ1 市ヶ谷)3.29 スク闘2020 スポルティーバ(5.5 チョコプロ11 市ヶ谷)(5.23 チョコプロ16 市ヶ谷)(5.27 チョコプロ17 市ヶ谷)(7.19 チョコプロ33 市ヶ谷)(7.26 チョコプロ35 市ヶ谷)(8.17 チョコプロ41 市ヶ谷)9.21 まっする3 品川10.1 ASSEMBLE 上野10.6 ガンプロ 後楽園
ガンプロは、実にガンプロでしたね。
























《最優秀新人候補》薄井鉄央(BASARA)桐原季子(我闘雲舞)小石川チエ(我闘雲舞)



《最優秀タッグ候補》新井健一郎&藤田ミノル(九州プロレス)Speed of Sounds(フリー)PURPLE HAZE(全日本プロレス)ド腐れヤッホーズ(チョコプロ)メーメーミーミー(チョコプロ)東京失恋学園(チョコプロ)チーム200kg(仙女)new!アストロノーツ(BASARA&大日本)new!


《最優秀団体候補》1位 チョコプロ2位 マッスル3位 崖のふち女子プロレス
でだいたい決まった。




《ベストモーメント》1.19 オレンジタウン 翔太「1.5 東京ドーム、オカダ・カズチカvs内藤哲也戦でオカダ・カズチカがインプラントを繰り出したときの海野レフェリー」3.20 YMZ 板橋 Chair King7.26 ガンプロ 板橋 まなせゆうな「ガンプロの家族にして下さい!」




《MVP候補》
〜独断と偏見で選ぶ月間MVP〜1月 ディック東郷2月 水森由菜3月 バリヤン・アッキ、さくらえみ4月 ポークたま子5月 藤田ミノル6月 さくらえみ7月 坂崎ユカ、紺乃美鶴8月 藤田ミノル9月 阿部史典10月 杉浦透
下半期に入り、年末も迫り、全体的にチャンピオンシップの行方に注目が行きがちな今日このごろ。
10.4後楽園大会で佐々木貴相手にKFC王座防衛を果たした、杉浦透に感じた“風格”めいたものが、実に印象的でした。










昨年葛西純から王座を奪取した杉浦透は、この一年間でビオレントジャック、宮本裕向、竹田誠志、葛西純、そして佐々木貴と、実に錚々たるデスマッチファイターたちから防衛を果たすと、12.25“ブラッドクリスマス”の対戦相手として名乗りを上げたのは、正岡大介と竹田誠志。
この二人から“戦いたい”熱を向けられるほど、凄まじい王者として君臨しています。
そしてそれを自身のマイクで「このベルトの価値、すごいことになってんじゃねえの!?」と語っても、まるでチープに感じさせない。
それはやっぱり、“風格”のなせるものなんだろうと思いました。

日本インディー大賞について

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カレーです。
今年も早いもので残すところ50日を切り、年末…賞レースの季節となりました。
このブログで綴る内容の9割はプロレスのことでございますので、特に注視しているのは、以下の3つの賞レースになります。
○東スポプロレス大賞【公表時期:12月初旬】○日本インディー大賞【公表時期:12月末日】○ネット・プロレス大賞【公表時期:1月初旬】
うち、東スポプロレス大賞は野球でいうところのサイ・ヤング賞やゴールデングラブ賞、新人賞のように記者(関係者)投票での選出となります。
一方で日本インディー大賞及びネット・プロレス大賞はファン(視聴者)による投票制となっておりますので、プロレスを比較的よく観始めるようになったときから、自分の中での整理整頓、振り返りの時間として、毎年投票するようにしています。
私のメモは主に“ネット・プロレス大賞”用ではありますが、そのうち“インディー”の括りで考えられるものを転用…というか、メモを見ながら思い出して、例年、日本インディー大賞の投票としています。
そろそろおそらくは公募の季節となりますので、ここで、日本インディー大賞をどう投票しようかを少し、整理しておこうかと思います。


日本インディー大賞は、プロレス・格闘技専門CH「ファイティングTV samurai」の長寿番組「インディーのお仕事」が選定する、いわゆるインディー団体、インディープロレスのアワード。
日本のプロレスに関する賞で数少ない賞金の伴うアワードとなっており、近年は年末に行われる「年越しプロレス」内で結果発表が行われています。
日本インディー大賞の表彰項目は、以下の5部門となります。
【ニューカマー賞】【ベストユニット】【ベスト興行】【ベストバウト】【MVP】


とりわけ異色なのは【ニューカマー賞】。
これは別に“新人賞”の括りに限ることなく、視聴者が“ニューカマーだ!”と感じた選手には誰でも投票することができるという、大変自由度の高い賞となっています。
過去には竹田誠志が2年連続(2008,2009)受賞を果たしたり、ユニオンを主戦場に大暴れしていた菊地毅選手が受賞したり、同じくユニオンを中心に印象的な活躍をみせた紫雷美央(現・MIOレフェリー)が受賞したりしています。
個人的にはこの部門、今のところ今年は以下の4択で考えてます
《薄井鉄央(BASARA)》





純粋に“新人”キャリアの選手から選ぶならば、プロレスリングBASARAの薄井鉄央。
昨年12月末の後楽園大会でデビューを果たしたBASARA生え抜き2号は、とにかく、デビュー戦からして…なんだろう。戦いっぷりがいい。とても、いい。
今のところその良さを“戦いっぷり”という言葉でしか表現できない私の語彙がちょっとアレですが、試合を見ると、拍手を送りたくなる選手。


《勝俣瞬馬(DDT)》

日本インディー大賞には、その年デスマッチ本格参戦を果たした選手も頻回に選ばれています。塚本拓海選手、高橋匡哉選手など。
その意味では、昨年末の年越しプロレスで蛍光灯デスマッチデビューを果たしたことをきっかけに、最侠タッグトーナメントでは伊東竜二との“瞬竜(シュンロン)”として準優勝まで一気に駆け上がった、勝俣瞬馬選手はかなり強い候補。
“ラスト文体”でデスマッチを戦う勝俣瞬馬を初めて目にし、その戦いっぷり(曖昧語彙)にあっという間に惹き込まれました。
…個人的にはガンプロへの2度に渡る代打参戦も含めて、いわゆる“コロナ明け”にみる機会がやたら多かったのも印象にバイアスをかけていますが…でも間違いなく、今年が一つの転機になったんじゃないかなあ…と想像します。
その転機を一つ形にするためにも、この賞に値するかどうかは注目するところです。


《秋山準(DDT)》

もしかしたら今年のこの賞の大本命はこの人なんじゃないか説。
でも秋山準がいるかいないか、その前後でDDTのヒリヒリ感(曖昧語彙)は大いに変わったように思います。
自身を中心に結成した“準烈”の面々もそうですし、対角に立つAll Outの面々も、大きく刺激を受けているように見受けられます。
何より、秋山さんがこの“前線”にいることを、存分に楽しんでいるように見えて。
個人的には2017-2018年の“ベストプロモーター”だと思っていて、プロレスラー・秋山準の歴史をあまり知らないのに、妙に信頼している部分もありつつ。
名前を挙げておきました。


《山下りな(フリー)》

いま、“この人のデスマッチが見たい”と思わせてくれるデスマッチファイターの一人が、山下りな選手。
元々女子プロレスラーとしても最前線で活躍していますが、昨年、ダブプロレス等を中心にデスマッチ戦線に入り込むと、FREEDOMS大阪大会では葛西純とシングルマッチで戦い、その狂いっぷりは大いに称賛されました。
昨年末のBlood Xmasにも呼ばれると、有刺鉄線クリスマスツリーを抱いてのダイブを決めるなど、超満員の後楽園ホールを爆発させる戦いを展開。
今年に入ってFREEDOMSに継続参戦を果たすと、8月の後楽園ホール大会ではKFCタッグ王座に挑戦。敗れるも、パートナーを務めた藤田ミノルから、「UNCHAINみんなの総意」としてTシャツが贈られ、UNCHAIN入りを果たすこととなりました。




山下りな選手の試合ってデスマッチも通常のプロレスルールもその魅力は共通しているような気がしていて。リング上での戦いを心から楽しんでいるように見えるし、また、なんといいますか、最後の一滴まで力を振り絞るような戦いを常に展開して見せていただけて。
そして、どの土俵に立つことにもなんの躊躇もなくアクセルを踏み込むさまは、まさしく、“壊れたダンプカー”。
「この選手がみたい」
と思わせるだけの魅力を放つ選手の名前をやはり、挙げないわけにはいかないと思い、このラインナップとなりました。


日本インディー大賞は一人一票の投票制ですので、4人名前を挙げても投票できるのは当然一人。1位に押し上げるように投票するのか、それとも他に投票する人がいることを願い、全体発表へのランクインへ押し上げるのか。
毎年判断に迷うところです。
いずれにせよおそらくはこの中から一人、選んで、投票することになります。


【ベストユニット】
《藤田プロレス☆スクール》
なんか昨年も投票した気がしますが、今年もまた投票したい気持ちにさせられる藤田プロレス☆スクール。












もはや講師陣は参戦団体も所属も何もかも多岐にわたりすぎています。
ユニットとしての活動実態は最近は主にYou TubeとTwitterになるかとは思いますが、係る講師たち、生徒たちのプロレスに向ける熱量は凄まじく、常に何をしでかすか目が離せません。













この一連の連帯がコロナ禍の、特に各地域、各地方のプロレスを支えた…と言っても過言ではないと個人的には思っているので、その意味ではやはり、根強い活動を支持したいところです。


《アストロノーツ》



《Speed of Sounds》



このベストユニットを“最優秀タッグチーム”と解釈するならば、S.O.Sは欠かせない存在のように思います。
久しくベルトのかかるような最前線でこの二人のタッグを見る機会から離れていたように感じますが、BASARAでアイアンフィストタッグ選手権を手にしてからは、“本気のS.O.Sが見れる”というのが、BASARAの一つの魅力となっていたのは間違いのないところだと思います。
プロレス界様々に魅力的なタッグ、ユニットございますが、“インディー”という括りで考えた場合には個人的にはこのいずれかになりそう。
あと、ここまで見ていただいてお分かりかもしれませんが、今年はおそらく投票内容の“BASARA率”がとても高い。


【ベスト興行】《9.21 品川 まっする3〜公開通し稽古〜》

2020年1月から、現在のDDTのメンバーを中心としたマッスルとして装いを新たに開催されることとなった、まっする(読み方:ひらがなまっする)。
旗揚げとなった「まっする1」でこのひらがなまっするが、“マッスル”であるとともに、新しい試みであることを明快に示し、大いなる感動の空間を作り出すと、「まっする2」では“2.9次元ミュージカル”という斬新な世界観を発明、提示。
そして迎えた、「まっする3〜公開通し稽古〜」は、当初はその後に行われる11.9「まっする3」と同じ内容を舞台稽古として行う、という予定だったそうですが…
あまりの完成度、あまりの素晴らしい戦い、あまりの感動のために、“同じものは作れない”と、全く違うことをやらざるを得なくなるほどの、傑出した大会となりました。
何が、どのように素晴らしかったか、を説明するには、もはや文字数が足りない。
今年開催となった4大会いずれも素晴らしかったひらがなまっするですが、とりわけ、この公開通し稽古こそを、ベスト興行の候補として名前をまず上げたいところです。


《2.18 BASARA 新木場》

後 述 。
現時点では絞りに絞って、この2択。


【ベストバウト】ほぼ、決めてる。けれどまあ、なんといいますか、紹介はさせて欲しい。
《2.18 BASARA 新木場 高梨将弘vs藤田ミノル》
“Once in a lifetime”

…人生で一度きり。
これは、挑戦者であった藤田ミノル選手がこの試合に際して、当時担当していた週プロmobileのコラム中で用いていた言葉。
結果的にいえば…この初対決という“一度きり”の瞬間を迎えたことで、二人の関係性は到底、“一度きり”ではいられなくなりました。
“パワーもない。技もない。俺とお前は、同じだ。”
とは、直前に行われた我闘雲舞市ヶ谷大会で、さくらえみ代表に焚き付けられた藤田ミノルが、高梨将弘に対して叫んだ言葉。
“同じ”二人のシングル初対戦がどのようなものになるのか。この二人の対戦だから、と最大限の期待を向けていましたが…
…結果、その期待、悠に越えられました。


《2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア 翔太vs本田アユム》


私個人の趣味による部分も多分にありますが、翔太選手のここ2年くらいのシングルマッチに外れなし…というかプロレスの試合を“外れ”と思うことがそもそもないので、言い換えよう。翔太選手のシングルマッチは、いつ見ても面白い。素晴らしい。
そしてそんな素晴らしいシングルマッチを続けている中での、おそらくはこれが、ベストバウト。
藤田プロレス☆スクール興行シリーズの中でも、個人的にはこれが、ベストバウト。


《9.22 BASARA 後楽園 阿部史典vs中津良太》










この試合を、なんと呼ぼうね。
“読み合い”と言うには不合理が過ぎ、“殴り合い”と言うにはそんなに素直なものではなく。まだ、“戯れ合い”という方がシックリくるけれど、こんなボコボコに殴る戯れ方なんて、ない。
自身のプロレスを“スカート捲り”と形容する阿部史典なので、敢えて誤解を恐れずにいえば“巫山戯合い”にも近いだろうか。でも、それでいてこの緊張感と熱は、この二人にしか作れないんじゃないかと思わされました。
めちゃくちゃ面白かった。


【MVP】
と、いうわけで結果的にとてもBASARA率の高いラインナップとなったこのインディー大賞のあらゆる候補たち。
特にバイアスをかけたわけじゃないんですが、厳選したら、こうなりました。
伴いまして、MVPの候補は、この4人。









なんていうかこの4人、“自粛期間”明けてからの凝縮感が凄かったんですよね…


言葉を尽くしてその素晴らしさを説きたい気持ちと、その存在をただただ尊く思い、言葉にならない気持ちと。
この時期になると、様々な感情を錯綜させながら、楽しかった出来事に思い巡らす時間が増えます。
…“楽しかった”。
そう、当たり前に振り返れることが、どれだけ尊いことか。
こうして進み続けてきた時間の有難みを一つ一つ噛み締めながら。
思い出す楽しみを、味わいたいと思います。



観戦メモ2020:11月

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11月終了。14興行。
カレンダー通りの休みが3日間でしたがめげませんでした。嘘ついた。結構めげた。その分ズルもした。
10月から割と特にそうなんですが、なんというか、団体とか個人の人生賭けたような大会が多くて、とても熱量のある月でした。
お仕事的には地獄のような月でしたが、おかげでなんとか生きていられた。
ありがたやありがたや。


《最優秀試合候補》
1.3 DDT 後楽園 田中将斗vsクリス・ブルックス
1.4 東京女子 後楽園 中島翔子vsハイパーミサヲ
1.4 崖のふち女子 板橋 松本都vsクリス・ブルックス
1.13 DDT 住之江 竹下幸之介&勝俣瞬馬&飯野雄貴vsアントーニオ本多&平田一喜&くいしんぼう仮面
1.13 ガン仁田 住之江 渡瀬瑞基&ミス・モンゴルvsアルティメット・スパイダーJr&青木いつ希
1.22 BASARA 新宿 FUMA&久保佑允vsバナナ千賀&ツトム・オースギ
1.25 我闘雲舞 市ヶ谷 アントーニオ本多vs駿河メイ
1.26 九州プロレス 北九州 入江茂弘vs野崎広大
2.2 ガンプロ 王子 翔太vs旭志織
2.9 我闘雲舞 王子 SAKI&水森由菜&紺乃美鶴vs高梨将弘&新納刃&趙雲子龍
2.10 FREEDOMS 後楽園 杉浦透vs宮本裕向
2.11 東京女子 北沢 辰巳リカ&渡辺未詩&鈴芽vs伊藤麻希&らく&原宿ぽむ
2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア 翔太vs本田アユム
2.16 東京女子 蕨 天満のどか&のどかおねえさんvsのどかおねえさん&のどかおねえさん
2.17 JSTAGE 新木場 ディック東郷vs藤田峰雄
2.17 JSTAGE 新木場 近野剣心&吉田綾斗&中津良太vs野村卓矢&阿部史典&佐山駿介
2.18 BASARA 新木場 阿部史典vs下村大樹
2.18 BASARA 新木場 バナナ千賀&ツトム・オースギvs木高イサミ&関根龍一
2.18 BASARA 新木場 高梨将弘vs藤田ミノル
3.7 仙女 奈良 DASH・チサコvsKAORU
3.7 仙女 奈良 橋本千紘&優宇vs里村明衣子&駿河メイ
3.8 仙女 新宿 橋本千紘vs朱里
3.20 我闘雲舞 板橋 クリス・ブルックスvsバリヤン・アッキ
3.20 我闘雲舞 板橋 高梨将弘&藤田ミノルvsTAMURA&趙雲子龍
3.21 東京女子 板橋 坂崎ユカ&瑞希&乃蒼ヒカリvs中島翔子&愛野ユキ&舞海魅星
3.21 ガンプロ 板橋 今成夢人&バリヤン・アッキvsマイク・ベイリー&冨永真一郎
3.21 ガンプロ 板橋 春見沢萌彦&勝崎周之助&桜井鷲vs坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希
3.21 ガンプロ 板橋 石井慧介vs岩崎孝樹
3.29 スク闘2020 スポルティーバ ロッキー川村vsジ・インテリジェンス・センセーショナル・グランド・パッションマスク4号
4.5 琉ドラ 南風原 藤田ミノルvs初代・ポークたま子
4.?? チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜
4.?? チョコプロ 市ヶ谷 田中将斗vsバリヤン・アッキ
5.5 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs水森由菜
5.17 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs駿河メイ
5.27 チョコプロ 市ヶ谷 水森由菜vs駿河メイ
5.30 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイ&バリヤン・アッキvs水森由菜&藤田ミノル
6.5 毒人 某所 GAINAvs三原一晃
6.5 毒人 某所 HUBvs藤田ミノル
6.14 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs桜井鷲
6.14 ガンプロ 板橋 朱崇花vs翔太
6.14 ガンプロ 板橋 石井慧介vs大家健
6.21 DDT 鶴見青果 HARASHIMA&平田一喜vs竹下幸之助&勝俣瞬馬vs高木三四郎&中村圭吾
6.28 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs紺乃美鶴
6.30 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs水森由菜7.4 東京女子 両国KFC 愛野ユキvs上福ゆき7.5 ZERO1 新木場 大谷晋二郎vs今成夢人7.5 JSTAGE 王子 佐藤光留&佐山駿介vs阿部史典&野村卓矢7.13 SEAdLINNNG 後楽園 中島安里紗vs世志琥7.19 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs駿河メイ7.23 DDT 後楽園 坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希vsHARASHIMA&アントーニオ本多&里歩7.23 DDT 後楽園 遠藤哲哉vs上野勇希7.24 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜7.26 ガンプロ 板橋 石井慧介vs新納刃8.9 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvsSAKI8.9 東京女子 神田明神 伊藤麻希vs 上福ゆき8.9 東京女子 神田明神 渡辺未詩vs舞海魅星8.10 東京女子 神田明神 中島翔子vs桐生真弥8.17 チョコプロ 市ヶ谷 SAKI&水森由菜vsクリス・ブルックス&翔太vs藤田ミノル&アントーニオ本多8.25 ストリートファイトクラブ 後楽園 今成夢人&まなせゆうなvsクリス・ブルックス&松本都8.28 チョコプロ 市ヶ谷 アントーニオ本多vsルル ペンシル8.31 FREEDOMS 後楽園 マンモス佐々木&ビオレントジャックvs藤田ミノル&山下りな9.8 BASARA 新木場 ツトム・オースギ&バナナ千賀vs塚本拓海&ヤス・ウラノ9.12 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs翔太9.14 大日本 後楽園 阿部史典&野村卓矢vs大谷晋二郎&青木優也9.21 東京女子 品川 坂崎ユカ&中島翔子vs瑞希&伊藤麻希9.22 BASARA 後楽園 阿部史典vs中津良太10.1 ASSEMBLE 上野 彩羽匠&門倉凛&Maria vs 桃野美桜&神童ミコト&星月芽依10.4 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvs水波綾10.4 FREEDOMS 後楽園 葛西純&竹田誠志vs藤田ミノル&山下りな10.10 東京女子 北沢 中島翔子vsらく10.11 BASARA 2AWスクエア トランザム★ヒロシvsアントーニオ本多10.15 GLEAT 後楽園 朱里vs優宇10.20 大日本 後楽園 伊東竜二&勝俣瞬馬vs宮本裕向&木高イサミ10.20 大日本 後楽園 橋本大地&神谷英慶vs阿部史典&野村卓矢10.21 大日本 後楽園 橋本大地vs岡林裕二10.21 大日本 後楽園 藤田ミノルvs高橋匡哉11.9 まっする 後楽園 男色ディーノvsDJニラ11.10 FREEDOMS 後楽園 藤田ミノルvs山下りな11.10 FREEDOMS 後楽園 竹田誠志vs正岡大介11.14 チェリー興行Re 王子 チェリーvs優宇11.17 大日本 後楽園 藤田ミノルvs木高イサミ11.19 チョコプロ 市ヶ谷 水森由菜vsバリヤン・アッキ11.23 ガンプロ 板橋 朱崇花vs春日萌花11.24 アクトレスガールズ 後楽園 SAKI&清水ひかりvsまなせゆうな&水森由菜


挙げる試合数を絞ろう絞ろうと思っているのに、それでも挙げてしまう悲しき性よ。


11.9まっする初の後楽園大会、誰が主役になるのかという目下の予想と打って変わって行われたメインイベント“2.9インテット”がとてもとても面白かったわけです。しかしまあ、その2.9インテットの感動を皆でシェアする、“オンラインラウンド”の時間に行われた、“今後のDDTの展開には一切関係ない”“場繋ぎ”されど、“初のまっする後楽園大会のトリを務める”試合が、あまりにも面白かった。








DDTでも、昨年のマッスルマニア両国大会メインイベントでも流れることのなかった、DJニラのテーマ曲が、この日まさかまさかの“2回”鳴り響くという一夜。

[11.9 後楽園:締めの言葉は“Love is over”]



11.10のフリーダムズ後楽園大会から2試合。
インディー界、そしてデスマッチ界において今とてもとても試合を見ることをオススメしたい二人のシングルマッチが実現となったので、この日後楽園に足を運ぶことになりました。


デスマッチの痛みを、痛みのままに戦い、痛みの中に飛び込む、藤田ミノルのデスマッチの世界にドップリ浸かりこんだ山下りなもまた、持てる手段を注ぎ込んで立ち向かう、山下りなのデスマッチを展開。





UNCHAIN同門対決は…おそらくは、互いに互いの強さを、確認することになったものと想像します。


杉浦透とのBlood X'masでの対戦を賭けた、竹田誠志と正岡大介による挑戦者決定戦は、まさしく、凄絶。






[11.10 後楽園:ラダーから場外へのファイヤーサンダーに、会場騒然]




結果、前に進むことになったのは、竹田誠志。
両者とも怪我からの復帰明けの試合だったはずですが…もはや完全に竹田誠志は竹田誠志で、正岡大介は正岡大介。
素晴らしいというほかなかった。


11.14チェリーvs優宇は、1年半越しの、待ち望まれた師弟対決。












「私のプロレスラーとしての礎を築いてくれたのはチェリーさんです」「私、後転ができなかったんですよ!」
「ドイツの駅で心折れてたときに、自主興行で対戦してほしいって。“私、日本にも居場所があるかも知れない”って思えたんです」

「今日は完敗です。でも私にもまだまだ伸び代があるので。」
優宇の溢れる言葉と、チェリーのスッキリと述べた締めの言葉。
この師弟の物語の続きを、まだまだ楽しみにしています。


11.17大日本プロレスでのデスマッチヘビー級王座戦は、個人的には、今年のベストデスマッチ。
















第41代王者から、“自称”が外れた試合。

チョコプロからは水森由菜vsバリヤン・アッキ。

前回のシングルマッチでは、水森由菜の怒りをただただ受け止め、“友達とこんな試合はやりたくない”とバリヤン・アッキが口にし、また、肩の怪我を抱えることとなったきっかけ。改めて互いに互いと向き合う“やり直し”の一戦は、とてもハードにぶつかり合いながら、でもしっかりと、正面から向き合う試合となった印象を受けました。
あと水森さんは次の興行のトランザム★ヒロシ選手とのシングルマッチも素晴らしかったです。


11.23ガンプロメインは、おそらくは史上初、女子選手同士によるインディーJr.王座戦。











春日萌花が見せた凄まじい執念が終始試合を支配し、最後の最後まで王者に肉薄。本当に素晴らしい王座戦を目の当たりにしました。














AWG初代タッグ王座決定トーナメント1回戦として、大会のセミファイナルで行われた一戦は、両タッグのせめぎ合いがあまりにも見事。
W☆YUNAの初タッグにしての息の合い方は、もう、組むべくして組んでるようにしか考えられませんでした。そして相対するパートナー水森由菜を受け止める、SAKI選手がまた、とんでもなく強い。



《最優秀興行候補》1.4 崖のふち女子 板橋
1.27 まっする1 新木場2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア2.18 BASARA 新木場宴3.26 まっする2 新木場(3.28 チョコプロ1 市ヶ谷)3.29 スク闘2020 スポルティーバ(5.5 チョコプロ11 市ヶ谷)(5.23 チョコプロ16 市ヶ谷)(5.27 チョコプロ17 市ヶ谷)(7.19 チョコプロ33 市ヶ谷)(7.26 チョコプロ35 市ヶ谷)(8.17 チョコプロ41 市ヶ谷)9.21 まっする3 品川10.1 ASSEMBLE 上野10.6 ガンプロ 後楽園11.7 東京女子 TDCホール11.9 まっする3Ⅱ 後楽園11.14 チェリー興行Re 王子11.20 東京女子 新宿


11月は前述の通り、人生賭ける系の興行が目白押しでした。
11.7東京女子TDC大会は、なんというか、久々に味わったとっても爽やかなビッグマッチ。









声援を満足に送れない中でも高揚感があって、1/2の制限はあるものの、満員に詰まった会場の熱気も伝わって。
色々あったけど、それでも皆が前を向ける、繰り返しになりますが、爽やかな大会でした。


まっする3Ⅱについては、前述の通りの部分に加えて、やっぱり、“2.9インテット”というアイデアの面白さと過激さ。
今林さんが「ずっとヒヤヒヤして見てた」と言葉を絞り出したように、打撃なしとはいえ、プロレスルールではない格闘技に飛び込むことのリスクと、そのルールの中で改めて際立つ、プロレスラーの“強さ”。










青木真也が「みんなちゃんと強い」とコメントしたのが、何よりも象徴的。


チェリー興行は、待望の大会。個人的にはチェリーさんのプロデュースする大会には全幅の信頼をおいていてですね。












今回も3試合とコンパクトな構成でしたが、十二分にファンタジーとドラマの詰まった素晴らしい大会でした。
あと、マラカスを間違えて“マスカラ”って売ってた渋谷シュウさんがさすがだった。


11.20新宿大会はまさかの二部構成。前半も素晴らしかったが、後半が壮絶だった。















ハイパーミサヲのいわば“ドキュメンタリー”となった第2部は、“引退”をテーマとする内容となった以上、誰をも傷つけないような内容ではなかったと思います。
それでも、ハイパーミサヲが引退しなくて心からよかったと思うし、また、その揺さぶられた分上乗せして、力一杯“おめでとう”を送りたい。
個人的には、そんな一夜。



《最優秀新人候補》薄井鉄央(BASARA)桐原季子(我闘雲舞)小石川チエ(我闘雲舞)



《最優秀タッグ候補》新井健一郎&藤田ミノル(九州プロレス)Speed of Sounds(フリー)PURPLE HAZE(全日本プロレス)ド腐れヤッホーズ(チョコプロ)メーメーミーミー(チョコプロ)東京失恋学園(チョコプロ)チーム200kg(仙女)アストロノーツ(BASARA&大日本)NEO美威獅鬼軍(東京女子プロレス)new!W☆YUNA(ガンプロ&我闘雲舞)new!









[11.20 新宿:“今すぐPWIランキングを見直せ”という趣旨のツイートが海外の人からあったとかなかったとか。わかりみ。]







[11.23 後楽園:個人的な実感としては、マジラビやチーム200kg同様、組むべくして組むことになったチームという印象]


《最優秀団体候補》1位 チョコプロ2位 マッスル3位 崖のふち女子プロレス






《ベストモーメント》1.19 オレンジタウン 翔太「1.5 東京ドーム、オカダ・カズチカvs内藤哲也戦でオカダ・カズチカがインプラントを繰り出したときの海野レフェリー」3.20 YMZ 板橋 Chair King7.26 ガンプロ 板橋 まなせゆうな「ガンプロの家族にして下さい!」11.20 東京女子 新宿 MSM






久しぶりにプロレスにおける“X”の衝撃を思い出させてくれたX。




《MVP候補》
〜独断と偏見で選ぶ月間MVP〜1月 ディック東郷2月 水森由菜3月 バリヤン・アッキ、さくらえみ4月 ポークたま子5月 藤田ミノル6月 さくらえみ7月 坂崎ユカ、紺乃美鶴8月 藤田ミノル9月 阿部史典10月 杉浦透11月 遠藤哲哉
年度末になると王者が気になるシリーズ第5段。




6月に田中将斗を破ってKO-D無差別級王座を獲得した段階で言葉にした、「田中将斗を倒した俺は、強えぞ」の説得力が本当に素晴らしかったので、この時点で名前を挙げようと逡巡はしてました。
バキバキに鍛え上げた肉体から繰り出す美しい技の数々は、一個の人間がたゆまぬ研鑽で築き上げた素晴らしい一つの形。
それでも何か…何処かに、強さ…というか、自身がプロレスラーとしてキャリアを積み重ねる中で出会った“キ※※イ”たちへの…なんというか、コンプレックス的な、ある意味卑屈にも思える部分を常々感じていまして。




11月3日、現在の自身のスタイルに大きく影響を与えたであろう佐々木大輔を破ってなお、抱え続けていたように見えたその心情は、D王GP初戦で秋山準にDDTで初めて土をつけたことで、何かひとつ、綻んだように見えました。








見た目からして明らかなその研鑽が築き上げた、その結果。遠藤哲哉というプロレスラーを見ると、その努力の過程をただただ讃えたい気持ちになる、今日このごろです。

鶴声九皐

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カレーです。
年末だから今年1年を振り返り始めていて、“個人的なベストバウト候補”をつらつら論っていく日々に片足を突っ込んでいます。
そしてまあ、4月あたりの振り返りに入ると、今年は緊急事態宣言の発令もありましたので、しばし“チョコプロ”一強の時期があったなあ…
なんて振り返り始めて“チョコプロ #3 紺乃美鶴vs水森由菜”について論った直後。
…タイムラインは時に残酷ですね。
目に飛び込んできたニュースは、これでした。




紺乃美鶴選手はデビュー現時点で5年目、我闘雲舞所属のプロレスラー。
2015年に後楽園大会を開催した我闘雲舞の同大会を、特にこれまでプロレスに接したことがあるわけでもなくたまたま会場に足を運び…代表であるさくらえみ選手がセミファイナルで敢行した二階からのニャンニャンプレス(450°スプラッシュ)に衝撃を受け…何故か一足飛びに“プロレスラーになろう”と思い至って、我闘雲舞の門を叩くと、仕事を続けながら練習を続け、2016年10月4日に新木場で行われた、さくらえみ40歳バースデー大会でデビュー。
デビューした時点で27歳のバリバリの社会人。その後も仕事を続けながら予定の合う範囲で市ヶ谷大会に参戦を続ける一方で、仲がいいのか悪いのかわからない、同期だけど一度も一緒にご飯に行ったりしたことのないアーサ米夏をバッキバキに意識しながら、少しずつ少しずつ地力をつけ、試合を積み重ねていきました。
さくらさんからの言いつけを忠実に守り、デビューから1年以上に渡って現在何試合目であるかの記録をつけたり、ある意味ではとても愚直で美鶴さん、最初の印象は、真面目で綺麗なお姉さん。同期のアーサとは経験値で差をつけられ、
勝ち星に中々恵まれない日々を続けながら。







[そうはいっても仲いいような悪いような、妙に瞬発力とコンビネーション抜群な奇妙な関係がとても好きでした]


…しかし。

そんな逆境が、彼女の本性を剥き出しにさせることになりました。



不定期参戦だった美鶴さんでしたが、2017年春頃からでしょうか。
次第に毎週、毎回、定期的に参戦をし始めるようになり「仕事を(プロレスのために)変えまして」とサラリ。
で、12月。
合同練習で「大人と小学生くらい」動きに差を感じた悔しさを言葉にした美鶴さんは。
「私…仕事変えました!!」




[自分のツイートからサルベージしました]

このあたりから徐々に徐々に明らかになる美鶴さんのヤバめのエピソードの数々。
そのうち割と好きなのが、
学生のころアルバイトしていたファミレスで髪型について客からクレームを受けた際、客側の言い分に賛同した店長に腹を立て、その場で「辞めます」と宣言しクレーム客の眼前に座り、徹底抗戦した
…という、なんか、ヤバめのエピソード。
そして翌春には4月にはもういっそ開き直ったように爽やかに。
「紺乃美鶴、仕事、辞めましたーーっ!!」
…えー…
…まぁ…
…この思い切りの良さは、なんというか、レスラーになるべくしてなったというか。
言葉を選べばとても情動的。もう少し緩めると感情系クレイジーレスラー。もっと緩めるとある種のキ※※イ(私の中ではレスラーへの褒め言葉)。
この思い切りのよさや、感情の強さは、個人的に考える紺乃美鶴というプロレスラーの、とてもとても強い魅力の一つであったと思います。


そんな美鶴さんですが、キャリアを積む我闘雲舞の中ではとても激動というか、ちょうど過渡期を過ごすこととなり。
デビューして1年目、2年目はさくら、里歩、帯広、「ことり」、アーサに次ぐ、1番の新人であったはずでしたが、2017年末の「ことり」卒業、アーサの病気療養、のちにプロレス卒業を経て、水森由菜、駿河メイのデビューに伴い、ほんの数ヶ月で一転して「新人」から「先輩」として振る舞うことを余儀なくされることとなりました。
さらに2019年には団体のエースたる里歩が我闘雲舞を離れることとなり、帯広さやかが怪我による欠場と復帰を繰り返している状況からも、一気に先頭に立つ立場となることにもなりました。
プロレスラー・紺乃美鶴の魅力は、そんな激動の中でも“なりたい姿”を口に出し、エースに、ベルトに、リーダーに。

[2019.8:リーダー宣言]


貪欲に求めながら…でもどこか、手の届かなかったり、悩ましかったりする、言うなればもどかしさ、もっと曖昧な言葉にすると、“人間らしさ”にもあったように思ってます。
師匠であるさくらさんをして「本当に不器用」と評され、しなやかな身体を生かした美しい技も持つ一方で、タッグマッチでのダブルチョップすら何度練習してもうまく行かなかったり。
それでも時折、感情が爆発的に乗った試合では、その感情だけで相手を殺せるのではないかというほどの殺気を放ち…ともすれば、本格的に恐くて、それでもなお魅力的なプロレスラーでした。


個人的な美鶴さんのお気に入りの試合は、2017.9.22 vs沙紀&瑞希(パートナー・アーサ米夏)2019.7.2 vs志田光2019.12.30 vsクリス・ブルックス2020.4.7 vs水森由菜2020.6.28 vsさくらえみ

[2019.7.2:試合の記憶、ないらしい]


…あとはアントーニオ本多との熾烈な “お絵描きデスマッチ”シリーズ。


また、チョコプロで7月に行われたvs駿河メイvs水森由菜vsバリヤン・アッキはどれも素晴らしく、特にvs駿河メイについては、“プロレスを楽しいと思ったことがない”プロレスラーである紺乃美鶴をしてあまりに晴れやかな笑顔をのぞかせた、…ある意味で、あまりにも美しすぎる“最終回”のような試合でした。
…そして、この“最終回”があまりにも美しかったがゆえに。
この度の欠場から、4ヶ月を経て“卒業”を口にすることは、なんとなく頭のどこかでは起こりうることとして、身構えていた部分でもあり。
「泣いていいのか笑っていいのか」わからないまま続けたという卒業発表会見動画で、藤田プロレス☆スクールYou Tubeチャンネルから「プロレスで楽しかったこと」を問われた美鶴さんは、“楽しいと思ったことがないプロレス”を、時間をおいて振り返ることで、その4年間全てが「楽しかった」と言い切ることになりました。
その答えを美鶴さんが得たことは、やっぱり一つのゴールだったのかもしれません。
会見の中ですでに新しい生活への準備に入っていて、その楽しみを口にしていた美鶴さん。そしてまた、今しばらく“紺乃美鶴”として居続けてくれることに、とてもとても大きな感謝の気持ちがあります。
…それでも。
プロレスラー・紺乃美鶴が、試合を経て、「楽しかった」と。自信を持って言える姿も、見てみたかった。
プロレスラー・紺乃美鶴が、もっと見たかった。


さくらさんが会見の中で「3年後くらいに戻ってくるかもしれないし」といって、二人で笑顔を見せる場面がありました。
そういう日が来るかもしれないし、来ないかもしれないし。
でも希望としてどこかには持ちつつ、プロレスラーでいてくれたことに感謝をしつつ。


…ああ、私が後楽園に普通に足を運んで、ただただ試合を楽しく、没頭して見てたその何席か隣くらいで。
ひとり、プロレスラーになる決意をした女性がいたんだ。
ということを思い返したりしつつ。
紺乃美鶴選手の新しい生活に幸多からんことをご祈念申し上げるとともに。


“プロレスラー・紺乃美鶴”を見送る心構えを、しっかりと整えたいと思います。

九州プロレスのある景色

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カレーです。
今般の感染症禍は、ワクチンの実用が始まりつつある一方で、感染拡大そのものはまだまだ収まるところはなく、今しばらくは“新しい生活様式”と向き合いながら、歯を食いしばり、耐える時間が続くことと思われます。
かくいう私東京都民の端くれ、感染リスクの前線にいていつ何が起きてもおかしくないと思いつつも、未だに自身の感染、感染疑い、濃厚接触等がないことに胸を撫で下ろし…でも、これはもはや、単なる“運”の問題で回避できているだけ、そうもどこかでは割り切っています。
責任を“自粛要請”という謎の区分にパッケージされてしまったこの国で、リスクについてはそれぞれがそれぞれの考えで向き合わなければいけない、という、なんというか…割に合わない判断を迫られる中で。
個人的には、都内に関してはともかくとして、仕事以外の用事で県外、関東外に出ることについては(緊急事態宣言以降特に)躊躇があり、…一方で、9月以降特に怒涛のように増えた土日祝日の出勤で着実に仕事と世界へのヘイトを、“ヘイトポイント”を貯め込んだ私は、このポイントを(自主的に)マイルに変換して、“ポイントが貯まると遠征に行ける”という、謎の自分ルールを例年発動しているのですが、今年に関してはとにかく。情勢がどうあれとにかく一回。“一回だけ絶対遠征する”と、心に固く決めていました。
で。
その一回の機会として訪れたのが、
12.13九州プロレスアクロス福岡大会“筋肉せいもん払い”。
毎年恒例の1DAYタッグトーナメント“華味鳥杯”の観戦でした。


九州プロレスは、九州を拠点に活動するプロレス団体。
K-DOJO出身の筑前りょう太選手を理事長とし2007年に世界初のNPO法人プロレス団体として設立され、2008年7月に旗揚げ。
2018年7月には台風直撃に見舞われながらも10周年記念大会となる福岡国際センター大会を成功させ、その有様は日本、世界各地でレフェリングをする吉野恵悟レフェリーをして「ローカル、インディーという括りではなく、九州の中にメジャーがある」と形容されました。
週刊プロレスの裏表紙等で見かけた方をいらっしゃるかもしれませんが、2028年、20周年をドームで迎えることを目標に、“夢”に掲げ、活動を展開しています。
個人的に九州プロレスは、親族が九州に住んでいる関係で、“九州プロレス凄い”としばしば聞かされており、また、Twitter上で紹介されるそのリング上の出来事を見るに、興味とワクワクが止まらなくなってしまい、2017年の12月にこの華味鳥杯タッグトーナメントを観戦。


…以来、このトーナメント観戦はこれで四年連続になりました(ハマった)。


此度の感染症禍、NPO法人として活動する九州プロレスにとっては、高齢施設や学校、幼稚園、保育園への訪問が著しく制限されることになり、大変厳しいものであったことと想像します。
例年7月に開催する周年大会も、今年は再び福岡国際センターで開催する予定でしたが、この情勢から会場を移し、無観客での開催となりました。…しかし一方で。You Tubeでの無料配信では1000人を優に超える同時視聴を集め、改めて“九州のメジャー”であることをヒシヒシと感じさせてもくれました。
2020年も後半に入って、九州プロレスも興行を再開しましたが、その大会の多くは、抽選による無料招待で行っており、12月のアクロス福岡大会は、10ヶ月ぶりの有観客、有料興行。
…にも関わらず。
チケットは大会1月前に完売する盛況ぶりは、なんというか、さすが九州プロレス。
私、12/13がギリ休めることになったので、それが決まった瞬間チケットを押さえましたが、翌日には完売になってました。


さて、何が私をこうまでして九州プロレスに駆り立てるのか…“九州プロレスの魅力”を語ろうとすると、もはやどこから語り始めていいのかわかりません。
マスクを脱ぎ去り、“九州最強の男”として君臨する、玄海のあまりにも底知れないプロレスと、一方で九州愛と子煩悩さとお茶目さに満ち溢れてるギャップ。
めんたい☆キッドの、あまりにも華やかで、子供やお年寄りや女性からも大きな声援を集める圧倒的な“陽”の空気感。
阿蘇山センパイの、年齢を重ねても圧倒的な肉体と抜群のコンディションのよさから繰り出される大迫力。
ばってん×ぶらぶらと名前を変え、“自称・博多の有名人”として多くの人から愛されつつ、相変わらず決めるとこをしっかり決める、ばってんらしさ。
桜島なおきのとても真っ直ぐでありながら、ドロップキック一発で一気に会場の目を引きつけるような、一つ一つの技の美しさ。
佐々木日田丸の、敵であろうと味方であろうと誰であろうと牙を剥きバチバチに蹴り合い殴り合い…かと思えば“大嫌いだけど大好き”なんて語っちゃうツンデレぶり。
“怪童”野崎広大の23歳という若さからは想像もできない身体の厚みと、その巨体から展開する圧巻の迫力と、裏腹に意外性として発揮する抜群の運動センス。
そして、筑前りょう太理事長の九州への、プロレスへの愛情と情熱。…と、唐突に試合をすることになったとしても、決して衰えを感じさせない、たゆまぬ研鑽。
所属選手だけ切ってとったとしても、語る言葉に中々尽きないところです。
でも、選手の素晴らしさ、試合の素晴らしさも然ることながら…九州プロレスが作り出す“空気感”に惹きつけられ、私はどうしても、足を運びたくなるのです。


“空気感”という言葉だととても曖昧かもしれませんが、とにかく、九州プロレスはとても居心地がいい。
今このご時世では中々に伝えづらいところではありますが、一番わかり易い特徴は、“声”だと思います。
というのも、子どもの声援が著しく多い。
やはりプロレス会場にいるファン層って、どうしても一定より高めの年齢層、20代後半〜50代くらい、特に男性に多いんじゃないかな、と想像するわけですが、九州プロレスの会議で聞こえる声援は、とにかく、声が高い。
2018.7.7に行われた“筋肉山笠”福岡国際センター大会メインの模様がおそらくは一番わかり易いと思うのですが、玄海にボロボロにされるめんたい☆キッドを、それでも諦めることなく、終始高いトーンの声援が後押しし続けています。
これがもし“大人”のファン層だったら、展開とか空気を読みながら、声援の強弱がつくところですが、もう、終始、全力100%の声援が飛び続けるこの空気感。
とても、素晴らしい。


また本当に九州プロレスファン、特に、九州プロレスファンキッズたちは、凄まじくプロレス偏差値が高いし目も耳も肥えていてですね。
昨年9月の玄武會興行、出場選手の多くがXとして隠されて行われた大会で、第2試合の3WAYマッチでヒットした曲を聞いて、キッズたちが嬉々として叫ぶわけです。
「…ッ!!三原だ!!」
前年に九州プロレスタッグ王座を獲得しながら怪我で返上することになり、この日が九州プロレス復帰戦となった常連参戦選手・三原一晃の参戦を喜び、本州からヒョコヒョコやってきたそこそこプロレス見てるオジサン(私)よりも圧倒的な瞬発力で、Xの存在を言い当てる様に、いや、もうホントに君たちは凄いな、そして、素晴らしいな、と、感動が止まりませんでした。
また、第1試合では玄海がシングルマッチで政宗と相対し、“戦国”対決となったのですが、政宗が巧みなインサイドワークと反則も駆使した戦術を見せると、やっぱり声が、響くんですね。
「お前余所者のくせに…!なにすんだ!」
“なにすんだ”の前にはおそらくは。「俺たちの玄海に」という言葉が多分、含まれていると思います。


また、一昨年の福岡国際センター大会の時の話に戻りますが、私2階席で見ていたんですけれど、開場して20分くらいでしょうか。高校生ぐらいの5〜6人くらいの一団が入ってきてですね。会場を見渡して言うわけです。
「おお…!!入ってる入ってる!この間のDRAGON GATEの時と同じ…いやそれより入ってるかもしれん。さすがに新日んときは入っとったけど、入ってる、入ってる。」
九州プロレスが、大きな会場で大会を開催する。その事実を、我が事のように喜ぶのです。
プロレスに対する感受性も、目の当たりにする新鮮さも、何もかもをありったけに楽しんでいる、そして、自分の住む土地に“九州プロレスがあること”を誇りに思う、九州プロレスファンのキッズたち。
なんていうか、プロレスというコンテンツの素晴らしさとか、未来そのものを感じさせてくれるこの会場が、たまらなく素晴らしくて、大好きです。


今般12月の興行も…別に僕がいちいち観客の声に聞き耳を立ててるわけではないんですが、聞こえて来るんだからしょうがない。
そして、そのフレーズがまた、とっても印象的なんだから、しょうがない。
感染症禍の開催ということで大きな声での声援は自粛しながらでしたが、You Tubeでの配信があったこともあり、会場内は比較的静かな時間がありましたので、会話くらいの声でも度々聞こえてきました。
筑前りょう太理事長が週刊プロレス裏表紙にも掲げた“夢”、2028年、九州プロレス20周年大会でのドーム進出について語る中で、「8年後、皆さんはおいくつでしょうか」と呼びかけました。
8年後、42歳か…厄年だな…なんて、まあ、多くのプロレス会場ではちょっと沈んだり、ともすれば乾いた笑いも起きようという場面ですが、私の耳に、左斜め前くらいの席から聞こえてきた声は、これでした。
「8年後…18歳だ!」


2020年という年は、万人にとって辛く厳しい年だったと思います。
とりわけ地方で活動するプロレス団体にとっては、そもそも人を集めて大会を開くこと事態が敬遠され、活動の機会そのものが失われたであろうことは想像に難くありません。
それでも筑前りょう太理事長は語ってました。
「皆さんがいなければ、この“夢”は持てなかった」
だからこそ、“夢”をファンとともに紡ぎ続けようとする、そんなプロレス団体が、九州にあります。
東京の片隅にひっそりと暮らす一人ではありますが、“九州プロレスがある”ということについて、九州の皆さんが、心の底から、羨ましい。
そしてその“九州プロレスがある”ということの営みが、長く永く続き、未来を、夢を紡ぎ続けんことを。

チョコレート一片の幸福

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カレーです。
明けました。よろしくお願い申し上げ候。


おそらくは多くの人にとって2020年という年は、得たものよりも失ったもののほうが大きかった年だったのではないか、と想像…というかそんなこと、想像するまでもないくらい。
2020年という年はとにかく、辛く、痛く、…重い時間でした。
ともすれば、完全に“止まった”ようにすら思われた世界の中で。
それでも、プロレスの時間はヒッソリと、確実に動き続けていました。
リングのない、市ヶ谷駅前、少し前まではその限られたスペースの中で溢れんばかりの人で賑わっていた、診療所の一階。
インターネット上に存在する“団体”、チョコレートプロレスの中で。


チョコレートプロレス(以下チョコプロ)は、プロレスリング我闘雲舞代表であるさくらえみ選手が2020年3月に旗揚げした“新団体”。
この感染症禍の中、様々な団体が“興行自粛”の波に飲まれる中で、我闘雲舞も2020年3月中〜下旬まで興行を開催していたものの、感染拡大の状況を受け、それまでに予定していた市ヶ谷大会及び先々に予定していたリングの大会や、3年ぶりとなる大阪大会など全ての予定を一気に白紙とすることを発表。
存続が何より危ぶまれる状況の中…どの団体にも先駆けて放った一矢が、“新団体旗揚げ”でした。


今から思えばこの決断はおそらく、前年AEWが開催した“Double or Nothing”…いわゆる“イチかバチか”よりも大きな大きな賭け。
言うなれば、“All or Nothing”。
この形式が受け入れられなければ、我闘雲舞という団体が存続できない、という程に、大きな大きな賭けだったのではないかな、と想像します。
そもそも我闘雲舞が主に行う大会は、市ヶ谷チョコレート広場…と呼べば会場のようにも聞こえる、現実的には、診療所の1階のワンフロア。
8m四方ぐらいの部屋に6mリングの半分ほどの広さのマットを敷き、空いたスペースに詰め込めるだけ人を詰め込み、入れない人は窓の外、シャッターの隙間、入口付近入れ代わり立ち代わりなど、ありとあらゆる手段で限られたスペースに人間を詰め込む、“密”の空間。
窓は開けっ放しなので換気はいいのですが…この限られたスペースに最大80名が押し寄せる従来通りの興行は、“三密”回避が叫ばれるこの感染症禍の中では開催は難しく…実質的に、活動不可能な状況に追い込まれていたといっても過言ではないところ。
もしかしたら単なる思いつきだったかもしれないし、瞬間的な大いなる心算のもと弾き出された狙いだったかもしれない。
いずれであったにせよ、この一つの決断は…12/31大晦日まで、実に76回の大会を開催するに至りました。
今日まで活動が継続されているというその結果から、“All”の目を引き出すことに成功したと見て、間違いないものと思われます。


ここではもはやチョコプロそのものやその活動の継続性についてを分析したり、解説したりする気はサラサラなくて。
ただただ個人的に申し上げたいのは、とにかく、今年チョコプロという団体があったことで、私個人はたいへん救われた、ということ。
これはおそらく、日本のみならず海外からの視聴者を含め、3月〜6月の特に苦しい時間を過ごした視聴者にとってみれば、もしかしたら当たり前のように多くの人が抱いている感想かもしれません。
日々の暮らしが止まること。その事自体は私にとってはどちらかといえばまあ、どうでもいいといえばどうでもいい。これまでそのただでさえ重たい日々の暮らしの“濃度”を書き換えるように、日々、プロレスを見続けてきたわけです。というか私にとってはどちらかといえば、こっちが重要。とても、重要。
しかし、自分の中で重きをおいている世界こそが継続の危機を迎えたことで、もう、ただただ本当に、日々の生活の維持に不安を覚えるところとなりました。
緊急事態宣言発令前最後に会場でプロレスをみた南風原町で、“今後本当にどうなるかわからない”“しばらくは客前で行うプロレスは開催されないのではないか”という漠然とした先々の明るくない見通しを…何故か藤田ミノル選手の売店で共有したような記憶があります。
漠然とした不安が世の中を覆う中…それでも好きな世界、プロレスの世界は、インターネットを通じて、日々継続し続けてくれました。
そしてそのプロレスの世界を維持し続けたいわば“先導”が、チョコプロであったことは間違いないものと思われます。

全試合終了後、チョコプロでは必ず恒例としてジャンケントーナメントが行われます。
このトーナメントの勝者は実質的にその大会の勝者的に崇められ、賞品として、チョコレートが一粒贈呈され、幸せそうに(一部例外あり)頬張るイニシエーションが行われます。
さくらさんは、チョコプロから届けるプロレスを“チョコレート一片分の幸せ”になれば、と言葉にしていることがあったように記憶してます。
私はお酒の飲めない甘党ですので、この形容はなんとなく感覚的にしっくりくる部分がございまして。
見た目の上では小さな一粒に過ぎないチョコレート。
でもその甘みと香りは、…まあ、甘党的な感覚ではありますが、“脳に届く”。
(※甘味はβエンドルフィンを分泌させるので、脳内麻薬的な作用があったりなかったり。)
例え小さな一粒のチョコレートであろうとも、頬張るその時間は、幸福で満たすことができる。
それは、我闘雲舞で映像配信を始めたときの目標であり、チョコプロを始めたころにもさくらさんが口にした方向性、“小さいまま、大きくなる”という理念に繋がる考え方でもあるように思います。


現実には安定した視聴者数を獲得し、一定のスポンサー層が維持されていますが、一方では9月頃の感染拡大の一旦落ち着いたあたりから、再び動き出した“世界”の各コンテンツの影響もあり、その広がりは少々伸び悩む時期に入りつつあるところであるようにも思います。
ただ、市ヶ谷チョコレート広場での興行再開が難しいことや、世界がまたいつ止まるかわからないという状況下での継続性を考えると、やっぱり、世界に常に開かれ続けている、というチョコプロの強み、可能性は、2021年もまだ、新たな広がりを見せることと想像します。
そのプロレスが、益々世界を幸福で満たしますように。
ご祈念申し上げますとともに、あけましておめでとうございます。





観戦メモ2020:12月

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12月終了。13興行。総計154興行。

ちなみに昨年がこちら。

やっぱり夏場に土日仕事の少なかったのが効いて、結果的にたぶん、昨年より頻度としては高かった可能性。
もちろんお金はない。
また先日12/31、日本インディー大賞が発表となりました。
ニューカマー賞、MVPに関してはかなりこう、思っているところと近かったように思いましたし、なんとなく投票した皆様とハイタッチを交わしたいぐらいにはテンションあがりました。
一方でベストユニット、ベスト興行、ベストバウトについて…というか、なんとなく自分が投票した内容とは少し何か開きがあった部分もありまして。
シンプルに、多くの人が目にする機会というのは、とても重要だということを改めて理解しました。
もっと具体的に言えば、BASARAやガンプロがもっともっとこの“インディー大賞”各分野に食い込んでよい内容だったと思うのに、結果としてあまり食い込んでこなかったことに、とても歯がゆさを感じた部分があったりしてですね。
2021年はこの2団体について今後とも積極的にその面白さを喚起していきたいな、と思います。


《最優秀試合候補》
1.3 DDT 後楽園 田中将斗vsクリス・ブルックス
1.4 東京女子 後楽園 中島翔子vsハイパーミサヲ
1.4 崖のふち女子 板橋 松本都vsクリス・ブルックス
1.13 DDT 住之江 竹下幸之介&勝俣瞬馬&飯野雄貴vsアントーニオ本多&平田一喜&くいしんぼう仮面
1.13 ガン仁田 住之江 渡瀬瑞基&ミス・モンゴルvsアルティメット・スパイダーJr&青木いつ希
1.22 BASARA 新宿 FUMA&久保佑允vsバナナ千賀&ツトム・オースギ
1.25 我闘雲舞 市ヶ谷 アントーニオ本多vs駿河メイ
1.26 九州プロレス 北九州 入江茂弘vs野崎広大
2.2 ガンプロ 王子 翔太vs旭志織
2.9 我闘雲舞 王子 SAKI&水森由菜&紺乃美鶴vs高梨将弘&新納刃&趙雲子龍
2.10 FREEDOMS 後楽園 杉浦透vs宮本裕向
2.11 東京女子 北沢 辰巳リカ&渡辺未詩&鈴芽vs伊藤麻希&らく&原宿ぽむ
2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア 翔太vs本田アユム
2.16 東京女子 蕨 天満のどか&のどかおねえさんvsのどかおねえさん&のどかおねえさん
2.17 JSTAGE 新木場 ディック東郷vs藤田峰雄
2.17 JSTAGE 新木場 近野剣心&吉田綾斗&中津良太vs野村卓矢&阿部史典&佐山駿介
2.18 BASARA 新木場 阿部史典vs下村大樹
2.18 BASARA 新木場 バナナ千賀&ツトム・オースギvs木高イサミ&関根龍一
2.18 BASARA 新木場 高梨将弘vs藤田ミノル
3.7 仙女 奈良 DASH・チサコvsKAORU
3.7 仙女 奈良 橋本千紘&優宇vs里村明衣子&駿河メイ
3.8 仙女 新宿 橋本千紘vs朱里
3.20 我闘雲舞 板橋 クリス・ブルックスvsバリヤン・アッキ
3.20 我闘雲舞 板橋 高梨将弘&藤田ミノルvsTAMURA&趙雲子龍
3.21 東京女子 板橋 坂崎ユカ&瑞希&乃蒼ヒカリvs中島翔子&愛野ユキ&舞海魅星
3.21 ガンプロ 板橋 今成夢人&バリヤン・アッキvsマイク・ベイリー&冨永真一郎
3.21 ガンプロ 板橋 春見沢萌彦&勝崎周之助&桜井鷲vs坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希
3.21 ガンプロ 板橋 石井慧介vs岩崎孝樹
3.29 スク闘2020 スポルティーバ ロッキー川村vsジ・インテリジェンス・センセーショナル・グランド・パッションマスク4号
4.5 琉ドラ 南風原 藤田ミノルvs初代・ポークたま子
4.?? チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜
4.?? チョコプロ 市ヶ谷 田中将斗vsバリヤン・アッキ
5.5 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs水森由菜
5.17 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvs駿河メイ
5.27 チョコプロ 市ヶ谷 水森由菜vs駿河メイ
5.30 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイ&バリヤン・アッキvs水森由菜&藤田ミノル
6.5 毒人 某所 GAINAvs三原一晃
6.5 毒人 某所 HUBvs藤田ミノル
6.14 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs桜井鷲
6.14 ガンプロ 板橋 朱崇花vs翔太
6.14 ガンプロ 板橋 石井慧介vs大家健
6.21 DDT 鶴見青果 HARASHIMA&平田一喜vs竹下幸之助&勝俣瞬馬vs高木三四郎&中村圭吾
6.28 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs紺乃美鶴
6.30 チョコプロ 市ヶ谷 さくらえみvs水森由菜7.4 東京女子 両国KFC 愛野ユキvs上福ゆき7.5 ZERO1 新木場 大谷晋二郎vs今成夢人7.5 JSTAGE 王子 佐藤光留&佐山駿介vs阿部史典&野村卓矢7.13 SEAdLINNNG 後楽園 中島安里紗vs世志琥7.19 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs駿河メイ7.23 DDT 後楽園 坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希vsHARASHIMA&アントーニオ本多&里歩7.23 DDT 後楽園 遠藤哲哉vs上野勇希7.24 チョコプロ 市ヶ谷 紺乃美鶴vs水森由菜7.26 ガンプロ 板橋 石井慧介vs新納刃8.9 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvsSAKI8.9 東京女子 神田明神 伊藤麻希vs 上福ゆき8.9 東京女子 神田明神 渡辺未詩vs舞海魅星8.10 東京女子 神田明神 中島翔子vs桐生真弥8.17 チョコプロ 市ヶ谷 SAKI&水森由菜vsクリス・ブルックス&翔太vs藤田ミノル&アントーニオ本多8.25 ストリートファイトクラブ 後楽園 今成夢人&まなせゆうなvsクリス・ブルックス&松本都8.28 チョコプロ 市ヶ谷 アントーニオ本多vsルル ペンシル8.31 FREEDOMS 後楽園 マンモス佐々木&ビオレントジャックvs藤田ミノル&山下りな9.8 BASARA 新木場 ツトム・オースギ&バナナ千賀vs塚本拓海&ヤス・ウラノ9.12 ガンプロ 板橋 藤田ミノルvs翔太9.14 大日本 後楽園 阿部史典&野村卓矢vs大谷晋二郎&青木優也9.21 東京女子 品川 坂崎ユカ&中島翔子vs瑞希&伊藤麻希9.22 BASARA 後楽園 阿部史典vs中津良太10.1 ASSEMBLE 上野 彩羽匠&門倉凛&Maria vs 桃野美桜&神童ミコト&星月芽依10.4 チョコプロ 市ヶ谷 駿河メイvs水波綾10.4 FREEDOMS 後楽園 葛西純&竹田誠志vs藤田ミノル&山下りな10.10 東京女子 北沢 中島翔子vsらく10.11 BASARA 2AWスクエア トランザム★ヒロシvsアントーニオ本多10.15 GLEAT 後楽園 朱里vs優宇10.20 大日本 後楽園 伊東竜二&勝俣瞬馬vs宮本裕向&木高イサミ10.20 大日本 後楽園 橋本大地&神谷英慶vs阿部史典&野村卓矢10.21 大日本 後楽園 橋本大地vs岡林裕二10.21 大日本 後楽園 藤田ミノルvs高橋匡哉11.9 まっする 後楽園 男色ディーノvsDJニラ11.10 FREEDOMS 後楽園 藤田ミノルvs山下りな11.10 FREEDOMS 後楽園 竹田誠志vs正岡大介11.14 チェリー興行Re 王子 チェリーvs優宇11.17 大日本 後楽園 藤田ミノルvs木高イサミ11.19 チョコプロ 市ヶ谷 水森由菜vsバリヤン・アッキ11.23 ガンプロ 板橋 朱崇花vs春日萌花11.24 アクトレスガールズ 後楽園 SAKI&清水ひかりvsまなせゆうな&水森由菜12.20 BRAVES 北千住 ユーマ24vs花見達也12.22 BASARA 新木場 藤田ミノルvsトランザム★ヒロシ12.22 BASARA 新木場 阿部史典vs関根龍一12.25 FREEDOMS 後楽園 杉浦透vs竹田誠志12.26 ガンプロ 板橋 朱崇花vs翔太12.31 アイスリボン 後楽園 世羅りさvs藤田あかね


取り急ぎ書き終えたものをモーメントにまとめようと試みました(未遂)。
「ネットプロレス大賞2020個人的ベストバウト候補」 https://twitter.com/i/events/1345273825991168000?s=09




《最優秀興行候補》1.4 崖のふち女子 板橋
1.27 まっする1 新木場2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア2.18 BASARA 新木場宴3.26 まっする2 新木場(3.28 チョコプロ1 市ヶ谷)3.29 スク闘2020 スポルティーバ(5.5 チョコプロ11 市ヶ谷)(5.23 チョコプロ16 市ヶ谷)(5.27 チョコプロ17 市ヶ谷)(7.19 チョコプロ33 市ヶ谷)(7.26 チョコプロ35 市ヶ谷)(8.17 チョコプロ41 市ヶ谷)9.21 まっする3 品川10.1 ASSEMBLE 上野10.6 ガンプロ 後楽園11.7 東京女子 TDCホール11.9 まっする3Ⅱ 後楽園11.14 チェリー興行Re 王子11.20 東京女子 新宿


《最優秀新人候補》薄井鉄央(BASARA)桐原季子(我闘雲舞)小石川チエ(我闘雲舞)



《最優秀タッグ候補》新井健一郎&藤田ミノル(九州プロレス)Speed of Sounds(フリー)PURPLE HAZE(全日本プロレス)ド腐れヤッホーズ(チョコプロ)メーメーミーミー(チョコプロ)東京失恋学園(チョコプロ)チーム200kg(仙女)アストロノーツ(BASARA&大日本)NEO美威獅鬼軍(東京女子プロレス)W☆YUNA(ガンプロ&我闘雲舞)Pencil Army(チョコプロ)ホットジャパン(ZERO1 他)


この中で選ぶ気もしますが、唐突に何かを思い出す可能性もあるやなしや。


《最優秀団体候補》1位 チョコプロ2位 マッスル3位 崖のふち女子プロレス or BASARA


《ベストモーメント》1.19 オレンジタウン 翔太「1.5 東京ドーム、オカダ・カズチカvs内藤哲也戦でオカダ・カズチカがインプラントを繰り出したときの海野レフェリー」3.20 YMZ 板橋 Chair King7.26 ガンプロ 板橋 まなせゆうな「ガンプロの家族にして下さい!」11.20 東京女子 新宿 MSM12.26 ガンプロ 板橋 Just get out

[2020.12.26 板橋:キレッキレの翔太のマイク]




《MVP候補》
〜独断と偏見で選ぶ月間MVP〜1月 ディック東郷2月 水森由菜3月 バリヤン・アッキ、さくらえみ4月 ポークたま子5月 藤田ミノル6月 さくらえみ7月 坂崎ユカ、紺乃美鶴8月 藤田ミノル9月 阿部史典10月 杉浦透11月 遠藤哲哉12月 翔太
12月に関してはもう、圧倒的に翔太選手。

これまでも特にシングルマッチにおいて素晴らしい試合を重ねてきましたが、同時に、戦績としては敗戦も多く伴ってきたそのキャリア。
藤田プロレス☆スクール講師としてもその器用さから様々な役回りをこなしてきましたが、感染症禍の世界の中で、諸々の配信のなかでも“今年中にプロレスが再開できれば”と、比較的長い目でみる立ち位置にいたように記憶しています。
でも一方で。
自粛直前のひらがなまっするの“チームS”Tシャツに掲げられた“とにかくプロレスを続けよう”というスローガンに勇気づけられるようにして、リングの上でも「プロレスというジャンルは死なないんだな」と感極まりながら語り、以降の興行でもプロデューサーのマッスル坂井から「いつも(コメントが感動的で)ずるい翔太さん」という形容を授けられることとなりました。
観客の前でのプロレス再開にはあまり希望的観測を持たない中でも、世界にプロレスを届けることを続けていた翔太選手。
ガンプロ、藤田プロレス☆スクール、まっする。
有観客興行再開後も、好んで“チームS”Tシャツを着用しながら立ち回り、…一方で、ここ一番で自身の欲や希望を、気持ちを、感情を。“感情”を抜きにしてはとりわけ語れない様々な主戦場で、言葉にしてリングで放つようになっていきました。
11月のDDTビッグマッチでは試合のカードに名前のない中で、
時の6人タッグ王者Eruptionに挑戦表明。若手通信にまっする、ガンプロ、もしかしたら翔太という選手を知らない視聴者が多いかもしれない中で、それでも構わずに、いや、そんなこと始めから眼中になく、自分が紡ぐ物語を叫ぶ姿は、最高にカッコ良かった。
11月にそのEruptionから彰人、平田一喜という同世代のパートナーとともに王座を奪取した翔太は、あらためて。
年の初めに掲げた、“インディーJr王座奪取”という目的を果たしに、所属であるガンバレ☆プロレスでも自己主張を展開。
結果、強く、華やかな王者・朱崇花から、見事にベルトを獲得するに至りました。


元々ガンバレ☆プロレスに出始めたことは“感情を言葉にすることが苦手”とすら語っていた翔太選手。
ただ、王座獲得後にマイクを手に語った言葉は…あまりにも感情がのり、あまりにも雄弁で。
自身は「まだまだ」と語りましたが、翔太選手が敬愛し、風貌やコスチューム、技まで模する、“ラティーノヒート”…故・エディ・ゲレロさんが宿ったのではないかと見紛うほどに、情熱的なマイクを展開しました。
ロープを背もたれにしてベルトを掲げたのは、ソーシャルディスタンスで観客席に飛び込めない分、かわりにしたのでしょうか。


2020年、この過酷の年の最後の最後に。
“主役”を志し続ける覚悟を示した翔太選手が、私個人が選ぶ、12月のMVPです。




記憶と記録

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カレーです。
平田一喜がまっするで主役を担い、王座を獲り。
翔太が焦がれたインディーJrのベルトを巻いて年を越し。
辰巳リカがついに団体の頂点に君臨し。
飯伏幸太が、ついにIWGPという冠を手にした。
この半年ほどで、5年、10年というスパンでその道行きを追い続けた人々にとっての、一つの結実とも言える何らかの“結果”が、リングに現れていて。
“プロレスはゴールのないマラソン”という先人の言葉がありますが、しかしゴールのない中にも、マイルストーン的な場面は時折、こうして訪れることになります。
“プロレスは、長くみていると得をする”
みたいなこともよく言われるところであって、その長く見てきた分のいわば“ご褒美”が、ベルトやスポットライトという結果になって表れたとき、見続けてきた人々にとって、その感慨は一塩。
しかし裏返して考えてみると。
その感慨を手に入れるには、相応の時間がかかる、ということでもあるのかもしれません。


以前Twitter上で、
ネット・プロレス大賞を主催するプロレスブログブラックアイ3の管理者杉さんが呟いていたことが、とても強く印象に残っています。
“プロレスを長くみていると、プロレスの側が裏切ってくることがある”
…そのような内容だったかと思います。
そしてその“裏切り”により、プロレスというジャンルそのものを見放してしまう方もいるでしょう。かたや、プロレスに対する見方や立ち位置を変えながら、“ファン”という在り方を模索し、そうあり続ける方もいるかもしれない。
何を“裏切り”と感じるかという点については、ファンである個人がこれまで培ってきた価値観によるところもあり、千差万別。
ただやっぱり。
長く見れば長く見る分だけ、“裏切り”を感じるリスクは…比例して増えていくのかもしれません。


まあなんでこんなことを突然言い出したかというとですね。
そろそろネット・プロレス大賞の投票締切日が近づいているというところで、某実兄が過去の投票内容をサルベージしたものを私に送ってくれたんですね。
そしてその内容が、こちらです。

2010佐藤光留/佐藤光留vs東郷/三四郎&澤/松本都/マッスルハウス10/DDT/愛LOVE寂聴クリニック
2011澤宗紀/関本&高梨vs飯伏&ディーノ/関本&岡林/世IV虎/3.27DDT・後楽園/スターダム/男色牧場classic vol.1 安部ユキヒロの憂鬱
2012■MVP【1位】ダニエル・ブライアン(WWE)【2位】オカダカズチカ(NJWP)【3位】エル・ジェネリコ(フリー)■最優秀試合【1位】9.27 DDT(後楽園)   飯伏幸太(C)vsエル・ジェネリコ【2位】5.4 ユニオン(後楽園)   宮本裕向(C)vs大家健【3位】8.24 大日本(後楽園)   岡林裕二、忍vsバラモン兄弟■最優秀タッグ【1位】ヘル・ノー(ダニエル・ブライアン、ケイン)【2位】モンスターアーミー【3位】サスケ、ヤッペーマンズ、超人関本■最優秀新人【1位】橋本和樹【2位】夕陽【3位】福田洋■最優秀興行【1位】4.1 DDT(後楽園)【2位】8.27 FREEDOMS(後楽園)【3位】5.4 ユニオン(後楽園)■最優秀団体【1位】新日本プロレス【2位】DDT【3位】WAVE■最優秀メディア【1位】リング☆ドリーム 女子プロレス大戦【2位】KING OF PROWRESTLING【3位】朝日ニュースター(飯伏幸太の解説)
2013■MVP木高イサミ/ダニエル・ブライアン/ブリー・レイ■最優秀試合1.3 DDT(後楽園ホール)飯伏幸太vsヤスウラノ11.4 みちのくプロレス(岩手県営体育館)拳王、フジタ”Jr”ハヤトvsザ・グレート・サスケ、新崎人生5.3 ユニオンプロレス(後楽園ホール)ケニー・オメガvs木高イサミ■最優秀タッグヤンキー二丁拳銃(宮本裕向&木高イサミ)/モンスターアーミー(アントーニオ本多&佐々木大輔 +α)/潮崎豪&宮原健斗■最優秀新人今成夢人/福田洋/夕陽■最優秀興行8.17 DDT(両国国技館)1.4 新日本プロレス(東京ドーム)3.28 USA(新木場1stリング)■最優秀団体ガンバレ☆プロレス/新潟プロレス/DPG■最優秀メディアリング☆ドリーム/サムライレトロアワー 飯伏幸太特集/ジャイアントキリング
2014■MVPスーパー・ササダンゴ・マシン/HARASHIMA/ディーン・アンブローズ■最優秀試合5.18 ユニオンプロレス(後楽園ホール)スーパー・ササダンゴ・マシンvs竜剛馬5.18 ユニオンプロレス(後楽園ホール)石川修司vs大家健10.19 DDT(大森ウータンフェスタ)飯伏幸太、佐々木大輔 vs 力、今成夢人■最優秀タッグ力&今成夢人/ムーの太陽(ザ・グレート・サスケ&バラモン兄弟)/青木篤史&佐藤光留■最優秀新人力/坂崎ユカ/今成夢人■最優秀興行11.19 プロレスキャノンボール興行(DDT他)(大船渡市民体育館)5.18 ユニオンプロレス(後楽園ホール)4.6 ガンバレ☆プロレス(北沢タウンホール)■最優秀団体ガンバレ☆プロレス/ユニオンプロレス/DDT■最優秀プロレスを伝えたで賞プロレス・キャノンボール撮影関連~Twitterタグ「#pwcb2014」/女子プロレス大戦 リング☆ドリーム/2014年6月29日DDT後楽園ホール大会「スーパーササダンゴマシン 煽りパワポ」 - YouTube  
2015■MVP大家健/HARASHIMA/セス・ロリンズ■最優秀試合10.25 DDT(後楽園ホール)竹下幸之介 vs 入江茂弘2.28 東京女子プロレス(新宿FACE)坂崎ユカ vs 中島翔子7.4 WWE(両国国技館)ケビン・オーウェンス vs フィン・ベイラー■最優秀タッグ美威獅鬼軍(赤井沙希&清水愛&KANNA)/#大家帝国(大家健&男色ディーノ&スーパー・ササダンゴ・マシン)/ニューデイ(コフィ・キングストン&ビッグE&エグゼビア・ウッズ)■最優秀新人中島翔子/橋本千紘/「ことり」■最優秀興行11.17 DDT(#大家帝国)(後楽園ホール)2.28 DDT(リングドリーム)(新宿FACE)10.4 ユニオンプロレス(後楽園ホール)■最優秀団体東京女子プロレス/大日本プロレス/ユニオンプロレス■最優秀プロレスを伝えたで賞女子プロレス大戦 リング☆ドリーム/プロレスキャノンボール2014/爆音セレナーデ(東京女子プロレスドキュメンタリー)
2016■MVPAJスタイルズ/石川修司/ケニー・オメガ■最優秀試合7.23 東京女子プロレス(横浜ラジアントホール)中島翔子 vs 坂崎ユカ8.3 酒場プロレス(プロレスリングBASARA)(新木場1stリング)彰人 vs 宮本裕向5.21 DDT(春日部ふれあいキューブ)石井慧介、入江茂弘、高尾蒼馬 vs 彰人、平田一喜、安部行洋■最優秀タッグDAMNATION(佐々木大輔、石川修司、遠藤哲哉、マッド・ポーリー)/大家健、KAI/藤本つかさ、中島安里沙■最優秀新人アーサ米夏/黒音まほ/優宇■最優秀興行10.2 ガンバレ☆プロレス(後楽園ホール)6.19 我闘雲舞(前橋市日吉体育館)3.1 DDT(野郎Z)(新木場1stリング)■最優秀団体ガンバレ☆プロレス/我闘雲舞/NXT■最優秀プロレスを伝えたで賞俺たち文化系プロレスDDT/スーパー・ササダンゴマシン/おにぎりプロレス
2017■MVP竹下幸之介/石川修司/宮原健斗■最優秀試合7.2 DDT(新宿村スタジオ)竹下幸之介 vs マイク・ベイリー3.31 ハヤブサ一周忌追悼興行(熊本市流通情報会館)さくらえみ vs 里歩9.2 W-1 (横浜文化体育館)芦野祥太郎 vs 黒潮イケメン二郎■最優秀タッグリアル・ノーフィアー(高山善廣&男色ディーノ)/みらクりあんず(中島翔子&坂崎ユカ)/ことりほ(里歩&「ことり」)■最優秀新人伊藤麻希/紺乃美鶴/野崎広大■最優秀興行8.4 DDT(新宿FACE(ビアガーデン酒呑童子DAY))10.1 我闘雲舞(市ヶ谷チョコレート広場)11.3 ガンバレ☆プロレス(新木場1stリング)■最優秀団体東京女子プロレス/全日本プロレス/ランズエンド■最優秀プロレスを伝えたで賞Number Plus「プロレス総選挙2017」/72時間ホンネテレビ/アンドレザ・ジャイアントパンダ
2018■MVP竹田誠志/竹下幸之介/高梨将弘■最優秀試合8.4 DDT(新宿FACE)佐々木大輔vsアントーニオ本多5.2 フリーダムズ(後楽園ホール)竹田誠志vsビオレント・ジャック4.10 DDT(新木場)竹下幸之介vs樋口和貞■最優秀タッグ坂崎ユカ&瑞希(Magical Sugar Rabbit)/クレイジー・ラヴァーズ(竹田誠志尾&塚本拓海/沙紀&水森由菜■最優秀新人駿河メイ/ラク/有田ひめか■最優秀興行7.8 高梨将弘自主興行(DDT)(両国KFCホール)10.5 我闘雲舞(市ヶ谷チョコレート広場)7.7 九州プロレス(福岡国際センター)■最優秀団体九州プロレス/全日本プロレス/東京女子プロレス■最優秀プロレスを伝えたで賞DDTLIVEマジ卍(abemaTV)/レスラーズ・グラフィカ/アイドルレスラー展(ヴァニラ画廊)
2019■MVP里歩/アントーニオ本多/藤田ミノル■最優秀試合7.2 我闘雲舞(新宿FACE)さくらえみvs里歩6.8 ハードヒット(新木場1stリング)松本崇寿vs岡田剛史12.28 BASARA(後楽園ホール)高梨将弘vs木?イサミ■最優秀タッグチーム200キロ(橋本千紘&優宇)/藤田プロレススクール/りんごとはちみつ(アントーニオ本多&駿河メイ)■最優秀新人水森由菜/ルルペンシル/舞海魅星■最優秀興行2.16 マッスル(両国国技館)3.9 モーニング闘争2019(スポルティーバアリーナ)8.20 ぽっちゃり女子プロレス(新木場1stリング)■最優秀団体ぽっちゃり女子プロレス/AEW/OWE■最優秀プロレスを伝えたで賞新根室プロレス/ディック東郷「東郷見聞録~世界一周プロレス放浪記~」/Fate / Grand Order THE STAGE 絶対魔獣戦線バビロニア(赤井沙希出演
2010年に観に行ったマッスルハウス10の感想文を
このブログに綴ったことをきっかけに始まった毎年のネット・プロレス大賞への投票生活。
ついに今年で丸10年、11回目の投票となるわけですが、しかし毎年の投票内容をこうして見てみると、細部は思い出せないものの、どういう生活をして、何を見て何を思ってこんな投票内容にしたのか、ジワジワと思い出してくる。
2010〜2013年あたりはプロレス会場に行き始めた時期ですが、学生→就職初期→退職→転職という時期でもあり、会場での観戦は月1か2ヶ月に1回。
一方でJCOMでコンテンツ化されたことで、主にプロレスを見る媒体がサムライTVになり、中継を片っ端から見ていた時期でもありました。
もちろんそもそもがアメプロ好きでしたから、投票内容はインディー&メジャー&アメプロの折衷様で、2010年の最優秀団体もサムライ中継でよく目にしてたスターダム。
そしてやっぱりDDTがとても面白く、またユニオンも好きでしたので、DDT系統への投票も偏ってます。
オカダカズチカの登場も一つの契機に、“プロレスブーム再燃”がフツフツとアレしていたころ、新日本プロレスの中継もちゃんと見ていて…ちゃんと面白かったし、ちゃんと、楽しんでいました。
投票傾向が明らかに変わるのは、2014年頃。
この変化の背景には何があったかというと、一つはガンプロによく行くようになったこと。もう一つはそのまま関係することですが、プロレスキャノンボール2014。
…さらにもう一つは、冒頭の話題に帰りますが…
私が私の中でそのように感じた、というだけの話ですので、別にこの感想を今更共有する気はないです。ただ、この時。
2013年6月、プリンス・デイビットが再三に渡るバレットクラブの介入で、アレックス・シェリーを破ってベストオブスーパージュニア優勝を決めたとき。
“プロレスの側の裏切り”を感じた私は、以降、積極的に新日本プロレスを見ることをしなくなりました。
これを“裏切り”と感じた要因はいくつかありますが、端的に申し上げると、“バレットクラブのブランド価値を上げるために、インディーとメジャーの重要な交流点であったBOSJの価値を使い潰した”…ように感じたから。
プリンス・デイビットは好きです。バレットクラブも(時期によってことなるものの)好きです。でも、全てを綯い交ぜにして面白いものを作ってきた場所と、“ジュニア”そのものを軽視するような扱いを、…結局未だに許せないような心持ちでいます。
これまで楽しかったものを、楽しく感じなってしまった。悲しい思い出です。
それでも、その“交流点”から飛び立ったゴールデンスターのお陰で、久しぶりにTwitterのタイムラインに沸き立つ話題に、とても嬉しくなりました。
そのベルト姿を見るためにまた足を運べるといいなと思うようになったのが、私のプロレス…というか新日本プロレスに向ける立ち位置の変化なのかもしれません。


…暗い!
話題の展開が我ながら暗すぎる!


えーとえーと
投票内容で喚起されるのは、別に悲しい話だけではなくてですね!※慌てて取り繕う
結局投票内容を経年で見てみると「こいつジェネリコ好きだな」「こいつダニエルソン好きだな」「こいつケイン好きだな」「何回大家健に投票する気だ」「お前自分ルールってこの3年くらいしか適応してねえじゃねえか」という、こう、自分の中で結局維持されている一貫性&急に取り繕った様子まで煤けて見えます。
2010年にスターダムに投票しているのは、当時あまり熱心に女子の試合まで追いかけていなかったと思うので、振り返ってみたときには意外に感じました。ただ、サムライの中継を楽しんで見てたのはそんな気がしますし、そこにアンテナを張り方をしていたからこそ、スターダム→アクトレスガールズ→東京女子→ぽっちゃり女子プロレス→ガンバレ☆プロレスと続く、…まなせゆうなという選手の足跡を感慨深く見ることができたり。もちろん、全てを追いかけている方の感慨はさらなりでしょうし。
あとは、プロレスを見る上での2014年の変化というか、特にプロレスキャノンボールとリング☆ドリームがあったことは、何か一つ方向づけがあったというかなんというか。
もう、シンプルに、この時凄い楽しかった。
そして澤宗紀、清水愛、アーサ米夏、「ことり」、黒音まほ…今そのプロレスを目にすることができなくとも、自分がどんなプロレスラーが好きで、どんなプロレスが好きなのか。
刻んできたその記録を引っ張り出すことで、その存在を改めて、想起することができます。
また、こうして過去の投票内容が記録として残り、10年経ってもまたこうして引っ張り出せるんですから…言い方がこれでよいかはわかりませんが。
好きだったものの存在を、痕跡としてしっかりと、“残す”ことができる。
その時の感情の欠片を、刻むことができる。


昨年は「好きなものを好きと言え!!」というのが、私の中での投票煽りのテーマになってました。
今年のテーマは、記憶を、想いを、感情を、そして、存在を。
「記録として世界に刻め」
そして、時が来たときに想いを馳せて、一つの結実の時を楽しむこともあるでしょう。もしかしたら、今となっては目の前にないものに、憂いを抱くことになるかもしれない。
それでも、私は、なかったことにするよりも。
そこにあった何かを刻みつけておくことが…なんでしょうね。
ためになるでも、大事ですとも、なんとも言えないんですけど。
ただ、そこにあった感情の質感を鮮明にさせてくれるんじゃないかな、という気がしてなりません。

15年目のネット・プロレス大賞。
投票は、こちらから。
http://beye2.com/blogid_26.html




※見出し画像は、初めて観に行ったDDTで サインを貰って撮らせて貰った写真。 おめでとうございます。おめでとうございます。


ネット・プロレス大賞2020【プロレスを伝えたで賞】投票内容

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カレーです。

2020年もプロレス楽しかったです。
でも、ただただ楽しかった、だけではない感情がそこにはあったということは、これまでもそうでしたし……昨年はとりわけ、強くそう思わされる年であったことは、もはやいうまでもないところでしょう。
ということで例年楽しみにしておりますネット・プロレス大賞、今回も直前にはなりましたが、投票を終えました。
振り返りは早めに始めないと結局終わらなくなるので、もう、今回は早め早めに振り返りを始めようと思います。
…と、いいながら、すでに押している。


〜最優秀プロレスを伝えたで賞〜


かつては最優秀“メディア”だった本賞ですが、近年はメディアに限らず、個人発信から何から媒体も様々、“伝え方”も様々となりました。
とりわけ2020年に関しては、新型コロナウイルス感染拡大という状況下で会場での直接の感染やコミュニケーションが抑制される中、様々なプロレスの“伝え方”が模索された年だったことは、間違いなくところだと思います。
そしてまた、“伝わり方”についても個人的には着目するところでありまして、例えばそれがプロレスの“中”でその魅力を伝えたのか、プロレスそのものの魅力を掘り下げたのか、プロレスの魅力をプロレスの“外”に伝え広げたのか、あるいは、プロレスを伝え“続けた”のか…
そうしたことも考えながら選びましたのが、以下の投票内容となります。

1位 チョコレートプロレス2位 藤田プロレススクールYouTubeチャンネル他3位 世志琥Tiktok


3月の段階で確定していました。
プロレスリング我闘雲舞から誕生した“新団体”チョコレートプロレスによる配信が、私の中での“プロレスを伝えたで賞”の1位です。
2020年、チョコプロがあったから生きていられた、というのがあまり大げさでもない個人的な感想。
生命維持として生きていることはもしかしたらできたかもしれませんが、人間が人間らしくあるためには楽しみが、大仰な言葉で言えば希望が、絶対的に必要だと思っていて。
どうなるかわからない先が見えない世界の中で、それでも、プロレスを止めることなく、むしろ、連続性のある物語を絶えず展開し続け、身体のみならずその精神をも削り、絞り出すようにして最前線に立って、在り続けた。
画面越しではありますが、その向ける眼差しによって…私の“生”は、希望を伴ったものとして維持されました。













[平時でもここまでやるかというプロレスの数々は、見ている私には楽しみでしかなかった。]



止まった世界の中でもチョコレートプロレスはプロレスで在り続け、そしてプロレスを伝え続けた、という継続性もさることながら。
一方では“小さいまま大きくなる”という、代表であるさくらえみ選手が思い描いた理想を実現する装置としても機能しているように見えて。
チョコプロのコメント欄に溢れるのは、数多の国籍からなる人々が打ち込む無数の英語と、その世界の人々とコミュニケーションをとるために打ち込む、日本人たちの英語コメント。
対面の形で興行を行えない、“ネット上にしか存在しない”団体であるからこそ、絶えず、それもダイレクトに、世界に開かれている。
そしてこのチョコプロを支えるスポンサーの過半数は、おそらくは日本人ではないというところもこの団体の在り方を如実に表しているようで。
たとえ興行を再開したとしても、チョコプロは続けていくことをさくらさんは何度か口にしています。
おそらくは収益的には減少している最中にあると思われるので、そうはいってもどれくらい続けられるのかはわからないといえばわからない。
それでも、おそらくは1周年となる3月ごろには…
100回目となる“チョコプロライブ100”が開催されることでしょう。


プロレスを止めることなく、逆にその可能性を広げたチョコレートプロレスが、私の考える“プロレスを伝えたで賞”ほ2020年、第1位です。




2位は、藤田プロレス☆スクールチャンネル。




このチャンネルがとても好きなのは事実なのですが、厳密に語弊を恐れずに言えば、このチャンネルに投票したかった訳では必ずしもなくてですね。
私が投票したかったのは、この感染症禍でもプロレスを伝えることを諦めなかったプロレスラーたちの活動の総体。
具体的には、ビリーケン・キッド選手を始めとした大阪の選手たちが集まって始めた、“プロレス教習所”、影山道雄選手が始めて継続して行われているなぞなぞ配信、2AWの最上九選手が行っているもがきゅーライブ、HEAT-UPもTAMURA選手を中心に配信試合シリーズを提供し続け、レスラー個人では高井憲吾選手がモノマネ配信、翔太選手がコーヒー配信を行うなどなどなど…
プロレスラーたちはプロレスラーであり続けることを諦めず、また、プロレスを届けることを諦めなかった。
…で、何故じゃあ藤田プロレス☆スクールチャンネルに投票したかと言えば…
大体全ての配信に、藤田プロレス☆スクールチャンネルは、いたから。
5月、6月あたりにはやや飽和気味でもあったこの配信業界で、それでも、日本全国にプロレスファンもプロレスラーも数おれど、この人以上に配信を見ていた人は…もしかしたから、いないかもしれない。
で、なんでそこまで見ていたかと言えば、ここから先は推測以外の何物でもありませんが…藤田プロレス☆スクールチャンネルが顔を出すと、鼻の効く(重度の)プロレスファンたちもまた、そこに嗅ぎつけて辿り着く傾向にある気がしていて。その人の移動(配信の中ではあるけども)も想定した上で、少しでも、日本中に灯るプロレスの火を消さないために。
…と想像します。
というわけでプロレスの火を絶やさぬために抗い続けたプロレスラーの皆様への敬意を込めて。


3位は、もはや単純に凄いという感想以外の何物でもない、SEAdLINNNGの世志琥選手によるTiktok配信。




この配信の内容をとても見ていたとかというわけではないのですが、この社会情勢下にあって自身のキャラクターを最大限に活かし、プロレスを知らないであろう人に一人でも多く、“プロレス”なるものをイメージさせた。
その事実はただただ、凄い。凄いというほかない。
SEAdLINNNGは世志琥選手もそうですし、後楽園なんかでリングアナを務めていた大平ひかりさんがミスコンでグランプリに輝いたり、なんか、“世間”に向けた風が吹いてる気がする。


おそらくは飲食店と並んで、この感染症禍で著しく“被害”を受けることになったと思われる興行産業。
観客の前に立つことが制限される中、それでもできることを思考し、様々な形でプロレスを見せること、あり続けることを模索した、その不断の努力にただただ感謝を。

おもちゃやめぐり

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僕の日々にも1日くらい
こんなにいい日があったっていいよね


筋肉少女帯の曲「♪おもちゃやめぐり」の歌詞の一節です。
この間無理矢理(当日10時にチケットペイで発注して)観に行ったDDT後楽園大会で、HARASHIMAによる抽選でまさかの一万円が当たって以来、脳からこの歌詞が離れません。
というか年末〜年始にかけて休みを挟んだ割に異様に仕事が忙しく、現在進行系で忙しい中+緊急事態宣言が出たりしてややこしい中で、それでも無理矢理仕事のあとに移動して観に行った大会で、なんだかやたらいいことがあったのでですね。
殺伐とした日々というかうだつ上がらない時間の中で、訪れた幸福がやたら輝いて見えたりしてですね。
で、この日無理矢理観に行ったのは、インディペンデントJr.&KO-D6人タッグの2冠王者…“だった”、翔太選手の、後楽園ホール初シングルメインをみるため。


翔太選手については割と最近にも書きましたが、“日本の団体のプロレス興行”で“初めて見た選手”という意味での思い入れがある選手です。
とはいえ学生プロレスで、リングネームも“セック鈴木”だった当時のお話ですが。
でも、13年前東京経済大学でみた学生プロレスラーが…
よもや時を経て、インディープロレス界の“主役”に躍り出る日がくるとは、当時の自分に言ったとしても…
そもそも、こんなに自分がプロレスを見る日々を送るとはあまり想像していなかったでしょうしね…
ただ何年か前にゼミの先輩の結婚式で会った、“セック鈴木”と“BIMA”の先輩にあたる方は、天龍プロジェクトや全日本プロレスのリングに上がる後輩たちのことを“ほんと凄いよね”と語っていたのが思い出されます。


さて。
先ほど“だった”と記載いたしました通り、翔太選手は昨年12月末に朱崇花選手から奪取したインディーJrのベルトを、1.15 JustTapOut後楽園大会で、新選手を相手に落とすことになりました。
もちろん、敗戦なんて願うわけもなく、勝つことを信じていたのは間違いない。
ただ、いきなり新選手がガンプロのリングで挑戦表明をしたときから、ガンプロファンから見た場合の“嫌な予感”は…まあ、結構感じていた方は多くいらっしゃったのではないでしょうか。
あまり的中して欲しくない予感が的中してしまうのが、割と世の常だったりもするところで、本当にうっかり言葉にすると毒しか吐き出せなくなるので適度に中和しながら言葉を並べていますが…
翔太選手は、20日ほどでベルトを失うこととなりました。


ただこれだけ悪い予感も持っていて、しかも試合時間としては4分少々(奇襲スタートなので実際はもうちょい長い)でキャリアの若い選手相手にベルトを落とすという、初参戦選手に釣られて初めて観戦に訪れた身としては、ある意味“仕打ち”という言葉が適切に思えるものを観て、ですね。
それでも私は、観に行って良かったなと。
そう思ってます。


いや、なんというか様々なこう、あれやこれやの感想があるのはアレなんですが(言葉を濁す)、ただ、結果観戦する側に“こっち側”…いわば大枠で言ってしまえば“インディー側”の(恐れ多い言い方をすれば)支持者として、僕が結果をお知らせしたことで…結構な方が呟いてましたね。
“え?”
と。
なんなら会場でもその声は聞こえましたし、私の隣の席の方は即座に帰られていた。
それだけ、“翔太”という王者が…その20日という短期間でありながら、大変多くの…おそらくは“インディー”ファンから、王者として敬意を集めていた証明だったのではないかなと。
かくいう私も失礼ながら席を立とうかなとも逡巡しましたし、LINEでは毒をぶっ放してるので、Twitter上みたいな品行方正っぽさ(あくまでぽさ)は一切保っていないです。
でも別に、試合時間は短かったけれど、言ってしまえば新選手は、ちゃんと勝って、王者になった。
だから、新選手は新選手なりの王者像を…おそらくは、“インディー”という言葉からは解き放たれた形での王者像を…象っていくことになるんでしょう。
でも願わくば。
翔太選手が王者として、その白い“FMW”の3文字が刻まれたベルトに、刷り込んだ“臭い”を。
ベルトが、失わないことをただただ願います。


あるときはレフェリー、あるときは進行、あるときは実況。
ユーティリティと言われたり便利屋と言われたり、器用貧乏と揶揄されてみたり。
なんだかんだ10年を超えるプロとしての歩みは、決して順風満帆ではなかったかもしれません。
輝く誰かを立てる脇役、という形で、自らのあり方を規定してしまうこともあったように、リングの上で語っていました。
それでも、ちゃんと光るものに手を伸ばして、長くはなかったかもしれないけれど、ちゃんとその栄光を掴み取った。


…悲嘆に暮れるタイムラインからは、返って。翔太選手がこの年末年始にかけて、プロレス界、いや、“インディー”プロレス界の、中心にいたことを証明してくれているようでした。


翔太選手、ひとまずインディーJr王者としてのお務めお疲れ様でした。
でも、まだまだ、叶える夢…いや、目標はまだまだあるはず。
明日からのその道行きを、心より楽しみにしています。


ネット・プロレス大賞2020【最優秀新人】投票内容

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カレーです。
緊急事態宣言下でもう少し文字書く暇ができるかと思いましたが全然そんなこともなく日々ただただ忙しい。
立ち止まったら時間の方に追いつかれてしまうので、書ける隙に上げていきましょう。


そして、今まさに発表は始まっているので、そちらの結果も是非ご覧下さい。


〜最優秀新人〜


割と個人的には例年頭を悩ますこの部門。一方で2020年は、その個性をちゃんと把握できるほど新人選手を見る頻度が高くなかったりもしてですね。ちょっと例年とは選考過程に変化があったような気がします。
※ちなみに個人的なレギュレーション○前年以前に投票した選手には投票しない○極力キャリアのより若い選手から選ぶ○極力見た選手から選ぶ



1位 薄井鉄央(プロレスリングBASARA)2位 小石川チエ(我闘雲舞)3位 桐原季子(我闘雲舞)



私の中での2020年の1位は、プロレスリングBASARAの生え抜き2号・薄井鉄央選手。
そもそも男子と女子とではキャリアパスが大いに異なるプロレス界、活躍の機会が比較的早く訪れる女子に比すれば、この項目に男子選手を挙げるのはどうしても稀になってしまっていました。
しかしまあ個人的には割と早い段階で決めていたというか、正直、2019年12月27日のデビュー戦一発でほぼ決め打ち。
薄井鉄央選手の何がそんなに魅力的かと言われると、中々表現に悩むところではありますが…“戦いっぷりの良さ”がとてもとてもいい。

もちろん新人たるキャリアで持てる武器もまだまだ少なく、線もまだ細く映りますが、それでも、持ちうる武器で最大限渡り合おうとする姿というか、武器が足りなきゃ気合で補おう、みたいなところとか、とにかく、試合でエネルギーを注ぎ込んでいるのがよくわかる選手。
その戦いぶりに10月の千葉大会でメインで相対したS.O.Sをして「デビュー1年もしてないのにお前凄いな!?」と言わしめ、(木高イサミとの軋轢から)BASARAを好ましく思っていない佐藤光留にすらも目をつけられる、など…とてもとても気になる存在として頭角を現した一年だったように思います。
惜しむらくは11月末、この感染症禍での欠場を契機に、「一区切りになるかもしれない」ということを残して、欠場期間に入っているところ。
様々に模索をしているところだとは思いますが…
個人的には大変その道行きが気になるレスラーだけに、どんなかたちになれども、プロレスラーとしてあり続けてほしいし、そうなることを願ってます。


2位に投票したのは我闘雲舞から。2019年8月に一挙6人デビューすることとなった新人の一人、静岡出身・小石川チエ選手。

その顔立ちが「じゃりン子チエ」の主人公に似ていることと、再び後楽園大会をという思いから授けられたのが小石川チエというリングネーム。しかし出身は静岡。トレーナーでもある駿河メイ選手の方がむしろ関西(京都)出身という、地理と名称的には若干の混乱をきたすところであります。
2019年7月にさくらさんからリングに呼び込まれたメンバーにはいませんでしたが、その後デビューを目指す意志を同期の咲百合選手とともに示し、新人6人が一気にデビューすることに。
帯広さやか選手に憧れている通り、有り余るエネルギーから無軌道な動きを展開する帯広フォロワー。
長い手足とフェンシングの経験からくるものなのか、リング上での体力もあって、とてもリング映えする選手ですが、デビュー当初は管理栄養士という職業柄、試合に出る機会はかなり限られていました。
しかし2020年1月に初となる他団体として、HEAT-UPでの提供試合に出場したときに個人的にはかなり印象に残りまして。
長い手足と溢れるエネルギーが織りなすダイナミックさと、その溢れるエネルギーを振りまいても後半にスタミナ切れを起こさない、地の体力。“外”に出ても、しっかり印象を残せたような、そんな気がしてます。
2020年3月にこの感染症禍でチョコプロ(チョコレートプロレス)が開始してからも、You Tubeの画面の中ではなく、コメント欄にその存在を示し続けていました。
が、9月。
チョコプロが“シーズン3”へと突入するとともに、小石川チエはついにチョコプロ初参戦を果たすと、その“too much energy”ぶりを瞬く間に発揮。




戦績には恵まれなかったものの、重度のプヲタで知られるクリス・ブルックス氏をして、“チエはチエのままであれば(チョコプロの)MVPが獲れる”とその戦いぶりを高く評価していました。
シーズン3に入ってチョコプロ参戦頻度がグググッと高まった小石川チエ選手、9月30日に行われたチョコプロ51内で、衝撃の事実を明かします。
「私、小石川チエ。チョコプロに、出たいがために。
 仕 事 を 辞 め ま し た ! 」
かくして、先輩である紺乃美鶴選手に引き続いて。
仕事よりプロレスをとる選手がここにまた一人、爆誕。
“Too Much Energy”小石川チエ選手のその前途に、大いにご期待申し上げます。


3位も我闘雲舞から、“おトキさん”桐原季子選手。

総合格闘技(柔術)の経験もあり、6人同時デビューとなった我闘雲舞の新人たちの中では最もはやく勝利を挙げた桐原さん。
デビュー当時44歳、現在45歳という年齢はチェリーさん、大鷲透選手、ヤス・ウラノ選手、石川修司選手あたりが多分同世代に当たるのですが、なんというか、“年齢なんてただの数字よ”という言葉がとても似合うほどの、若々しさとコンディションの良さ。
リング上での個性の出し方という面では、ルル ペンシルやリンリンという実に多彩な同期のインパクトがあまりに強かったわけですが……チョコプロで重ねた試合経験が、というか。
アントーニオ本多や藤田ミノルとの邂逅が、桐原さんの才能を(あらぬ方向に)覚醒させることとなりました。
世界とダイレクトで繋がっているチョコプロではやはりわかりやすさが重要なためか、桐原さんは“昭和”を一つアイデンティティとして押し出し始め、その姿からアントーニオ本多選手が実況で呼んだ“おトキさん”という愛称が定着し始めると、おそらくはいうほど世代ではないゴーゴーダンスやツイストを試合の中に取り入れ始めると、アントーニオ本多選手との対戦では“コマネチ”に開眼。真顔で“コマネチ”を繰り出し続ける姿は、You Tubeの画面の外の人々を大いに困惑させましたが、そのはっちゃけっぷりは、やはり衝撃的でした。
シーズン3に入るとアントーニオ本多との衝撃的なタッグチーム“ブラックコマネチ”を結成。




ド腐れヤッホーズやBestBros、東京失恋学園やペンシルアーミーなど、短期中期的に様々な個性的タッグチームを生んだチョコプロにあっても、その存在感は(たぶん2回しか組んでないのに)圧倒的。どこがどのように衝撃的かは、
是非、その目でご覧頂きたい。
我闘雲舞における偉大なる“先人”里歩選手は、言いました。
「アントンさんで覚醒するみたいなところあるからね、人は皆」
この箴言を引き出したあたりがもう、桐原さんの凄さ。





…にしても我闘雲舞の同時デビュー6人、見る機会が多いからそう感じるだけかもしれませんが…全員が全員、(いい意味で)やばい。
ルル ペンシル選手には前回の大賞で2位に投票しましたが、2020年も2020年でさらにその個性を著しく発揮。




チョコプロで世界との距離がより狭まったことで、彼女のプロレスの衝撃はうっかり簡単に海を超えてしまうようになりました。しかも、なんというか…ちゃんと、プロレスラーとして強くなっていてですね。その独自性を担保しながら着実に成長しているのが、恐ろしいところです。


リンリン先生に関しては、まだまだ全然その個性の底が見えない。

そもそもデビュー時点で“唯一神”藤原秀旺に傾倒していたり、「人生を何周かしている」というほどの落ち着きというか底の見えなさ。昨春に高校一年生となると、何故か高校では相撲部に所属。謎。
感染症禍で試合の機会は減りましたが、ファッションセンターふじたの愛好者であったことからか、チョコプロよりも藤田プロレススクールチャンネルへの登場頻度が高くなり、何故か名古屋の影山道雄選手の主催する“なぞなぞキャス”に主題歌を(水森由菜とのコラボで)提供するなど…なんていうか、まだまだ全然正体が見えない。確実に何かしらの怪物の気配でしかない気がしています。
あと、(冬休みで)久々に参戦したチョコプロ見て思いましたが、身長、駿河メイ選手を抜きましたね、おそらく。


沙也加選手は、デビュー大会ではメインを務め、2020年一発目の我闘雲舞の大会でヘッドライナーも務めました。

そもそもコスプレイヤーとしても“教祖”と崇められ、パイルドライバーやシエロという、大変プロレスに結びつきの深い組織体に所属している、底の深さ。
しかしこの感染症禍、様々な事情があると類推しますが、試合の機会がまだまだ限られている状況に。とはいえ、チョコプロの旗揚げ戦に出場し、また、その大会で“ボス”である鈴木みのる選手を引っ張り出したり、試合はしていないながらも今年に入って少しずつ顔を出し始めていたり。
体格も柔軟性や跳躍力も、選手としてのポテンシャルが大変高いので、その試合がまた安定して見れる日を心待ちにしています。


咲百合選手は小石川チエ選手とともに、他の4人と一歩遅れてデビューを志願した一人。個人的には最初のエキシビションマッチをみたとき、なんとなく“できる”印象を覚えました。

リングの上ではもしかしたら、体格的な部分苦労は多かったかもしれません。しかし、久しぶりにチョコプロでその試合を見たときの印象は、“咲百合さん、デカくなってる”です。
肩周りの筋肉が明らかに一回り大きくなっており、ステイホームの世界の中でもできる準備をしてきたことをなんとなく感じました。
あとチョコプロでは準備運動としてスクワットをするときに出場選手が歌を披露するのですが、そこで咲百合選手が「かわいい歌」として披露したのが、BUCK-TICKの「♪惡の華」。
…おい。
…やっぱりあれですね。市ヶ谷に集う人は何か、違いますね。


投票には間に合いませんでしたが、個人的にもっと見る機会があれば票を回していた可能性を感じるのは、プロレスリングディアナのマドレーヌ選手。

佐藤光留を敬愛する同じ“下水道民”としてのアレもありますが、結局初めてそのプロレスを目撃したのは、2020年も残り10日に入ってからになりました。
その戦いぶりからは、なんというか…こちら側に言葉を喚起させる何かを感じる。
その何かをどう呼ぶのかは大変難しいので、“下水道イズム”とでも言葉を(文字通り)濁しておきます。
というか彼女もまた“ダレジョ”出身者である辺り、あの空間はなにかの種類の魔窟であるとしか思えない。


試合数に恵まれなかったり練習環境に恵まれなかったり、様々な困難が想定されるこの状況下にあっても、プロレスという道に進む選手がまだまだいること、そして、その道で研鑽を続ける選手が沢山いることが、プロレスを見る人間として、本当にありがたいことで。
その一方で、思い起こされるのは、とある試合のあとに藤田ミノル選手が述べた言葉。


「日本のプロレスラーはだいたい10年もたなくて辞める人が半分ぐらいいるよ。そのたびに俺は悔しい。プロレスのことが何もわかってないままプロレス界を去っていく人材のことがすごく悔しい。」


一人でも、一日でも、プロレスラーの皆様がよりご自身の目指されるところへ。
長く、その歩みを続けられることを、切に願います。

ネット・プロレス大賞2020【最優秀タッグ】投票内容

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カレーです。
すでにネット・プロレス大賞2020、全ての投票内容が公開されております。
結局例年後出しになってしまう&今回も順調に遅れていますが、まあ、でも、記録に残すことはとても大事だし、記憶をちゃんと刻むのも大事。
もしかしたら旬は過ぎるかもしれませんが、完走するまではちゃんと書きます。


〜最優秀タッグ〜


1位 Speed of Sounds(バナナ千賀&ツトム・オースギ)2位 アストロノーツ(阿部史典&野村卓矢)3位 W☆YUNA(まなせゆうな&水森由菜)

1位に挙げるのは、プロレスリングBASARAでアイアンフィストタッグ王者に君臨し続けた、バナナ千賀&ツトム・オースギのSpeed of Sounds(S.O.S)。




インディペンデント界では言わずとしれた名タッグは、2020年1月のBASARA旗揚げ4周年記念大会で初代王者であるFUMA&久保佑允からベルトを奪うと、そのまま1年間ベルトを守り続け、新型コロナウィルス感染拡大の状況下にも関わらず重ねた防衛は実に7。BASARAのタッグをほぼ一巡することとなりました。
プロレス界ではまだまだ歴史の浅いアイアンフィストタッグのベルト。
しかし、S.O.Sが王者となったことで…名タッグの、タイトルマッチ特有の“本気”が見られるという贅沢が、プロレスリングBASARAを観に行くとできる、という一つの価値を生んでいたと個人的には思います。
もうとにかくこの二人のタッグワークは尋常じゃないというか、全てがタッグのために機能しているというか。
単純に連携だけではなく、タッチワークにカットプレー、パートナーとの距離のとり方など直接的に試合には関わらないところまでもが全て、タッグのために、勝つために機能している美しさ。
タッグというプロレスの戦い方の面白さを示し続けた名タッグを、迷わず1位に推すこととなりました。




2位に挙げたのは“アストロノーツ”阿部史典&野村卓也。




BJWタッグ王座に就く二人の戦いは、いつ見ても思わされます。
“頭がおかしい”
と。
およそ合理的とは程遠い、ただただ火に油をドボドボドボドボ注ぎ続け…その火を最大限までデカくするその試合ぶりは、もう、とにかく目が離せない。
ベストバウトにアストロノーツが絡んだ試合をおそらく4試合くらい挙げたと思いますが、見た試合の全てがもう、本当に、気が狂ってるとかそういう形容の似合う試合で……たまらなく、最高でした。
そんな素敵タッグは年末にはツインタワーズまで撃破、日本インディー大賞2020にも納得の選出。
しかもまあ、多分。
二人の行く道のこれはまだまだ出発点くらいなんだろうな…




3位は、組んだ瞬間に“投票しよう!”と思いましたね。
ガンバレ☆プロレス所属のまなせゆうなと、我闘雲舞所属、水森由菜によるタッグチーム、“W☆YUNA”。


この2選手の動向をなんとなく追っている方からすれば、おそらくはいつかは戦ってほしいor組んでほしいという願望があったのではないでしょうか。
私もその一人です。
…いや、少し正しくないかもしれない。
正確には“ぽっちゃり女子プロレス”旗揚げの際に、結構多くの方が思ったのでしょうか。
この団体には、水森由菜が出るべきだ、と。
“ぽっちゃり女子プロレス”の概念はともかくとして、人の前に立つ仕事からプロレス界に足を踏み入れ、並々ならぬ努力とともに野心を燃やしながら、それでもどこか、自分の望むところに手を伸ばし続けているような…二人からはそんな、似た空気を感じていて、語弊を恐れずに申し上げれば、ともに、“ガンプロっぽい”と、割と常々思っていました。
なのでガンプロのサテライト女子団体的なブランドであるぽちゃじょは、二人の邂逅する場として適切…と思っていたら、二人にとって共通の戦場となったアクトレスガールズ(Color's)で直接的ではないにせよ初遭遇。
まなせゆうなのガンプロ加入によってあれよあれよという間にことは動き、アクトレスガールズ後楽園大会で唯一の所属外同士のタッグとして、いきなりタッグトーナメントにエントリーされることになったのでした。


試合には敗れることになりましたが、その試合自体がまず個人的にはとてもとてもいい試合でしたし、また、タッグとしてのインパクトと熱量が凄かった。
あと水森さんはやっぱりキャリアの大半でアジアドリームタッグ王者としてSAKI選手と組んでいたというところもあって、やっぱり、タッグが異様に巧い(気がする)。
初戦敗退は残念ではありましたが、タッグとして継続的に活動する意志をお二人が示しているので、もう、楽しい。
常々思いますが、タッグチームにはフィーリングとかインパクトは大変重要。
ということで本年3位は、W☆YUNA。
今後も大変楽しみです。



しかし3位にも関連しますが、水森さんの所属する我闘雲舞…というかチョコプロは、この感染症禍にありながら、とんでもないインパクトのチームを量産しましたね…
ド腐れヤッホーズ(藤田ミノル&水森由菜)BestBros(駿河メイ&バリヤン・アッキ)ペンシルアーミー(ルル ペンシル&エミ ペンシル)東京失恋学園(藤田ミノル&アントーニオ本多)ブラックコマネチ(アントーニオ本多&桐原季子)ジェネリックCDK(クリス・ブルックス&翔太)and so on


あと他にプロレス界で印象に残ったのは、ホットジャパン。

どうしてもそのタッグの持つ熱量とか、インパクトに目を奪われてしまいます。
そして名前を挙げたこれらのタッグにはまだまだ“先”がある気がしていて。
さて2021年。
選手と選手の邂逅が、どんな個性を生み出すでしょうか。

鶴九皐に鳴き、声天に聞こゆ

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心構えは


整って


ない。




…えー、カレーです。
何の話かといえば、先月記したこのブログ。

カレーです。年末だから今年1年を振り返り始めていて、“個人的なベストバウト候補”をつらつら論っていく日々に片足を突っ込んでいます。そしてまあ、4月あたりの振り返りに入ると、今年は緊急事態宣言の発令もありましたので、しばし“チョコプロ”一強の時期があったなあ…なんて振り返り始めて“チョコプロ#3紺乃美鶴vs水森由菜”について論った直後。…タイムラインは時に残酷ですね。目に飛び込んできたニュースは、これでした。紺乃美鶴選手はデビュー現時点で5年目、我闘雲舞所属のプロレスラー。2015年に後楽園大会を開催した我闘雲舞の同大会を、特にこれまでプロレスに接したことがあるわけでもなくたまたま会場に足を運び…代表であるさくらえみ選手がセミファイナルで敢行した二階からのニャンニャンプレス(450°スプラッシュ)に衝撃を受け…何...鶴声九皐


最後に“心構えを整えたい”とか何とか記しておりましたが、結局、ここに書いたときとまるっきりおんなじ感情のまま、あっという間に過ぎましたね。35日くらい。
この間のチョコプロ中にチョコプロのBOOTH覗いたら、美鶴さんの卒業関連のグッズが掲載されていて、手当り次第カートに突っ込んで値段を見ないで決済するくらいには感傷的になっています。
ただでも一方で。
美鶴さんは最後までちゃんと、清々しいまでに美鶴さんだなあ…というかなんというか。


個人的に思う紺乃美鶴というプロレスラーの“らしさ”は、いくつかありまして。
誰かを楽しませようとする…アイデアの豊富さ、その楽しみが“誰にでも”届くようにする…思慮深さ、届けるために何度も何度もトライ&エラーを重ねて、続ける…実直さ、そして、時にそれらを思い切って辞めたり、止めたり、捨てたりする…思い切りの良さ。あと、喜怒哀楽の全力っぷり。
デビュー以来つけ続けていた試合の記録、その意気込みをしたためた色紙、試合会場に散りばめたポップ、乾杯チェキ、毎日のガトムLINE、苦手な機械と悪戦苦闘しながら始めた個人YouTube、チョコプロのビアタイム etcetc
とてもアイデア豊富で、どれも面白みがあって、絶えず試行錯誤が積み重ねられて、一定期間やり続けて…そして時に、豪快にスパッとやめるという。
ちなみに私美鶴さんの動画結構好き。
特に好きなのがただひたすらパスタ食べるやつと、〇〇秒クッキングと銘打ちながらその秒数以内に収まらず「無理だ!完成!」ってなるクッキング動画。
豪快。



前のブログにも書きましたが、端から見ていた感想でしかないのですが…やっぱり7月のチョコプロでの紺乃美鶴というプロレスラーが、あまりにも魅力的で、かつ、あまりにも…なんというか、一つ、何か(本人の目指していたものと必ずしもイコールかはわかりませんが)、たどり着いてしまった…という感覚があったとき。
もしかしたら、美鶴さんならば。
ここで終わり、という決断をすることが、あるかもしれない、という予感をどこかに感じていました。
だから、なんとなく卒業についてはフワッと受け入れてるっぽいような心情はどこかにあるんですけれども。
一方でやっぱり。
“プロレスラー・紺乃美鶴”が、その試合がもう見られないであろうことが、やっぱり、惜しい。
これまで数多のプロレスラーの引退、卒業、休業etc思ってきたことではあります。
プロレスラーとして紡いできた物語に、線が引かれてしまうことが、惜しい。


もしかしたら本人の中で納得してやりきって、そう思うことが失礼だというところがあるのもわかりますが、それでもこの先、私は。
“プロレスラー・紺乃美鶴”がまた観たい
その気持ちを抱えながら生きていく。
今の“心構え”は、そんな整え方です。
どうだ。
整ってないだろう。


さてもう心構えを整えるがないと完全に開き直ったところで、美鶴さんの写真をペタペタ貼るコーナーに参ります。
時系列順不同で、とりあえず今フォルダに入ってるやつ。説明も特につけません。
ただ、やっぱりなんていうか、感情が表情に全面に乗るのが、とても素敵なレスラーですね…
と。
写真を見ていて改めて思いました。

1/29 チョコプロ 新木場。
“プロレスラー・紺乃美鶴”、ひとまずの終幕。
そこにある感情は喜怒哀楽どんな類のものかはわからないけれど、その場で示される美鶴さんの、そして仲間たちの、チョコミント始めファンの方々の注ぎ込む感情の“量”は、美鶴さんが、素晴らしいプロレスラーであることを、証明するであろうことを確信しています。
















[この写真よく使い回してますが超好き]


















観戦メモ2021:1月

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カレーです。
12興行。

2021年、始まってあっという間にひと月が経過しましたが、割とライトに緊急事態宣言が出される中ら中止になった大会もあれば、チケット持ってたけど(仕事で)行けなかった大会、行きたかったけど移動を断念した大会、様々にありました。
割と真面目に忙しいというか、軽めに怨嗟を日々募らせてる。



【ベストバウト候補】1.2 大日本 後楽園 藤田ミノルvs塚本拓海1.3 チョコプロ 市ヶ谷 藤田ミノルvsさくらえみ1.3 DDT 後楽園 アントーニオ本多vs趙雲子龍1.4 東京女子 後楽園 山下実優vs伊藤麻希1.4 東京女子 後楽園 坂崎ユカvs辰巳リカ1.9 DDT 後楽園 上野勇希vs翔太1.10 ガンプロ 板橋 翔太vsミス・モンゴル1.24 ガンプロ 板橋 日高郁人vs勝村周一朗1.29 チョコプロ 新木場 駿河メイ&バリヤン・アッキvs水森由菜&クリス・ブルックス1.31 チョコプロ 新木場 駿河メイvsがばいじいちゃん


…挙げすぎた。


まず年明けからしてですね。プロレス見てると色んなこと起こり過ぎなんですよね。


まずは年明け恒例“イッテンニ”。とはいえ観戦に訪れたのは初めてになります。
藤田ミノルvs塚本拓海による、デスマッチヘビー級王座戦。

確か一昨年の一騎当千でもシングルマッチが行われましたが、この二人によるデスマッチは、独特…というか。イメージする血を流し、猛り、狂うというデスマッチのあり方よりも、静かにじわじわとデスマッチの“痛み”を尖鋭化させた挙げ句、“あれ!?この人たち頭がおかしい…!?”とふと気付かされる…というか。言葉で示すのが難しいけれど。



















“地味なデスマッチ”、“変なデスマッチ”と挑戦者たちから形容された藤田ミノルの防衛戦ですが、そのスタイルに一番適応できて、一番理解を示し…おそらくは一番そんな試合が好き、という、超強力な挑戦者が、塚本拓海という選手だったように思います。
フィニッシュは五寸釘ボードへの高角度逆さ押さえ込み。
割れる音もない、衝撃、振動もない、押さえ込み。それでも、尖った釘がジワジワ刺さる“痛み”は、じっくりと伝わる。
新しくかつ、古きを温める、デスマッチのかたち。




で。
その試合の結果翌日もたらされたのが、あまりに恐ろしい、運命のシングルマッチ。
2020年、チョコプロ参戦を一つの契機に日本インディー大賞MVPを手にするに至った藤田ミノルが、王座陥落を“怒られに”市ヶ谷チョコレート広場を訪れたところ…もう一人、ベルト失いたての、プロレスを決して諦めない人の、怨嗟を買うこととなりました。
藤田ミノルvsさくらえみ。

なんていうかここにこの試合のことについて書くにはあまりにも文字数が足りないけれど。
二人の決定的な共通項は、プロレスを絶対に諦めないこと。
それは自身のプロレスについてもそうだと私は思ってますし、プロレスというジャンルそのものを、とかく守り、生かし、諦めない。
そんな二人の初の一騎打ちは……あまりにも凄絶な、泥試合でした。
あと個人的にはこの試合が決まったことで、あまりの衝撃に、脚の手術をされた方が思わず驚いて(立てなかったのに)立ち上がってしまったっていうツイートが本年本日現在のベストツイート。


こんなふうに年明けは、プロレスラーの人生がつまった試合が続きまくりました。
1.3、DDT恒例のお年玉興行では、マッスルが世に送り出した二人の大才、アントーニオ本多と趙雲子龍が一騎打ち。
“デビュー16周年&生誕43周年記念”と絶妙に半端に銘打たれた記念試合は…素晴らしいシングルマッチでした。










そしてもはやこちらも恒例となった、東京女子のイッテンヨン。
山下実優vs伊藤麻希のシングルマッチは、久しぶりに試合を見終わってから涙が出そうになりました(出た)。




















山下実優とここまで渡り合った、伊藤麻希の強さに。たぶん。

メインイベントの同期対決もまた、たくさんの物語が詰まってました。























終盤、坂崎ユカがニワトリ野郎を脚から着地した瞬間から蠢動した、辰巳リカの紡いだベルトへの道筋。
ドラゴンスクリュー、ドラゴンスクリューから執拗に足4の字を狙ってからみつくその様、その執念に、ある意味オールドクラシックな攻め手の展開ながら、思わずマスクの下で“すげぇ”という感想を漏らさずにいられませんでした。


そして先月に引き続き、インディープロレス界の“主役”の座に、翔太選手がいました。




































しかしなんというか、インディーJrを“管理する側”だったというモンゴルさんが、時を超え性別を越え、こうして挑戦したことがなんてドラマチックなんだろうと、その背を見て大変感動してしまった。
素晴らしいばかり言ってしまう。


ガンプロ板橋は大変磁場が強烈で、どの試合も人生懸かったような試合になるんですけれども、特にこう、この数ヶ月思わされるのは、“日高郁人、すげえ”です。




















試合後日高さんは勝村さんに“ずっと試合してたかった”と言葉を贈りましたが、見てるこちらも、ずっと見ていたい試合でした。


最後はもう一発チョコプロから。チョコプロ初のリングでのタイトルマッチ、BestBros vs TropiCalamari。

チョコプロのコアメンバーとして、代表・さくらえみとともに絶えず何かしらの配信に携わり、かつ、ともに試合を戦う中で着実にその絆とコンビネーションを深めていった駿河メイとバリヤン・アッキ。
そこに相対する水森由菜&クリス・ブルックスは…ガンプロ後楽園でも組んでいますが、たぶん、このタイトルマッチでタッグ結成はまだ3、4回目。しかしほとんど一緒に試合してないにも関わらず…示したタッグワーク、コンビネーションは、挑戦者にふさわしいもの。あまりにも、強烈でした。
結局30分の制限時間近くまで戦った末に、最後まで両者動きを止めない中、バリヤン・アッキが鮮やかな丸め込みで辛くも勝利、初防衛を果たしました。
しかし初防衛戦でこんな恐ろしい試合をしてしまうと、次の挑戦者は果たしてどこまでやればいいのかどうか。一発目で一気にハードル上がった感。


あとはこちら見たのは今日なので追記になりますが、チョコプロ85の同日昼収録となったチョコプロ86、駿河メイvsがばいじいちゃんによるおじいちゃんと孫…というか、ひいおじいちゃんとひまご的な100歳差対決は、互いの持ち味(?)全開の壮絶な試合となってましたね。



じいちゃんと相対することによって、ニコニコした表情に隠されていた駿河メイの非道ぶりとか関西人っぷりが表面化して、また、アントーニオ本多の解説もナイスアクセント。
見事な老人力と孫力。


【ベスト興行】1.3 チョコプロ #79 市ヶ谷1.29 チョコプロ#85 新木場
1.3は前述の通り。
そして1.29のチョコプロ#85は…ガトームーブ公式のツイートで見た言葉以上の形容が、浮かびませんでした。


「たくさんの物語が詰まってます」





そう、そこにあったのは、たくさんの物語。どの物語にもかけがえのない意味があって…でも、どこかやっぱり。一人の、優しく強く、みんなの素敵な“リーダー”で、先輩で、後輩で、友人である…人一倍お酒の好きな女性への想いに、溢れかえっていました。
タイトルマッチには間に合わなかった減量を、一度だけ袖を通したコスチュームを再び着るために達成して7kg落とし、2年ぶりに450°スプラッシュを仕掛けたさくらえみ。
そのさくらさんとの軋轢を重ねてきながら、仲裁を経て、またその手をとることを選んだ帯広さやか。
特に明確に感情を示すことなく、しかし、リングの上で、技で、その惜別の心情を顕にしたサワディー仮面。
いつもどおりの関根龍一の絶妙にタイミング合ってるのかどうかわからない合いの手、その顔をみると涙が溢れるから、旅立つ先輩の方に顔を上げられなかった小石川チエ、花束贈呈なのに、シャンパンを手にして紳士的に別れの言葉を贈ったクリス・ブルックス、おそらくは笑顔で見送ろうと、いつもどおりの表情を維持しながら、それでも最後の最後耐えきれず想い溢れて飛びつくように抱きついた駿河メイ、タイトルマッチの激闘、敗戦直後にリングに立ち、溢れる涙と感情を堪えながら、言葉を振り絞り、ありったけの“大好きです”を伝えた水森由菜…
and so on
「あー!楽しかった!!」
“楽しい”
その感覚をリングで探し求め続けた4年間のプロレス人生。
卒業を宣言したその時に…探し続けたものは、見つかりましたでしょうか。いや、たぶん。もうきっと、見つけてたんでしょう。
その感情を、最後にリングに残してくれたことが、何よりも印象的でした。


紺乃美鶴選手、改めまして、卒業おめでとうございます。


【新人】未定


【ベストタッグ】BestBros(駿河メイ&バリヤン・アッキ)

【団体】チョコプロガンプロBASARA
…っていうとただ好きな団体を羅列してるだけですね。現状。
新しい試みとしてはコレガプロレスは気になってます。


【MVP】
«独断と偏見で選ぶ月間MVP»1月 翔太 塚本拓海
何かきっかけ一つでいつでも、ある種の“ステージ”を駆け上がりそうだった塚本拓海選手。



昨年阿部史典選手からユニオンMAX王座を奪うと…その後の試合では、何か早くも風格じみたものを感じまして。で、割と早い段階に決まったデスマッチヘビー級王座挑戦。
某スクールの一般生徒としては“あ、まずい”と思ったというか、藤田ミノル選手からベルトを獲る(獲れる)のは塚本拓海選手しかいない、くらいに思っていたところ、トコトンこの破裂音のない、しかし痛いデスマッチにどっぷり浸かり、何度目かの“イッテンニ”にして、デスマッチヘビー級王座初戴冠を果たしました。
さらにBASARA5周年となる後楽園対決では、FUMA相手に終盤に強烈な爆発力を発揮しての王座初防衛、加えて翌週には久保佑允の挑戦を退け、月内のシングルタイトルマッチ三連勝。
いま、インディープロレス界の最前線の一人。


そしてもう一人は、12月に引き続き、“Mr.ShowTime”翔太。






昨年11月にDDT大田区大会で、まっするもガンプロも、若手通信も知らない層からしてみれば理解できない唐突な…“自分のための”痛快で強烈な自己主張から、はっきりとその道筋が示され始めた“主役”の座。
KO-D6人タッグ王座を手にし、2019年ビアガーデンでの彰人とのシングルマッチ後のマイクを有言実行の形で現実のものとし、点と点を線に結ぶと、年末にはもう一つの“有言実行”…朱崇花を破り、インディーJr王座を初戴冠。
KO-D6人タッグ王座戦で自ら勝利を掴み取り、さらなる自己主張としてDDT UNIVERSAL王座への挑戦を表明。自身初となる、後楽園ホールシングルメインを実現させることとなりました。
王座戴冠はならなかったけれど、翌日には板橋でインディーJr王座をミス・モンゴル相手に防衛…したかと思いきや、直後ヤス・ウラノの自己主張(?)により、急遽その場で防衛戦を敢行。10分ドローで、1日にして2防衛を果たしました。
1/15のJTOで王座を落とすこととはなりましたが、王座を手にした20日間ほどの時間で、一体どれだけの人に、このベルトの存在を、“インディー”という世界観を、そして、“翔太”というプロレスラーを刻み込んだだろう。
もう、紛れもなく、主役。
昨年9月に「翔太選手の後楽園メイン」を望むブログを書きました。早すぎた。
でも、今度こそ。
4月こそは、その場所に“Mr.ShowTime”が立っていたとしても、おそらくもう、疑問に思う人は、いないことでしょう。



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